第3話 改稿

 ところで……私はここでお茶をしてて良いのかしら?

 確かシェルには家族がいたのよね?

 それも度が過ぎるくらいの、甘々べったりの両親にそれに増す程シスコンの兄が。


「そろそろ状況を教えて下さいませんか? ここで、のんびりしたいのは山々なのですが」

「そうですね。では、それではそろそろお話しを致しましょうか」

「ええ、是非とも」

「ええっとここはですね………………」

「…後少ししたら」 

「…で……?」

「…なんですよぉ~!」

「ああ?」

「と、ざっとこんな感じですね。御理解いただけましたか」 

「はあ……先ずは目先の事ですが、あのメイドさんでしたか。事の発端は?」

「そうですねぇ……事の発端はですが。言えません!ですので、あの方は私の世界から消えて貰うので、安心してくださいね?」ニコリ。


 さらっとそんな怖いことを笑顔で言わないでぇ~!

 神様……怖いです。


「と、取りあえず後は……。まあ、分かりました。後の話はまた、十年以上先の事ですから。計画を立ててコツコツとクリアしますね? 何とか…」

「頑張って下さい。ですか、貴方…簡単に殺されないで下さいよもう」

「と、言われても…私が好きでこんな目に遭ってる訳では……」

「ま、そうですね? あっ!そろそろ戻ってくださいねぇ~貴方のご検討を祈ってますよぉフフフ!」

「えっま、待って下さいよぉ~!」

「また会いませう~」


 私は会いたくない!

 そうして目を覚ませばベッドの周りには誰かが囲んでいた。

 ……あれ?さっきまで神様と話をしていたわよね?

 ……あれ?

 ……………ここどこだっけ。


 ん?だれですか? 

 半泣きって怖いんだけど…。

 というか、頭が痛いのだよ……。

 誰だったけぇ~んんん?

 ……あ!そうか、家族ね……居たよね!そんな人たちが私には、思い出しましたよ。

 前世でも居たけれど、ここまで親バカでもなかったし、姉が居たけれど…あの人は冷たかったし。


 つらつらこんなことを考えて、ふと目を開けたら……私を見てた父が神に祈ってた。

 けど…神様見てるのかな?


「ああ、神よ感謝します!」


 と父が祈ってる…見てますかぁ~?


「シェルぅぅ!!!」


 泣かないで欲しい母よ!


「シェル!おにちゃまだよ? わかるかい?」


 分かったから、兄よ抱きつくな!痛いのだよ私は四歳児だ!あんたの力加減では私の腕と肋骨がポッキリ行くから!加減!加減してください。


「い、いたい!いたいです。おにいたま」


 はっ!たまとか…しくしく舌が四歳児。


「はっ!ごめんねシェル!ど、どこか痛かったのかい? 僕の事がわかるかい?おにちゃまだよ? シェル!」と言ってまた抱きしめられた。


「ええっと………い、いたぃぃーーーはなしてぇーー」


 と悲鳴を上げたら父が兄を私から引き剥がした。

 私は頭も腕も痛くて擦るとまた兄が叫ぶ。

 もう~五月蝿いねこの家族は!


「シェルごめんよぉーー痛かったのかい?」


 しょうがないここは素直に心配されておきませう?


「ええと…おにいたま? いたかったです。すこし」

「シェルぅぅーおもいだしたのかい?」

「うん、おにちゃま」ニコ。

「わ、私は? シェル!」

「私も居るぞ!」

「ええっとぉ……おとうしゃまと、おかあしゃま?」


 うん、全くもって口が回らない。

 さすがに四歳児だと上手く喋れないし!


「「「シェルぅー」良かったわ」びぇーーん」


 …兄よ何故泣く?




◆◆◆



 そうして、この後直ぐに私は。


 家族に私に婚約者が出来る筈だと言う事を、拙い私のお子ちゃま喋りで家族に打ち明けた。


「………だって。かみしゃまからい、いわれまち…した!」


 それを聞いた両親と兄からは、頭を打って気が動転しているのだとまた心配されたが、この一年後に王家から王子との婚約の話の打診が私に有り納得してくれた。


 その話しは、この国の第二王子ランベルトとの婚約の打診だった。


 そして、私が婚約した後…更に家族に話したのは婚約者の王子が学園を卒業する十一年後のパーティーで婚約破棄をしてくるのだと説明した。

 何故そんなことを私が知るのかと聞かれて、言った言葉が!私が一年前に階段から落ち眠って居る間に、神からのお告げで知ったと話した。

 それはもう事細かに、神から告げられたと両親と兄にいえば直ぐに納得して貰えた。


 それと、困ったのは八歳の適正検査で私はなんと聖女の称号を得てしまった。

 こ、これは聞いて無かったので私もびっくり。

 通りで私のステータスを見た時に、聖魔法為る物が有ると思ったわ……神様遣りやがったわね……。


【す、すまん】

 ん?


 でも、この事は内緒です。


 家族と陛下とお妃様には話しましたけどね。

 王子に断罪されて、死にたくはないので私は悪役令嬢ではないので。成りませんよ?絶対に!

 両親と兄からは、それならば私が卒業するパーティーで、説明の通りの事になったなら領地へ戻り好きに暮らせと言ってくれたのだった。


 そして私は、お告げの通りに断罪を回避するためにパーティー会場で王子と対峙するのだった。


 フフン!偽物聖女め!あんたの好きにはさせないわよ!


 けど、まあ、お好きにどうぞ!

 そんな男熨斗をつけて渡しちゃうぞ(ハート)………ふん要らん。


 つか、何処から沸くの?

 Gか?あんたは。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る