第4話
俺たちは実態を持たない、しかし、天使でも悪魔でもない。この世というものじゃないどこかで肉体から解放されて生きていた電子の海、あるいは魂の生命体だ。学ぶことはあるし、データ同士を掛け合わせればコドモをカスタムし〈子育て〉ができる。
生きている。だが血肉があるわけじゃない。
やっと体が馴染んだのは3日位たって、入浴や排泄、睡眠に適応するまで一カ月はかかる。
「そこをなんとかしたのがWatchです」
これだって生身の、身体のあるヤツの声音だ。
集まったおれたちは、
おれと、オレと、禿頭のオジサンというやつと、震え続けている女性(ジョセイ)。
「誰もわたしに近づかないで、いえ、見ないで!」こちらはすぐに言葉を発した。個人差があるらしい。禿頭の、男(オトコ)が
「そん、な。だいじょうぶ、ですよ」
いやあああ。
ぱあん!
おじさんが消えた。
「残念。……もう一人、死んでしまいました」
「どういうことだ」喋れる。昔からの身体のように。高校生のおれが話す。おなじく高校生のオレも同じ事を思っている。
「今回のデスゲーム。そのルールは、生理的に無理!と思われたら死!です」
なんだそれ。
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