⑤友達は多め
白波の回想
数日前。
やはり持つべきは友達だ。
サバゲというのが出店されるということで来てみた。
ここにうまく誘って、入って何か小細工ができないだろうかと考えた。
初見を装い、実は経験者で強強ムーブをかましていくような裏主人公的立ち回り。
そういうのに憧れていた。
友達が多いというのも無理して作っている。
めちゃくちゃ友達いるのに友達いないやつを集めて部活作るとかそういうの普通考えないじゃん?
友達がたくさんいると裏で手を回して影の強者感があって楽しいんだよね。
そう今日も今日とて文化祭で何をしているのかをみていた。
以前まではどこにも属していないことから動きやすかったが、部活を作ったことでフラフラするやつというのを部活内で定着させなければ、フラフラとこのように動くのもできないということもあった。
今は表面上の俺を部活の奴らも理解してくれている。一人を除くがな。
部室にいる城ヶ崎と赤石
「なんでこの部活作ったやつがいないんだyうヴェックション!、、、」
「風邪?」
「くしゃみだけで風邪とは言えないよ」
「じゃあ、噂されてるのかもね」
「それもないと思う」
回想の続き。
「はーい、そっち持ってー、いくよーせーの」
ダンボールで作った壁を設置しているところだった。
「よっ」
「おー白波、どしたん?」
サバゲ部の副部長に話しかけてみた。部長は、多分交渉は難しい。
「いや面白そうなの出しそうな匂いがしたからちょっとみに来た。」
「中身はいくら友達だからって見せるわけにはいかないよ」
「もちろん中身は見ないさ、ちょっとルールについて聞きに来たんだよ」
「さっさとその本題を言えっての」
「話のクッション置いて話してんだよ」
「で、聞きたいことは?」
「禁止行為にされていることはあるか?」
「うん、あるよBB弾を使った銃を使用するのは禁止、理由は危害を加えるかもしれないからだったり、壁を壊して進むの禁止、本来壁は壊せないし雰囲気を損なうからね。あとはその時々に禁止する予定。」
「そうか、なら危害を加えたり、物を壊さなければいいんだな?」
「うーんそういうことになるかも?でも一体何をするのか聞いてもいいかい、ものによっちゃ禁止にしないといけないしね」
「オーケー、じゃあ質問、ボイスレコーダーはありか?」
「はぁ?ボイスレコーダー何に使うんだよ、あ、それで殴るのもなしだからね」
「違ぇよ、レコーダーは殴るもんじゃねぇだろ」
「そうだけど、じゃあ何に使うんだよ」
「正確に言えば、ボイスレコーダーを囮に使うんだよ。位置情報として。」
「ああー作戦としてってことね、うーん多分OK。水鉄砲の追加は戦力の追加になるから無しだけど、そういう騙し討ちはありとでも答えておこうかな」
「ありがとう」
白波サイド
「こっちを向け!」
ボイスレコーダーを神に再生させた瞬間に壁から顔をだし水鉄砲を構える。
だが、小さな山のようなオブジェクトがあることに気づく。
”マジかよ、見えねえじゃねぇか、ズリぃ!”
神はレコーダーを再生した後すぐ壁まで接近、後ろを守り俺の背中に背中をくっつける形をとる。
多分赤石もすぐ横にいるのだろう。壁から顔を出した時に横を確認したので多分いない。
後ろにいるとしても神が守ってくれるという最高の陣。
後ろのスマホに気づいた頃だろう。
すると
”ズズズ”
何かをひきづる音がした。
その音の正体に気づいたのはすぐ後だった。
"これは壁を動かしている音だ"
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます