第23話

 朝起きると隣にはまだ寝息を立てている白がいた


 昨日、ベッドで横になり互いに寄り添いながら色々な話をしていたらいつの間にか二人とも眠りについてしまった


「そろそろ起きないと遅刻するぞ」


 肩を揺らしながら言うと、白は眠たそう目を擦りながらも体を起こした



「おはようございます」


「ああ、おはよ」


 軽くキスを交わした後、洗面所で身支度を整えてから二人で朝食を作った



「よし、完成だ」


「はい!大成功ですっ」


「じゃあ、食べるか」


「はいっ、」



「「いただきます」」


 白と一緒に作った目玉焼きを食べ始めた



「どうだ?」


「美味しいですよっ、先輩♪」


「それは良かった」


 その後も楽しく食事をした




 ◆◆


 食器を洗い終えると、白がソファに座っている俺の隣にやってきた


「ん〜……」


 白が甘えるような声で言いながら、体を密着させてきた



「先輩って、いい匂いしますよね」


「そうか?特に何もつけてないけど……シャンプーとか柔軟剤じゃないか?」


「ふふっ、それもありますけど、先輩自身の香りが好きなんですよ〜」


 と言いつつ首筋あたりでクンクン鼻を鳴らしてくる


 ちょっとくすぐったいな……



「白もいい匂いがするよ」


 白の首元でクンクン嗅いでみると、甘いミルクのような優しい香りがした


「ひゃん!?」


 白がビクッと反応して顔を真っ赤にした


「可愛いなお前は」


 思わず笑みが溢れてしまった


 こうして、何気ない日常を過ごしていく


 だが、その生活がいつまでも続くとは限らなかった

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