第5話 祝福されました。

時間の経つのは早いもので、

三歳に成りました…

皆様こんにちは、アルドです。


エルフのパパさんとドワーフのママさんの間に産まれた


〈はーふ エルーフ?〉

〈ハーフ どわふ?〉


まぁ、茶髪でエルフ耳が可愛い、

ドワーフボディーの男の子です。


この世界では、三歳になると初めて一人の〈人間〉として、主神様に認められて、配下の


武神様 = 武器系スキル や 戦士等の職業スキル


学神様 = 魔法系スキル や 魔法使い等の職業スキル


狩神様 = 感知系スキル や 狩人等の職業スキル


商神様 = 鑑定等便利系スキル や 商人等の職業スキル


技術神様 = 各種技術系スキル や 鍛冶士等の職業スキル


俺はこの神様から初期スキルを貰う予定だ。

(駄菓子屋の三角くじの結果)


治癒神様 = 治療スキルや、創薬スキル 、聖女等の回復系の職業スキル


この6柱の神様から様々なスキルが与えられる。


剣術や弓術などの単品スキルや


「騎士」の様に、剣術と身体強化や急所ヅキ等の複数の神様の恩恵を貰えるボーナスパックの 職業スキル がある。

(なんとステータス補正付き)


羨ましい…


しかし、諦めてはいけない!


このミスティルの世界では、頑張ればスキルが増えるらしいのだ

(土下座猫クロ談)


どうも、後天的にいくつかのスキルを合わせれば、上位の複合スキルになったり、職業スキルとしてボーナスパックの対象になりステータス補正も受けらたりするらしい。


〈頑張れ俺!!〉


因みに、ではあるが

魔族の方々は違う神様からスキルの恩恵を受けているらしい。


魔物は特に決まりはないのかバラバラだと云う、住むところの違いか同じ魔物でも場所により使うスキルが違う場合が有るらしい

(特殊個体や変異種扱い)※ママさん談


さて、前置きが長くなったが、


〈スキルの受け取り方は簡単。〉


教会などの施設にいる 神官スキル の持ち主に、

祝福 のスキルをかけて貰うと、

あら不思議!!


初期スキル + 生活魔法がセットで頂ける


生活魔法は


ステータスカード = 基本的には他人に見せないが、冒険者ギルド等の登録で提示をお願いされるらしい。

(登録後はギルドカードが発行され身分証明となる)


水生成 = 魔力を使い飲料水を出すが、燃費が悪く緊急用の魔法。魔力操作の練習と砂漠で活躍するぐらい。


着火 = お料理する方の強い味方、威力はマッチ程度


ライト = 洞窟など暗い場所で使う事もできるが、魔力消費の観点から松明に着火で通常は対応、戦闘等で両手を使う場合使用が望ましい。(ママさん談)

でもパパさんは、採集の邪魔だから松明は使わないらしいライトの魔法をバンバン使うんだって。


流石エルフだ魔力は豊富みたいだな…

込める魔力によって点灯時間や明るさに変化があり練習が必要だと教えて貰った。


これ等の魔法が基本で貰えるのだが、コレがないと住めないとは、このミスティルは生きていくには厳しい世界なのかもしれない。


あと、極稀に加護が貰える人がいるらしい。

(俺は運気向上の加護が貰える予定だ…ウキウキ)


ステータスカードの加護の欄が有るらしいが、パパさんもママさんにも無いらしい。




さて、そんなこんなでやって来ました。


村の教会!!


強面神父のバゼルさんと、シスターのクリステラお姉ちゃんの二人で普段は治療院も兼ねている教会です。


バゼルさんは治療する時、


「安心しろ治らなかったら葬式は出してやる」


が、口癖です。


〈縁起でもない…〉


〈では、サクッと祝福、おなしゃす!!〉


と、教会に入り、俺は、ふと気が付く…


あれ?神様の像多くね?


真ん中は主神様みたいだな大きいし、

向かって左手の列は六体あり端の方に見知ったババァが在るから配下の神々だろう…


が、右手の三名様はどちら様?


ポカーンと見ていたらバゼル神父が、


「初めてかな?魔神さまを見るのは」


と…ニコニコ顔で近づいてくるが…元が強面だから、ただただ不安になる笑顔だ…


〈えっ?魔神?〉


と不思議そうな俺に、バゼル神父は、


「はい。主神様と六柱の神様しか知らなくて…」


〈知らないよぅママさんもパパさんも言って無かったよぅ。〉


と困っている俺を見て、


「はっはっは

まぁ、魔族の神様は知らなくても仕方ない。

では教えてやろう!」


バゼル神父は待ってましたとばかり説明する気満々である。ちょっと恐くなりパパさんとママさんを見るが微笑んでいる。


シスタークリステラまで笑顔だ。


〈あっ、これいつもの恒例行事なのね。〉


と諦める俺に、


バゼル神父はテカテカした笑顔で、


「手前が魔力の魔神様 ダークエルフの女性で、大昔の大魔法使い!

数々の偉業が認められ神々から魔神として天界に招かれた才女 エメロード様


一番奥が戦の魔神様 鬼族の男性で、此方の神様も大昔の武人。

戦に生き戦に死んだ大将軍で部下の信頼も厚く死後尚アンデットとなり旧魔族帝国を守った大英勇ガイラ様です。

都市が滅びその役目を終えた事を神々に認められて、天界へ上がりました。


そして、真ん中におわすのは、魔族の王にして主神様のご子息!ダザール様です。特殊魔法のスキルを司る、少しヤンチャな我々魔族のアイドルでございます。」


ん?我々魔族?

バゼル神父って魔族なんだ…。



はっはぁ~ん!


解っちゃった主神様は息子のヤンチャが過ぎるから天野君にお願いして喝をいれてもらう予定なんだな…


天野君はこのガキんちょ神様をシバかなきゃ駄目なのかぁ~

難儀よのぉ~


頑張れ勇者天野君


血反吐を吐いて、血のションベンを漏らしながら修行に励みなさい…


さてさて、神父さまが一通り済んだらしく落ち着いた。


〈いよいよ祝福だ!〉


するとシスタークリステラが近付いて、


「汝に神々の祝福を!」


と…


〈ってそっちかい!?〉


後で聞いた話では、バゼル神父は魔族でシスタークリステラは人族で二人共に祝福がつかえるが、魔族には神父が人族や亜人族と呼ばれる人にはシスターがそれぞれ祝福を行うとの事だ…


見た目はほとんど解らないがこの村は、魔族の方も結構居るらしい。



〈はい。無事に祝福も受け家路に着きます〉


この世界では、ステータスカードを初めに親と見るのが一般的らしいので、我が家でも


「アルドちゃん、ステータスカード出してみて。」


ママさんがせっつく


「お、お、落ち着いて ステータスカード って手に意識を集中するんだぞアルド。」


パパさんが落ち着こう…


では、手に意識を集中してっと!


「ステータスカード。」


と、唱えると、


プラスチックっぽい手触りのカードが音もなく表れる。


そこには、


アルド 三歳


アルフとルルドの子供

勇者の協力者


レベル : 1

HP 15 / 15

MP 7 / 8


固さ : 8

魔力 : 8

腕力 : 8

速さ : 2

運気 : 1


スキル

濾過 LV 1

鑑定 LV 1

アイテムボックス LV 1


加護

運気向上(レベルアップ時に運気の上昇値にプラス補正)



ババァーン!

パパさんとママさんに見せたところ喜ぶどころかビックリしてた。


初期スキルが3つあり、

魔力は普通の三歳の倍くらい

固さはなんと普通の三歳の三倍近いらしい


普通三歳はHPは10以下腕力等も2とか3らしい


その上に加護の欄に何か書いて在るが、


〈自分で読めない。〉


ミスティルの文字なのね…


唯一の救いは数字は一緒なので有難い。


パパさんが読んでくれて、大体理解したが、

物知りのパパさんが、「よく分からないなぁ?」

と言う所も有った。


多分微妙激レアスキル 〈濾過〉の事だろう。


〈いいですよ、大体知ってるから、

三角くじで当たったやつですよぉ~。〉



パパさんとママさんは何だか浮かれてお祝いムードだ

まぁ、パパさんの魔力とママさんの頑丈さを受け継いだっぽいステータスだか、俺もちょっと嬉しい。


〈んで、初期の運気の数値が、1ってなんなのよ!!〉

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る