ランデ部の始まり
始まり
プロローグ
俺は高校一年生、楽しそうだなーと身を任せ、高校へ突入!
兄貴がこの高校へ通い、楽しそうにしている姿を見て、ここなら青春とやらを謳歌できるはずだ!彼女も当然つくれるだろう。
入学式から一ヶ月まで思っていた。
勘のいい読者が嫌いです。 友達いないんでしょ?と語りかけてくるような、無言に対して涙目になる。
ああいないよ! 入学式から一年が経ち、高校二年生となった。 ああ彼女欲しいなぁ、どこかにハイスペック女子高校生いないかなぁ。
俺が寂しい思いをしていたら、ぎゅっと抱きしめてくれるような、愛らしい子いないかなぁ 俺はランデブーを求めている。女性と戯れ、落ち合う場所を。
始まり
友達が一人もいない。
高校二年生になり、後輩を迎える。
部活に所属していない俺は、当然後輩と接する時間はないのだが、去年と同じ担任になった先生や校長は、「二年生になったら、後輩ができます。より一層気を引き締めましょう」うんたか。
正直に言って関係のない俺にとって、退屈した言葉である。
普通、俺は高校二年生と始まるものなら、そろそろ「おーい城ヶ崎ー」とかの声がかかってもいいと思う。いや、ほんと。
「おーい城ヶ崎ー」
きた。
暇を持て余し、一年の時のスタートダッシュを切れなかった俺にとっては、声をかけられるのは大変嬉しい。仲良くないやつに話しかけるのマジで大変だから、マジで。ありがてぇ話だ。そう思いながら振り向く。
「なんだ」
「なんだとはなんだ」
あー、先生だった。
お気に入りでもなんでもない先生。そう担任の先生。我ながら失礼していると思う。声をかけられれば嬉しいんじゃなかったのか。さっきの言葉は撤回しよう。
「なんですか、職員室に提出物を届ける依頼ですか」
「そうだな、よろしく」
「運びますけど、成績上げてくださいね」
「成績は、自分で頑張れ」
「ですよねー」
俺は生物ワーク課題の提出物を四月の係決めで任命されたため提出課題を集め、誰が出していないかをチェックをして、職員室に運んでいる最中であった。
「二年生になって、やりたいことは見つかったか。確か、部活は入ってなかったよな」
「ええ、部活にも入ってませんし、特にしたいことも見つかってないです」
こういうような場面で、話してくれるのは非常に助かるし、嬉しい。気にかけてくれてるとわかるからだ。まぁ先生と話すなんてそんなもんかな。
「一応、大学は行こうとしてるんですけど、大学のことなんも知らないんですよね、単位とか」
「俺は単位のことは大学行くまでわからなかった、大学の授業形態なんて見てみないと、行かないとわからんからな。みんながみんな真面目じゃなくてもいいんだぞ」「なんかいいこと言ってそう」
「ほんとだ、人生語ってそうだった。俺何言ってたっけ」
「なんか真面目じゃなくてもいいてきな」
「あーそうそう」
「大丈夫ですか?」
「大丈夫だといいなぁ」
一階分下に降りるだけだったので、そこまで時間は掛からなかった。先生の脳機能の無事を祈った。真面目になったり、忘れたり、ほんわか先生で女子からは、可愛いと親しまれている。メガネかけてるから、知的に見えるし、割とキリッとした顔立ちだが……ほんと大丈夫か?
先生は真面目じゃなくていいとは言っていたが、今から性格をチャラチャラにするのは、難しい。心が折れそう。というか先生も、人並み以上に頑張っている気がする。今日は疲れている印象を受けた。きっと今日の俺との会話のように、将来のことをクラスに自然に聞きまわっているのだろうと予想。
「部活作らないか」
クラスメイトに話しかけられた嬉しさは全くなかった。
この時、無視すれば後々平和な高校生活を暮らすことができたはずだ。
しかし、反応してしまったのは、俺の今日までの寂しさあってのことだろう。
この「部活作らないか」という話しかけに対して、「まず名乗ったら」と答える選択をした。無視するのは人として自分に許せなかった。
「ああ、ごめん俺の名は白波だ。」
「そうか、そのなんで俺を部活に誘ってんの?他に友達誘うとかあるだろ、話した事もねぇ奴に誘われても、なんか裏があるとか疑うよね」
「う、確かにそうだな」
すると十秒ほど考えたのち
「キミが目に入ったからだ」
「ウソつけぇ!」
目に入ったから誘っただと?ふざけてる。これで俺の回答は確固たるものになった。
「入らんからな」
「おーーーちょちょ待て待てって」
俺の回答にストップをかけに俺の進路を妨害してきた。
「うざい、俺のメリットでも言ってみろ。待つなんてそれからだ」
「わかった、それから言うべきだったね。部活に入ったら、恋人もできると言ったら?」
「入る」
即決だった。
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