第8話:ミミズ千匹。
マリアに体を洗ってもらったので、俺もお返しに彼女の体を洗ってあげた。
「あの・・・大事なところは自分で洗ってね」
「あはは・・・恥かしいですか?」
「あ、いや・・・俺が洗うって・・・おかしいだろ?」
「洗っていいなら、洗っちゃうけど・・・」
「でもさ・・・その・・・加減ってもんが分かんないだろ?」
「キツく洗いすぎて傷つけてもいけないし・・・」
「・・・・・」
「え?・・・なに笑ってるの?」
「そんなこと真剣に考えちゃって・・・シューちゃんって可愛い・・・」
「だってさ・・・笑うなよ・・・」
「分かりました・・・自分で洗います」
「これからはセックスしない日も、一緒にお風呂に入りましょうね」
「って言うか・・・セックスって言う言い方やめます」
「なんて言うの?」
「エッチって言った方が可愛くないですか?」
「まあ、たしかにね・・・」
そんなたわいもない話をしながら、ふたりで洗いっこしてからまた湯船に
浸かった。
「君を買い取るって話だけど・・・早いほうがいいよな」
「及川さんが定期的に来るのは一ヶ月後だし・・・それを待ってたら遅いだろ」
「俺、明日にでも及川さんに連絡とってみるよ」
「お願いします」
「あ、そうだ・・・コンドーム」
「え?なに・・・いきなり?・・・」
「コンドーム買ってないわ」
「避妊具?」
「大丈夫ですよ・・・私の中に出しちゃっても・・・」
「体内に吸収しますし洗浄も消毒も自動的にちゃんとしますから・・・ 」
「そうなの?・・・そうなんだ・・・それにしたって・・・」
「妊娠もしませんから・・・」
「そんな機能、セクサロイドには必要ないでしょ・・・ 」
「え?、妊娠しないの?」
「私を人間の女性と勘違いしてません?」
「人間じゃないんですよ、私・・・」
「いくらテクノロジーが進歩しても、それだけは無理なんじゃないですか?
それに、もしそんなことが出来たとしても、そこはあえて踏み込んじゃいけない
領域なんじゃないかと思いますけど・・・」
「セクサロイドが妊娠なんかしたら根本的な部分で存在意義を問われます」
「それこそ大問題ですよ・・・」
「人間の領域を侵しちゃけないこともあるんですよ」
「うん・・・それは俺にも分かるよ・・・」
「私の体は排卵もしないし、生理もないんですよ」
「妊娠もしない・・・」
「だから私の中にいっぱい出しちゃっても大丈夫だからね」
「いっぱいって・・・」
「そろそろ出ましょうよ・・・早く出て、セックス・・・エッチしましょ・・・」
「うん・・・じゃあ一緒に出よう」
ついに俺はマリアとするのか・・・。
なんだか・・・ソワソワするし・・・ちょっとだけドキドキもする・・・。
女性経験はないこともないけど・・・でもエッチは本当に久しぶりだったし・・・。
なにをどうしたらいいか、ちょっと予習しなきゃ、って思ったけど、
でもそんな心配はいらなかった。
さすがにセクサロイド・・・俺はなにもする必要もなかったし、してあげる
暇もなかった。
一応、愛撫はしてあげたけど・・・本格的なやり方知らないし・・・
こんなふうでいいのかなってくらいの前戯・・・。
マリアは感じるふりをしてくれたのか、それとも本当に感じたのか
それは分からないけど、俺に抱かれる喜びは感じてくれていたんだろう。
よかった?なんてそんなバカなこと聞けないし・・・。
それに恥かしい話、マリアの中に入った途端、あっと言う間に俺は
イっちゃったからね。
自分のことよりも相手を優先する・・・マリアはパートナーを満足させる
ようにできてるらしい。
だいたいベッドにマリアと寝て、キスしただけで、イっちゃいそうに
なった・・・経験不足がモロ出てる。
いやいや経験不足ってよりマリアの男を喜ばせるテクニックがすごいんだ・・・。
俺はもう無我夢中だった・・・。
「ねえ・・・落ち着いて・・・そんなに焦らない・・・」
「ゆっくりね・・・慌てなくていいから・・・」
そう言われて、少し冷静さを取り戻した・・・。
でも、かっこ悪い話、マリアの中に入れなくて、もたついてたら・・・
「どこに入れようとしてるの?・・・」
そう言って、マリアは俺のモノを持って自分の中にいざなってくれた。
「ここ・・・ここだよ」
なんて情けない・・・。
俺はマリアのアソコに触れることも探ることもできないで、どこか遠慮してる
自分がいた・・・。
でも、見てみたいって思った。
マリアの大事なところ・・・見てみたいって・・・。
マリアの全部を知りたいって思った。
驚いたのは、マリアの中に入った時の吸い付くような絡みつくような感覚?。
まるで生きてるみたいに中が、うごめいていた。
先にも言ったけど、恥ずかしながら俺は一分も持たないうちにイってしまった。
そんな、すごいモノ持ってる女子なんかいるのかと思って、エッチが終わった
後でネットで検索してみた。
そしたら、そういうのを「ミミズ千匹」っていうんだそうだ。
ミミズ千匹ってのは、たくさんのミミズがうごめくように不随意に
形容する言葉らしい。
まるでミミズが絡みつくように刺激を与えることから、名器の代名詞として
ミミズ千匹・・・そう言われるんだそうだ。
まさにマリアのアソコはミミズ千匹。
人間の場合、そんな名器は希少とされ、数千人に1人くらいの割合ではないかって
言われてるんだって。
マリアはセクサロイドだから、そういうふうに作られてるんだな。
「マリアのアソコって、めちゃすごいね・・・びっくりしたわ」
「そうなの?私には分かんないけど、みんなそんなこと言うね」
マリアと関わった男はみんな俺と同じ目から鱗な経験をしてるわけだ。
「マリア、君は、基本的に感じることはできるの?」
「愛撫してる時・・・感じたふりをしてたの?」
「ちゃんと感じてましたよ・・・」
「愛撫してもらってる時、心地よさも感じるし、私の体には性感帯だって
ちゃんとあるから、感じることはできますけど・・・
「でも、今まで私のエクスタシーをマックスまで持っていけた人、ひとりも
いませんもん 」
「だら私は、絶頂って感覚、イくってこと経験したことないの・・・」
「あ・・・なるほどね・・・たしかに・・・ 誰もがんばれないわ」
「すごすぎるもん・・・君」
「君をイかせるまで、とても持たないもん・・・」
「私を絶頂までイかせることができるようになったらシューちゃんは一人前?
なのかな?・・・」
「あ〜自信ない・・・どう考えたって、マリアのアソコには太刀打ちできないよ」
「がんばってくださいね、私期待してるんですから・・・」
「私にエクスタシー感じさせてね」
「責任重大だな・・・俺」
「やっぱり、ここはコンドームだな・・・」
「なんでですか?」
「生より、少しでも摩擦抵抗が少ない方がイきにくいだろ?」
「コンドーム二重にかぶせてやれば、いけるかも・・・」
「おバカだね、シューちゃん・・・そんなことしたら自分が感じにくくなる
だけでしょ」
「お、そうか・・・」
「あはは・・・でもコンドームは屁のつっぱりくらいには、なるかもですね」
つづく。
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