第2話 自由?
あたしは街を歩いている。ビル群の下の往来激しい道を目的もなく。
さっきコンビニでちょろまかしたポッキーをポリポリ食べる。
いいねえ、自由!
あたしは誰にも縛られねえ。愛情は鎖だ。欲しがりゃ、絡め取られる。汚ねえもんだ。愛は美しいか? なら言ってやる。人間ってやつはなんでもドス黒いものにしちまうんだよ。正義は穢れている。神は穢れている。人間そのものは言わずもがな。
もし何かを外で、公園でな、食べでいて、たい焼きでもソフトクリームでもいいが、それを落とすとする。そしたら、もう、口に入れず、捨てるだろ。土がついちまうからな。聖書によるとそんな土くれから、人間は創られたらしい。
さて、喉が渇いた。また、コンビニ入って、ファンタでもいただくか。
ここは、少し前に捕まって親と警察呼ばれたから、別のところにしよう。
で、その女を見たわけだ。
路上で突っ立って何やら1人でぶつくさ言ってさ。あー、あれは、生まれやら育ちやらがいいな。顔のつくりでわかる。
そんなことを思っていると、はっきりとその女の言うことが聞こえてきた。
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