愛欲

第1話

オレの子供を生んでくれ

世の中には女を妊娠させるのが好きな男がいるという。種をばら撒きたいのか。子供が好きなのか。肉欲の果てに子宝があったのか。

妻をみる。

おれはちがう。

そんな男じゃない。

妻だけだ。

それでも思う時はある。

なかにおねがい、だしてといわれたら

大事なものの中にたまるものがでる。

そのときだけはやじゅうだとおもう。

美女と野獣だ。

妻を見る。痺れるようにつかれている。

「おれの子供を生んでくれるか。」

妻が起き上がる。

まだつながっている。

いい、という。

悦い、のか。

良い、のか。

オレの子供を生んでくれ

妻が頷く。柔らかに笑っている

オレは挿れなおす、そのまえに、だいじなものをはじめてはずして。

そこからは大事だ。だれにもおしえぬ。

妻が恥ずかしがる。

だいじなものを、だいじなものからはずして放出する。

ちいさくいう。

おれの子を孕め。いとしい妻よ。