第14話 錬金術
俺は宿の部屋に入り、錬金術を試してみることにした。
とりあえずステータスの確認からだな。
俺は、【ステータス】と念じた。
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名前:麦蔵 譲司 (ムギクラ ジョウジ)
年齢:35
職業:無職
レベル:4
魔法:生活魔法
スキル:錬金術、御者、調べる
加護:プルメリア神の加護
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おぉ!
レベルも上がってるし、スキルも2個も取得出来てる!
確か詳細はタップすると出たはずなので、錬金術と御者と簡易鑑定をタップしてみた。
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錬金術(錬金術が使えるようになる)
御者(馬との意思疎通がし易くなる)
調べる(wikiな鑑定が出来る)
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うーん?
なんか思ってたのと違うような気もするけど、便利なのは間違いないな!
けど、なんだ調べるって……しかもwikiな鑑定ってなんだよ。
ま、やってみれば分かるか。
スキルの使い方ってどうやればいいんだ?
魔法だったらイメージして魔法名を唱えるだったよな。
とりあえずステータスと同じで念じてみるか。
薬草を取り出して、【調べる】と念じてみる。
なにも起きないな。
うーん、魔法と同じようにやってみるか。
イメージして唱えるんだったよな。
調べるってイメージなんだ?
地球だと辞書や図鑑、今だとネットでwikiか……。
あー、だからwikiなのか?
じゃあ、wikiイメージして。
「【調べる】」
するとステータスと同じようにウィンドウが現れた。
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名前:ヨモギ
キク科の多年草。
若芽は食用になる。
香りのもととなっている精油成分は、さまざまな薬効成分があるので、古くから薬草として用いられてきた。(wikiより)
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お、出来た! って、ヨモギじゃん!
wikiよりって、引用してるってことか?
じゃあ、これ地球のwikiから結果が出るってことか?
マジか……。
まぁ確かに薬効成分あることが分かったけどさ。
これは、異世界だと通用するのか?
魔力茸も調べてみるか。
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名前:シイタケ
ハラタケ目-キシメジ科に分類されるキノコである。
旨み成分が豊富に含まれていて、特に干した椎茸は出汁として適している。
益気、健脾、健胃、化痰の作用があり、貧血や高血圧に効くとされる。(wikiより)
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やっぱり……。
魔力茸に関しての効果載ってないわ。
まぁそうでしょうね。なんせ地球のwikiからなんだから。
俺は気がつくと、両手と両膝を床についていた。
床汚いな……。
「ふぅ……浄化! 浄化! 浄化!!」
八つ当たり浄化完了!
気を取り直して、錬金術だな!
師匠と作ったポーションと同じ分量の乾燥した薬草と水を用意した。
水は、城下町で買っておいた小さめの鍋に入れた。
俺は、両手を前に出し、完成した良品質のポーションが出来るイメージをしながら唱えてみた。
「【錬金術】」
すると、素材が光に包まれた。
しばらくすると光が消え、そこには、空になった鍋と瓶に入ったポーション2本あった。
「おぉ! 出来た!」
鑑定できないから本当に良品質のポーションが出来てるか分からないけど、色はポーションだな。
しかし、これは1度作った物じゃないと完成がイメージ出来ないな。
とりあえず、試しに作ったことのない物をイメージしてやってみるか。
うーん、マジックポーションは作ったことがないし、材料もあるしやってみよう。
乾燥させた魔力茸と水を用意して、先程と同じように唱えてみる。
イメージはザックリだが、魔力が回復するポーション。
先程と同じように光が素材を包み、しばらくすると光が消えた。
今度は、魔力茸が消えており、鍋に水が入ったままだった。
「ん? 出来た、のか?」
鍋の水を飲んでみる。
「うーんいい出汁! って出し汁じゃん……いや待て。師匠は魔力茸を煮出したものだって言ってたよな。ならこれで合ってるかも?」
しかし、分からん。
ただ、野営でスープ作るのが凄く楽になったのは間違いないな。
でも瓶に入った状態じゃないのは、完成のイメージがザックリしてたのが原因だろうな。
毒消しや麻痺直しの薬のレシピとかも師匠から教えてもらっているけど、1回はちゃんと作らないとダメだろうな。
なんとなく検証が済んだし、明日の昼食の下拵えもついでに出来たし、あとはポーションをもう2本作成しとくか。
俺は、もう2本ポーションを作成して、就寝した。
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