第5話 詩/舞い
銀燭のあえかな灯に照り返る
怪しの高らかな
自己という支点 呼びかける声
世界は存在を呑み込む
清かに映じる群像
夜の静穏なる神秘と不吉なる
闇に
人であったもの
月明の下
かの姫君は華々しく舞う
若やいだ薄紅色の肌が上気する
その足取りが流露するのは
神への思い 生命の
喜びと哀しみ
やがて宴も終わり
残された空間に 犬が立つ
吠え声が月の空へと広がる
誰も在ることを知らない
自身で自身がわからずに
その不快さに迷う
歩み続けた歴史に何を思う
猛き武士たちに華を送ろう
死が意味を持たなくては
この闇は明けないだろう だが
薄明より跳ねるような生でさえ
幾の言もない
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます