第39話 母方の里を目指して
村を出て1ヶ月、やっとの思いでママさんの故郷、
大山脈の麓、煙突から煙の立ち込める「ドワーフの国」にやってきた。
途中、野宿中に魔物に囲まれたり、
盗賊に襲われたり大変だった…
魔物は集団で襲ってきてかなり手強くて、
連携もとれていて、濾過ポイで一撃で倒せなければ危なかったかもしれない…
それに比べて盗賊は凄く弱かった。
連携も何も有ったもんじゃない…
濾過ポイで
A膜 指定枠 1 身ぐるみ
B膜 指定枠 2 スキル ・ MP
パッケージ使用
で、濾過してやった。
盗賊は丸裸で、スキルもMPも没収し、
お眠で動けない状態をロープで縛り上げてやった。
人物鑑定で名前を調べて、
称号に殺人者が有ればそのまま放置して、
入りたてなのか称号が村人だけのヤツに、もとは誰のか解らないが、農業系のスキル「開墾」のスキルカードを顔の前で割っておいた…
彼には罪をつぐなって畑を耕す穏やかな人生を歩んで欲しい。
マップスキルで村や町をサーチして最寄りの町に盗賊を放り込んできた。
なぜ、ドワーフの国を目指したかというと、
ダンジョン踏破をする為に、強い防具が欲しいと、冒険者だったママさんに相談したところ、
「メインダンジョンはドワーフの国から数日の場所にあるし、防具ならドワーフの工房が沢山あるから相談に乗ってくれるはず、もしまだ生きているのなら ドドル 工房を訪ねなさい。力になってくれるから。」
とママさんはに薦められたからだ。
俺のような会ったことない子供が、「孫です」って訪ねても解らないんじゃ?
と聞くと、
「アルドのもってるお爺ちゃんの作品を見せればきっと判るわよ。大丈夫。」
といわれ、防具の調達とドワーフの国のメインダンジョンの攻略に訪れた訳ですが…
現在、牢屋の中で過ごしております。
話せば長くなりますが、
ドワーフの国に入り、ドドル工房を探しました。
中々に大きな工房で、すぐに見つかり訪問し、
「ドドルさんに会いたいです。」
と、伝えると、
「お前の様な知らないガキに親方を合わせられるか!」
と、工房の職員さんに言われ、
ドドル作の鉈を取り出した…
「これをドドルさんに見せて、孫が来たと伝えて欲しい」
と俺が頼むと、「ちょっと待ってろ」と職員さんは鉈を持って工房の奥へ向かい、
暫くして帰ってくると、
「親方は知らないらしいから帰れ!」
と怒鳴られた。
ビックリのして、
「中もちゃんと見てください。」
と、鉈を抜いた瞬間、
「強盗だぁ!!」
と騒がれボッコボッコに取り押さえられて、
御用!
となりました。
いま、冷たい牢屋の石のベットに横になり昨晩から考えをまとめ、
いま、ソレに気が付き涙を流しております…
「ルルドとまほーく のほうじゃん…。」
昼過ぎに尋問を受け、
兵士さんに涙ながらに経緯を説明すると、
「お爺ちゃんに会える事に興奮して、違う作品を出してしまった。」
と、少し盛りぎみに話すと、
「オイラも付いていってやるから、もう一度行こう」
と、兵士さんは親身になってくれた。
兵士さんとドドル工房を訪れ昨日のことを謝り、
改めて
「ルルドとまほーく」を渡す。
職員さんは、あからさまに嫌そうな顔で
工房の奥へ消えた
すると、ガシャン!ドカン!バリン!
と破壊音を立てながら
焦げ茶色の髭モジャのオッサンが走ってきて
ガシッと俺を掴まえ持ち上げた
「良く来た!馬鹿娘は元気か?」
と、俺を上下に振りながら聞いてくる。
落ち着いて!
酔っちゃう。酔っちゃうから!
俺は、確信した…〈ママさんはジイちゃん似だな。〉
と…
その後に兵士さんから昨日の説明を受けたジイちゃんは、職員さんに拳骨を落としていた。
「職員さんは悪くないから、渡す作品を間違えただけだから」
と俺が、かばうが、
「孫に気を使わすな!」
と、また殴られていた…
〈睨むなよ、ごめんて。〉
ジイちゃんにママさんの話をした。
ママさんは、「鍛冶には向かない」と家を出てから
手紙も出していないらしい
俺が、ママさんがパパさんとの出会いから結婚までを説明したら、
「大怪我した娘の看病してくれて、家族や生活を捨ててまで娘を大事にしてくれたんだな。
許す!二人の結婚を許す!!」
と、泣いていた。
許すもなにも、一人目はここにいるし
二人目はお腹の中にいる。
と言ったら
「旅に出る!工房は長男ドルルに譲る!!」
と、騒ぎだし大騒動になった。
叔父さんのドルルさんに事情を説明すると、
「親父、大事な外孫が親父をたよって会いにきたんだろ?
最高の装備を作ってからでもルルドに会いに行くのは遅くないだろ?」
と説得してくれた。
俺が、
「お願いします。おじいちゃん。」
と言ったら。
「チキショー!なんで今工房にミスリルも何もないんだ?
おい!ドルルすぐに買ってこい、なんなら掘ってきても良いから。急いで!」
と、ドルル叔父さんを困らせている。
掘れるんだミスリル…
よし!堀に行こう。
「おじいちゃん。ミスリルとかは何処にあるの?」
と聞くと、
「そんなもんダンジョンの20階層より下なら壁をほったらたまに鉱石が出る、運が良ければミスリルやアダマンタイトも出るし、頑張ればオリファルコンだって出るぞ。」
と言ったので、
「自分で取ってくるから、待っててね」
と、言ってダンジョンへと向かおうとすると、
「何処に行くんじゃ?」
と聞いてくるドドルじぃちゃんに、
「メインダンジョンだけど?」
と答えると、
「危ないから駄目じゃ!
おい、ドルルっお前も止めろ!」
と再び大騒ぎに、
〈神様のお使いで、ママさん達も応援してくれているから大丈夫〉
と言っても信じてくれないだろう…
仕方ないから、アイテムボックスから旅の途中の戦利品のレベル80程度の魔物をポイポイっと出して。
「僕、強いから大丈夫!
その魔物は適当に使って。行ってきます!」
と言って、唖然とするじぃちゃん達に手を降り、ダンジョンへ向かう事にした。
早く鉱石掘らなきゃ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます