1-6. 初戦闘

老人とのやり取りでHPが自分の生命力であると理解した黒髪は、騎士からの攻撃で負ったダメージと、レベルアップによって上限が上昇したHPを自動回復で全快させ、すぐにこの場を離れる。


――――――――――――――――――――

名前:

種族:人族Lv.14


HP:646/646

MP:478/478

物攻:147

魔攻:133

物防:109

体力:109

魔防:105

敏捷:133


スキル

殺奪 体術Lv.3 HP自動回復Lv.1 奇襲Lv.1

平民Lv.3 下民Lv.1

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指輪は嵌めていない。自分単体での強さがどの位置にあるのか不明な以上、高価な物は隠すべきだ。

触れてさえいれば使用できるのは確認済みなので、ズボンに唯一ついている右ポケットの中に入れている。


そして見つけた。3人で固まっている同年代くらいの少年たち。

1人を解析する。


――――――――――――――――――――

名前:タイ

種族:人族Lv.3


HP:79/88

MP:50/50

物攻:19

魔攻:13

物防:16

体力:16

魔防:12

敏捷:16


スキル

下民Lv.2 ゴミ漁りLv.1 奇襲Lv.1 夜目Lv.1

――――――――――――――――――――


他のメンバーを見てもパラメータは似たりよったりで、スキル構成は全く同じ。


勝てるか? その疑問を覚悟でかき消す。


自分のパラメータは全て100を超えているし、スキルの数も豊富だ。

3人というのもヴェンで生きるための最低限の人数と言っていい。

現状の力で彼らすら殺せないなら『殺奪』を使う機会は今後存在しないだろう。


「……よし。」


思考を切り替える。


『奇襲』が発動しているのを感じる。

武器は持っていない。『体術Lv.3』が、今は使わない方が強いことを身体に教えていた。


狙うは素手でも致命傷が狙える首の骨。


「死ね。」

「へ…っ!?」


ドンッ!


結論から言うと骨を砕くつもりで振るった左腕は、勢いを失わないまま首の肉を抉った。


急所を抉られた”タイ”は死亡し、黒髪に経験値とスキルを与える。


「なっ!?」

「お前っ!」


「ははッ!」


過去に何度も襲われ苦渋を飲んできた、対集団のトラウマ。

払拭するには十分なほど痛快な勝利だった。


身体が動くままに残った2人を殺し、ふぅ、と息を吐く。

種族レベルは上がらなかったが、スキル『下民』がLv.2になった。


1つの基準を得た黒髪は、止まらない。














1話時点での黒髪のステータス

――――――――――――――――――――

名前:

種族:人族Lv.1


HP:24/38

MP:10/10

物攻:8

魔攻:7

物防:6

体力:6

魔防:5

敏捷:7


スキル

殺奪

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