第102話 最終決戦の開始
久々に会った知り合いの変化に
ビックリする事有りますよね。
こんばんは、アルドです。
ヘラヘラした とっちゃん坊や と、虚無顔の 勇者 に、笑顔に見えるが目が全く笑っていない少女はたぶん治癒神かな?
とても、主神と女神と勇者とは思えない
見た目のトリオが魔王城の真上に現れたのだ。
「日付がが変われば三日後になる」
と、真夜中の襲撃を受けてしまったのだが、
最悪な状況で、唯一良かったのが、装備等の準備をおえて、既に配置についていたことだ。
ダザール様とバトラー、グリフ君、ピピンちゃん組は、魔王城
城ゴーレムチームは離れた丘の上に陣取っていて、ダリア様と、ミレディとテディちゃんが配置済み
俺とクロはシルバーさん、ファルさん、オル君、ミミちゃんと一緒に城下町の中央広場でゴーレムユニットを配置を終えたところだった。
「運気が上がったからかな?
不幸中の幸いだよ。
オル君にミミちゃん!カメラは?」
と聞けば、
「既にミレディ様が緊急放送の開始をしております。」
流石、俺の女房役だな!
「女房デス。」
と、念話を飛ばすミレディに
「馬鹿を言っちゃイケないよ。背中を任せられる〈愛妻〉だよ。
頼りにしてるよミレディ。」
とリップサービス念話で答えた。
「…デス…」
と、呟くミレディ…
〈あ、恥ずかしいがっておるわ…
クックック、〉
俺は隣にいるクロに、
「あの、目が笑ってないのが?」
と聞くと、
「治癒神様ニャア。」
と答えた。
「よし、怪盗勇者 クロネコ の出動だな。」
とクロに言うと、ニタァ~と笑い
「任せるニャ、フク様をイジメた報いをキッチリ利子を付けて払わせるニャア!」
と意気込み転移した。
さて、
「作戦開始だよ!」
と俺が宣言すると、銀色の隼が舞い上がり急降下しメタルボディーの巨人と一つになる。
「うぉぉぉおぉぉぉぉぉ!」
「機動巨人、パーフェクトぉぉ!ファルゥグラァァァン!!」
と、大地にメタルボディーの巨人の勇者が立つ。
音もなくメタルボディーの黒い巨龍に飛び込んだのは、フクロウゴーレムのオル君
「おぉぉぉぉぉっ!」
「機動巨龍。オルドラン、参上!」
うん、初合体にしては上出来。
そしてメタルボディーの黒猫が大地に伏せる黒地に金色のタテガミのライオンに駆け上がり、頭部に入り込むと獅子目に光が宿る。
「がおーん。」
「獅子王、ミミレオンだよぉ!」
と…
〈うん、有りっちゃ、有りです。〉
合体勇者チームが準備出来たのだか、
俺とキッド君の濾過ポイが絶賛使用中で有ることだけが不安材料ではあるが…
〈仕方ない…〉
と、諦めて俺は、シルバーさんに乗り神殿の上で〈亀吉くん〉をスタンバイする。
亀吉くんから巨大なモニターが浮かび、ミレディの視界をカーンさんが飛ばした映像が映る。
ダリア様だ、
「随分見ない間に変わり果てましたね。」
と主神と、もしかしたら治癒神にもかけた言葉かも知れない。
「うるさい、うるさい、うるさいぁぁぁい!
いつの間に復活していた?
今さら泣いて謝っても僕は許さないぞ!!」
と、だだっ子のようなオッサンは、
ダリア様の登場で初めから冷静でない上に、更に冷静では無くなる。
「建物の中だな、
おい、勇者!魔王城を薙ぎ払って、城諸ともあの女を懲らしめろ!」
と、命令すると、
無感情なまま剣を空中に立ったまま振り抜くと、魔王は斜めに切られて崩れ落ちた。
俺は一旦〈亀吉くん〉を回収して少し離れた。
あんな攻撃受けたら、たとえ分散してても一撃で全員やられてしまう。
〈バトラーは?!〉
と魔王城班の心配をした瞬間に、
「御主人様、ダザール様もピピンもグリフと私も既に魔王城から出撃しております。」
と念話が入る。
「良かった。
どう、あちらの様子は?」
と、遠くて見えなくなった主神達の状況を俺が聞くと、
「頭が悪そうなのが馬鹿笑いをしています。」
と連絡が入った。
主神はダリア様を城ごと倒したと思ってるのかな?
「バトラー引き続き戦況確認よろしく。
無理はするなよ。」
と注意を促すと、「了解いたしました。」
と、バトラーが答えた。
〈よし、怖いが行くぞ!〉
馬鎧を装備したシルバーさんに乗り黒オリハルコンの盾を構え
勇者の元に向かう。
相手を分断せねば!
三人に近付き声をかけた。
「お初にお目にかかります主神様、
此方の女神様はメディカ様ですかな?
アルドと申します。
どうぞ、お見知りおきを…
それに、久しぶりに会ったけど、天野君 キャラかえた?
異世界デビューするなら前の陽気なアホキャラのままが良いとおもうよ?!」
とあおりながら、
〈だれか食い付け!〉
と願う。
すると、
「アルドくん…いや、小山君。
残念だったね。せっかく復活しても赤子同然の女神では何も出来ずにコレだったから」
と、魔王城を指差す主神に、
亀吉くんをアイテムボックスからだしてかかげ、カーンさんに指示を念話で出すと、
「見下げた男に成りましたわね。
あの頃から何も成長しないどころか、退化してますわよ。
不器用ながらも頑張っている姿に、一瞬でも〈ミスティルを任せて良いかな?〉と感じた私が愚かでしたわね。」
と、煽りに煽っているダリア様。
すると、主神は、
「くそ!お前はいつも、いつも、僕を見下して、お前の父神に選ばれたのは、僕なのに!
お前は僕が痛めつけて泣かしてやる!」
と吠える。
すると、
「そんな事はさせないぞ!」
と、ダザール様が主神に攻撃を仕掛けたのだった。
「親に刃をむけるとはダメなヤツだ!」
とダザール様に向かって行ったアホ…
〈よし、あっちに食い付いたな。〉
俺は、勇者かな?
と、天野君を見ると、力無く、
「バードマンの手下か?」
とダザール様に突っ込みを入れていた。
天野君も、案外古いネタを知ってるのね。
「天野君、大丈夫か?
顔色悪いよ、ちゃんと食べてる?」
とシルバーさんの上から声をかけると、
天野くんは、
「えぇ、小山さんのおかげで、私の十数年に及ぶ修行が無駄になり、存在理由が無になった男が、元気な訳がないでしょう?
〈もっと光を〉と言われて、必死に手押しで回していたタービンが、何処にも繋がってない回転遊具だった気分ですよ。
詐欺です!
〈お前、お前、勇者〉詐欺に逢いましたがどうしてくれますか?」
と、恨み節を俺にむける…
可愛そうに、独りでとんだ〈世紀末救世主伝説〉をしていたんだね…
〈ある意味、一番関係なく巻き込まれた被害者だ、
ごめんよ、…〉
と考えていると、
主神のアホが、
「勇者!
僕は息子をしばいて根性叩き直すから、
お前は、裏切った使徒を殺せ!!」
と指示をした。
天野君は「はい」とだけ答えて襲いかかる。
〈えっ、ダザール様はシバかれるだけで、俺は、殺害命令なの?〉
理不尽な贔屓を感じるが、
「とりあえず、勇者を連れて離れるぞ!
カーンさん、援護お願い!」
と叫び、
〈混戦を避けてファルグランさんとオルドラン君は俺と勇者の足止めに、〉
〈ミミレオンちゃんは治癒神を地上に追い込みキッド君が仕掛けられる隙を与えられる様に〉
と、念話でお願いした。
勇者に遠距離からホーミング熱光線や魔砲撃が飛んできたが、勇者はよく分からないスキルか何かで叩きおとした。
〈スキルで有ることを祈る、ただのフィジカルなら勝てる気がしない。〉
とりあえず、煙幕にはなったのでスタコラしたのだか、打てる手が今は無い…
頼むぜダザール様、俺が死ぬ前に助けにきてね。
クロ、いや、怪盗勇者 クロネコ!
早く助っ人をプリーズ。
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