第10話 何故に!?

さて科学部の始動だが。

俺も手伝いながら準備をしていた。

そして午後4時ぐらいになってから.....教室のドアが開く。

ああ。先生かな、と思いながら俺は振り向く。

で.....顎が落ちた。


「あ。居た居た。ギル」


「.....お、お、お前!!!!?」


「おや.....え!?」


「結衣!?」


何故.....クロイツ.....じゃない!結衣が居る!!!!!

俺は愕然としながら結衣を見る。

特にビックリしているのはユニだった。


そして憂ちゃんと結衣を見比べながら、そっくりだね.....君達、と言う。

ユニは、もしや?、と納得した様な感じになる。

すると結衣は更なる爆弾を投下した。


「来たくて来ちゃった。私のフィアンセだしね」


「.....ばっ!?」


「.....ほほう?」


「.....結衣?!」


あくまでリアルとゲームを混合させたらアレほどダメだと言ったのに。

俺は青ざめながら2人を見る。

2人はジト目になりながら俺を見ていた。

特にユニには君はもしや浮気しているんじゃないだろうね?、的な感じで。

誤解だわ!?


「そ、それよりも何でこの場所に!?結衣!」


「あ。そうだ。それなんだけど.....先生にウインクしたら罷り通った」


「この学校のセキュリティガバガバだな!」


「私を憂と間違えたんじゃない?あはは」


「.....」


俺は額に手を添える。

それから盛大に溜息を吐いていると結衣が、それよりもギル。何で返事寄越さないの?メッセージ随分送ったのに、と言ってくる。

確かにスマホが震えていた。


しかし確認している暇が無かったのだ。

忙しかった。

するとユニが顎に手を添えているのを解除する。

それから結衣に向いた。


「私は相澤ユニだ。.....色々と聞きたい部分はあるが。.....その。何故君は小路.....というかこの場所が分かったんだい?」


「私は結衣です。.....それは.....自宅に行ってから居た憂の義父に聞きました」


「親父ぃ!!!!!」


笑顔になる結衣。

何勝手に喋ってんだアイツは!?

俺は頭を掻きむしる。

それから俺は盛大に溜息を吐いた。

そして見ていると結衣が更にとんでもない事を言う。


「と言うか.....何だか憂と一緒っていうのはやっぱりマズイかなって思いまして。.....私のフィアンセですし」


「結衣.....」


「はっはっは。これは面白い事になってきたな」


「面白くないけどな。.....何が面白いのか.....」


俺はまた額に手を添える。

それから盛大に溜息を吐いた。

すると憂ちゃんが真剣な顔で結衣を見る。

そして、まあ結衣には負けない、と言葉を添えた。

そうしてからこう暴露する。


「私、おにーさんに告白したからねぇ」


「.....おっま!?」


「.....ほほう.....」


結衣はジト目になりながら俺を見てくる。

そして暗黒の笑みを浮かべる。

俺はその姿を見ながら顔を引き攣らせる。

それから結衣を見た。

結衣は真顔のままジト目になり俺を見てくる。


「婚約したのに婚約者を作るとは.....最低だね?」


「ゲームの中の話だけどな?リアルで婚約するとは一言も.....」


「そうなの?.....私はリアルでも結婚する予定だったよ?」


「.....な.....に.....」


暴露暴露暴露。

俺は!?と思いながら結衣を見る。

や、やっぱり似た姉妹だな。

だって.....お前。


結局結衣も憂ちゃんも.....2人共にこんなサラッと告白するなんて.....。

俺は真っ赤になる。

それから憂ちゃんを見る。

憂ちゃんは顎に手を添えていた。


「.....じゃあ結衣もライバルだね」


「.....まあ.....そういう事だね。でも.....私が目を付けたから。最初にね」


「いや.....あの.....俺は誰とも付き合う気は今は.....」


俺は顔を引き攣らせながら2人を見る。

すると結衣が、あ。そうだ。ギル。私.....この学校に転校しようと思うの、と言った.....はい?

俺は!?と思いながら結衣を見る。

な、んだ.....と。

考えながら俺は青ざめる。


「私、ギルの側に常に居たいからね。だから思い切って.....ね」


「.....」


「じゃあ結衣さんはこの学校に来るのだね。.....では.....この部活に入ってくれはしないだろうか」


「はい!勿論です!」


「.....いや。ユニ。勝手に話を進めるな.....」


「ギル?何か不満なの?私達.....婚約したよね?」


「.....」


俺はどうしたら良いんだ、と思いながら頭を抱える。

それから俺は頭を痛めていると。

ギル、と声がした.....そういえば俺のゲームのあだ名で言うなよ.....。

私が絶対に勝つからね、と笑顔になる結衣。

いや、だから.....争っても仕方がないって。


「.....結衣。私はおにーさんが好き。.....興味があるって思っている。だからこそ貴方には負けたくはない」


「残念だね。憂。これは運命的に私が勝つよ。何故なら.....私はゲームで知り合った頃の.....同じ様な.....恋を抱いていたから」


「.....モテモテだね君は。.....小路」


「俺が好き好んでこんな事にした訳じゃないんだが.....勘弁してくれ」


そしてとんでもない暴露と共に。

結衣が.....俺達の仲間になろうとしていた.....。

タラタッタッター。

仲間が増えた!.....それよりももっとヤバい感じで。

何かもう.....どうしたら良いのやら.....。

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ネットゲームのオフ会で会った少年が少年じゃなく美少女であり.....? アキノリ@pokkey11.1 @tanakasaburou

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