第12話 クジラの上で

 背が高くがっしりとした体格。太い眉でタフな印象を与える顔。


「久しぶりだね。数年ぶりかな。いやぁ~グラシアちゃんに覚えられてないか心配だったけど、覚えてくれていてよかったよ」


 そうにこりと笑うトニー博士。頼もしさを感じるその話し方や佇まいはそのままだ。

 不思議なことにその声を聞くと、安心して身を全て任せてもいいような気すらしてくる。でも、その一方で何かつかみ切れない。身を任せた先には何もないような。全てをさらけ出しているように見えて、何も見せていない。

 勝手にそんなイメージを抱いていて。


「何の用ですか?」


 こんな夜遅くに、しかも突然の来訪、三年間あっていなかったのに。極めつけにはクジラの件もあって。

 眠気が吹き飛んだ。思わず身構えた僕。


「あ~」


 そう宙に視線を向けるトニー博士。そして、含んだ笑いを僕に向け、


「教えるのはいいけど。これだけは守って欲しいんだ。これからすることは誰にも言っちゃだめだよ。バンにもね」


 そう言って、立ち上がるトニー博士。グラシアの手を引いて部屋の外に向かう。

 背筋を、冷たいものが流れた。


 しかし、そんな僕の手をグラシアが握る。じんわりと快感が広がっていく。


「行こうよ」


 グラシアがそう僕の手を引っ張る。


「そうだよ。早くいこう」


 トニー博士が急かしてくる。そして、トニー博士は僕の返事も待たずにグラシアの手を引き歩き出す。こちらには考える時間すら与えられない。

 いつの間にか出来上がっていた場の空気に流され、思わず僕は歩き出してしまった。


 そのまま僕たちはトニー博士の研究室に向かって歩いていた。


「知ってるかい」 


 歩きながらトニー博士は話し出した。


「『軍隊草』はグラシアが指示して襲わせた。そんな指摘があったんだよ」


 バン博士からうっすらと聞いた話だ。

 それを聞いたときは、腹を立てた。そんなわけがない。あれだけ危ない目にあって。でも……。


「その決断を下す人たちが誰も見てないからね。好きかって言えるのさ」


 トニー博士は自分の研究室のドアを開ける。


「その意見を押さえつけたいんだよ」


 研究室の中は、壁には膨大な量の本が詰まっていた。机の上には開いたままの文書があり、また、試験管やビーカーなどの実験器具がゴソゴソと散らばっていた。


 思っていたような最新な器具がそろっているようではなくて、


「少し待ってて」


 そう言ってトニー博士は奥の部屋に消えた。ちらりと見えたのは見たことのような機械の数々、どうやらここは事務室的な用途で使用されてるんだろう。


「待たせたね」


 トニー博士の両手には瓶が握られていた。片方の瓶には一本の『生命の樹』が入っていて、もう片方の瓶には無数の『生命の樹』が詰められていた。


「なんとね。新汰な特性を持った『生命の樹』を作りだしたんだよ。でも、複製が出来なくてね」


 そう言ってトニー博士は『生命の樹』が一本しか入っていない方の瓶を持ち上げる。見た目では全く見分けがつかない『生命の樹』。

 トニー博士は軽々しく言うが、人為的に新たな特性を持った『生命の樹』を作り出すなんて、過去に失敗例は腐るほど聞いたことがあるが、成功例なんて聞いたことがない。

 あたかも当然のように話すからこそ、余計にトニー博士の非凡が際立って。

 

 しかし、それがどうやって意見を抑えることに繋がるのだろう。


「君なら複製できるはずだ」


 そう言って、無数の『生命の樹』が入った瓶を僕に渡してくる。いつの間にか、完全に向こうのペースになっていて。僕はそのまま半ば流されるままその瓶を自分の体に押し当てた。


 ゆっくりと僕の体に入ってくる『生命の樹』。


 ……気のせいか?


 なんだかいつもの『生命の樹』と違うような。そう思う頃には体に入れた『生命の樹』は僕の体と同化し始めて。同化し終えると僕はその『生命の樹』を体の外に出した。


 トニー博士は僕の体から出された『生命の樹』を集め、新たな特性を持った『生命の樹』が入った瓶に入れる。変化は目では分からないが新しく入れた『生命の樹』はその場で蠢く。


 またトニー博士は奥の部屋に戻っていって、しばらく待った。上手くいったかの確認をしているのだろう。


「いやぁ、完璧だよ」


 そう言ってうれしそうな顔をしたトニー博士が顔を出した。満面の笑みで、相当嬉しいというのが全身から伝わってくる。こちらが面食らうほどだ。止まらないといった様子で笑い続けるトニー博士。


「それは結局なんですか?」


 僕はそう尋ねた。


「『軍隊草』を操るのさ」


 うれしそうにトニー博士は言った。


「この『生命の樹』を体の一部に同化させれば操れるはずだ。グラシアちゃんがね」


 そうして持ってきたのは大量の『生命の樹』。一体どうしてこれだけあるのだろうと驚く。ただでさえ治療に使ったことで無くなっているというのに。

 そして、何より違和感を感じた。わざわざ最後に強調してグラシアの名前を挙げたことに。


「たくさん用意しよう。そしてその後は本番だ」


 トニー博士はにこりと笑った。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 僕、トニー博士、グラシアは今、クジラに続く『暴食の樹』の上を歩いていた。


「きれいな景色だね」


 トニー博士が言う。


 確かに辺りは幻想的な雰囲気だった。月明かりにぼんやりと照らされた、クジラへとつながる『暴食の樹』。何もない暗闇だからこそ、存在感を感じられた。

 でも僕はそれに同意しない。それよりも考えないといけないことがある。

 おかしいことだらけだ。


「お外に来たの久しぶりだね~」


 そう言うグラシア。そうだ。それがおかしい。


 ここに来るまで誰にも会わない。警備員にすら。グラシアが研究室の外に連れて行くなんて相当な許可を取らないといけないのに、許可を取っている様子もない。なのに、こんなあっさりと外に連れてきて、


「一体どうやったんですか?」


「まぁ、僕だからね」


 トニー博士はまるで当然だと言わんばかりに答えて。

 またくすぶっていた疑惑の念がまた少しずつ燃え上がり始めていて。


「なにしにきたの~?」


 グラシアは気分がいいのかスキップしながらトニー博士に尋ねる。


「少しだけクジラの上を歩きたくて。それよりグラシアちゃん眠くない?疲れてない?」


「うん大丈夫!」


 そう二人で仲良さげ話し始めた。その少し後ろを歩く僕。視線のどこかにはずっとトニー博士の姿を捕らえるようにしていて。

 クジラの背中にはたいして時間が経たずにたどり着いた。


 もうクジラの背中に生えていた植物については研究が終わったらしい。ある程度は研究所に運び込まれたり、研究者が通ることで歩きやすい整備はされている。しかし、いまだ争いの後は色濃く残っている。


 焦げた木や、折れた木、木くず。

 それらが、月に照らされ、痛ましさより、寂しさだったり侘しさだったりを強くさせる。


 そのまま僕らは真っすぐ進む。そして、端の方まで来た時にトニー博士が指をさした。


「この先でね。見つけたんだ」


 指の先には、三本の大木がそびえたっていた。高さは10mは下らないだろう。それよりも太さだ。高さに不釣り合いなほど幹が太い。


 でも、僕は一目見て思った。

 


 その木には一切の葉や、枝が付いていなかったからだ。月明かりに照らされ、木肌が見えなければ間違いなく木とは思えなかった。 

 その木を見ていると、直感的に何かモノ寂しさのような感情を抱く。


 よく見ると、三本のうち両端の二本の幹は縦に亀裂が入って、大きく裂けている。

 そこ湧き出るように花が咲いていて、奥を見るとそこには大量の死骸があった。『軍隊草』の。


「これは……」


 僕は息を呑んだ。


「大丈夫。『軍隊草』は死んでいるし。この木も不調なんだよ」


 そういうトニー博士。グラシアも何も感じ取っていないということは間違いないだろう。僕はキュッとしまった心臓を緩ませた。


「この木はすごく面白い木なんだよ。僕は『保存の樹』と名付けたよ」


 トニー博士はそう言って木肌を撫でる。


 トニー博士曰く、この木は名の通りを保存する木らしい。


 というのも、『保存の樹』の身体の中は殆ど空洞だという。その中に植物を格納するということなのだが。

 驚くことに、空洞内には花が咲いており、その花は独自の分泌液を出す。

 その分泌液に触れた植物は、まるで冬眠のように、著しくエネルギーを浪費しない状態に陥るというのだ。

 さらにこれに留まらない。著しくエネルギーを浪費しない状態といえど、エネルギーは少し減っていく。そのため、『保存の樹』は自分の体に入れた植物に自分が摂取したエネルギーを徐々に与え続ける。

勿論、その分どこからかエネルギーを捻出しないといけないわけで。それが、自分に対するエネルギーだ。自分の体に回すエネルギーを極限まで削っている。

 だからこそ、『保存の樹』には、枝や葉もなく、子孫を残す生殖機能もない。

 そして、強い大地エネルギーを感知すると、急激な成長に耐えられず幹は割れ、中の植物を解き放つ。


 よく見ると、様々な場所がからからに乾ききっていて、木肌が剥がれ落ちている場所が多々あって。

 少し触れて見た。もろもろと崩れていく木肌。


 自分の体を犠牲にし、また自分の人生をかけて他種を保存し続ける。

 進化して得た特性が、他種のための自己犠牲。


 あまりにも分かりやすすぎる生きる意味。他の生き方を選ぶ、余地が一切ない。でも、僕は疑問に思った。この木は一体何のために生きているのだろう。


 そう僕が形容しがたい感情に襲われている中、トニー博士は例の『生命の樹』を辺りにばらまき始める。


「……なにしてるんですか?」


 全てばらまき終えるとトニー博士は顔を上げ、まだ亀裂の入っていない真ん中の『保存の樹』に手を置く。


「この中には『軍隊草』が入っている。調べると未だ生きているんだよね。多分この木は成長する機能が上手くいってないんだろうね」


 トニー博士は腕を大きく広げると、


「さぁ、もう一度君の出番だ。君の『生命の樹』を使ってこの木を正常にして中の『軍隊草』を解き放とう」


 そう嬉しそうに言った。


「駄目に決まってるでしょ!」


 僕は食いかかるように言った。


「どうしたの? 怖い顔して」


 のほほんとした様子のトニー博士。さっきからいちいち調子が崩れる。


「僕は一度殺されかけているんですよ。どれだけ危険か」


「でも、いつ何かのタイミングでこの木は正常に動き出すかもしれないよ」


 そう言われると咄嗟に言い返せない。


「で……でも、そんなの上が許してくれるわけが……」


「だから内緒なんだよ」


 僕の言葉に割り込んでくるトニー博士。当然のような表情をしていて。


「今ここには僕とグラシアちゃんがいる。そして誰もいない。これ以上の環境を君は作れるかい?」


 微塵も自信の成功を疑っていないトニー博士。不愉快なくらい説得感があるが。悪く言えば、だからこそ余計に怖いと感じる部分もあって

 更にたちが悪いことにこちらには同じ熱量で返す言葉がない。


「クジラの件でさ、グラシアちゃんの力が伝わってしまった。実はさ、この疑いを完璧に排除しないと、グラシアちゃん結構まずい状態なんだよ」


 今までのトニー博士の態度から急にトーンが落ちて。

 背筋を冷たいものが流れた。ここに来て急に事の重大さを実感させられた。だからこそ、心に一気にのしかかってきて。


 サッと振り返った。グラシアは暇そうに地面を蹴っていて。

 研究所にいすぎるとすぐに忘れてしまう。一歩研究所から出た時、グラシアに浴びせられる視線に込められている感情を。

 その気になれば、グラシアはものの数十分で人間を絶滅に追い込むことが出来るほどの力を持っていることを身をもって体験させてしまった。

 向こうからすると、いつ爆発するかも分からない天災だ。

 


「分かってくれたみたいだね」

 

 トニー博士は僕が了承したと取ったのか、次々と準備を進めていく。

 あの恐怖はもう二度と味わいたくない。


「大丈夫。間違いなく出来るから」


 そう真っすぐ目を見て言われると一縷の救いのように感じてしまう。


 トニー博士はグラシアと説明を始めた。僕はいまだ実感が湧ききれないまま、でも、全ての臓器が痛んでいると錯覚するほどの恐怖を感じたまま『保存の樹』に当てて。


 注射器を握った。呼吸が浅く、早くなっていく、心臓の鼓動が高鳴り、脳まで振動が届く。


「準備できたよ」


 突然、耳元でささやかれた。その瞬間、僕は手首に注射を打った。


 次第に僕の手の先から手首あたりまでが『生命の樹』に変わっていって、どんどん『保存の樹』に同化していく。まるでそれは木に吸い込まれているようで。僕は慌てて離れた。


 ピキッピキッ


 木の至る場所で縦に亀裂が走る。その亀裂はどんどんと大きくないく。それぞれの亀裂同士が繋がることでさらに大きな亀裂となって。


「来た」


 グラシアがそう言った。と同時に亀裂の隙間から影が見える。その影はみるみる増えていき、あふれ出す。

  

「グラシアちゃんよろしく」


 平然とした様子のトニー博士。


 地面一杯に敷き詰められた例の『生命の樹』が動いた。近くを通る『軍隊草』にとびかかるようにくっつく。そして融合していく。

 結果、僕が抱いた緊張感の割にはあまりにもあっけなくことは進んでいく。


「すごぉぉい」


 グラシアの驚く声。融合を終えると、途端に『軍隊草』は動きを止める。それどころか、まだ融合してない『軍隊草』を押さえつけ、『生命の樹』が融合しやすくする始末。


 しばらくして割れ目から出てくる『軍隊草』はなくなり、全ての『軍隊草』は『生命の樹』と融合した。


 まだまだ出てくるんじゃないか。そんな錯覚を覚えるほどにあっけなくて。トニー博士の「上手くいった」という声を聞いて、どっと疲れが出た。


「だから、言ったじゃないか。大丈夫だって」


 そんな僕の様子を見て笑うトニー博士。

 その後ろで『軍隊草』はグラシアの体を這いずり回っている。


 グラシアの体の動きに合わせて、腕から足へと這いずり回る『軍隊草』。グラシアは腕を持ち上げ、人差し指を伸ばす。『軍隊草』は指先まで這いずり、飛び降りる。


 それを感じ取って微笑むグラシア。


「素晴らしいね」


 トニー博士はグラシアの頭を撫でながら褒める。誇らしげな顔のグラシア。


 ひとしきり褒め終わると、トニー博士はすぐに『軍隊草』を採取し始める。その間も『軍隊草』は身じろぎ一つも取らない。

 僕はその間に、地面にばらまかれているまま、余った『生命の樹』を使って僕の腕を元に戻す。

 

……この『生命の樹』を使えば、もう操れない植物はないんじゃないか? 

 

 そう頭の片隅に思い浮かんだと同時に、僕のもとへ近寄ってくるグラシア。


「ルティ! 私頑張ったよ!」


 そう言って頭を差し出してくる。


「……っ、あぁ、頑張ったね」


 一瞬、訳の分からない感情に支配され、返事に戸惑ってしまった。

 僕はすぐにグラシアの頭を撫でた。流れ込んでくる快感。その細い髪の感触。思わず軽くつかんで、はらはらと落として。

 うれしそうな表情を浮かべるグラシア。

 気づくと、はゆっくりと強くグラシアの頭を撫で始めて。


 ……あれっ?


 目の前で気持ちよさそうに撫でられるグラシア。

 そのグラシアの頭から手が離せない。

 それどころか、力が入らない。

 そこで、ようやく気付いた。僕の手は僕が動かしていないことに。

 

 それは、『軍隊草』を操る時に使った『生命の樹』で治した方の腕だった。


 体の芯から広がる寒気。さっき頭に描いた言葉。

……この『生命の樹』を使えば、もう操れない植物はないんじゃないか? 


 僕は失念していた。『生命の樹』に植物や動物の垣根はない。操れない植物がないことと操れない動物がないはイコールで結べることに。


「興味深いね」


 僕の耳元で声がした。思わず身じろぐ僕。


 見ると、いつの間にか採取を終えたトニー博士が隣に立っていて、僕の手をじっと見つめていた。


「……トニー博士……これって」


 僕は小声で話しかける。


「………」


 トニー博士からの返事はなかった。


 ゾクゾクッ


 底知れない恐怖を感じた。


 暗闇ではっきりと見えないトニー博士の目。でも、その目はいつものような目ではなく。魅入られた目をしていて。言葉に出来ない。でも、狂気じみた何かを感じたのだ。


「ありがとう!」


 グラシアの声が聞こえた。見ると、いつの間にか頭を撫で終えていて、ニコニコと笑っているグラシア。


「……あぁぁ」


 それに何とか返事する僕。そして手を強く握った。自分の思い通りに動く手。


「僕はもう集め終わったし、後はいらないから」


 博士が言った。


「うん」


 そう言ってグラシアは『軍隊草』に手を伸ばす。


 その瞬間、そこにいるすべての『軍隊草』は体をねじり始めた。自ら。全員が同じタイミングで。グラシアの思い通りに。


 不吉な予感が頭をよぎる。


 ブチッ、ブチ、ブ、ブチ

 至る所でねじ切れる音がして。


「エイッ」


 グラシアがそう言う言葉。全く同じタイミングで全ての『軍隊草』は体をねじ切った。


 言いようのない恐怖が僕の体を襲った。

 またさらにグラシアが遠くなっていく気がした。他の存在からかけ離れていく。グラシアがより孤高なそんざいになった気がした。


「よかったね。内緒にしていてね」


 耳元で囁くように言うトニー博士。

 僕は言葉が出てこなかった。


 その後、クジラの背中から帰ってきた僕たち。帰り道は覚えていない。気づいたら研究所前に立っていた。

 そこに立っていたのはシーナだった。


「やぁ、実験は上手くいったよ」


 ニコニコと話しかけるトニー博士。シーナは今まで通りそっけない態度で、


「そうですか。じゃあ、自分の持ち場に戻りますね」


 そう言ってすたすたと廊下を歩いて行った。


「僕らも戻ろう」


 トニー博士はそう言って、僕らの過ごす部屋の前までついてくる。


「今日の話はバンに言わないでね」


 別れるとき、そう言われた。


 どうしてシーナには話して、博士には何も言わないのだろうか。

 でも、今はそんなことどうでもいい。今日はあまりにもいろんなことが起こりすぎて、頭の整理がまるでついていない。

 僕は無言のままに部屋に戻った。

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