第16話 赤ちゃんみたいな目×花畑
「ネモフィラって英名ではベイビーブルーアイズって言うんだって」
「は? 可愛い。じゃあネモフィラってなんでネモフィラなの? カタカナ語?」
「学名だってさ。日本語だと瑠璃唐草」
「は?? 可愛い。学名でも英名でも日本語でも可愛いし見た目も可愛いとか、ネモフィラって花は最強なのでは?」
「赤ん坊の青い目って意味だと、この見渡す限りに咲くネモフィラ畑は目玉畑になると考えたりしない?」
「発想が最悪すぎる。いや、でも、待って」
「おう、待つ」
「この一面に青い目の赤ん坊たちがむぎゅむぎゅ集まって空みたりこっちみたりしてると思うとさ、最高の光景じゃない?」
「発想が豊かすぎる」
「いや、でも、待って。赤ん坊じゃなくてもいい。ホワイトドラゴンでもいい」
「喜ぶの社長くらいじゃないか?」
「馬鹿野郎! 今どれほどカードが希少品として価値あげてるのかわかってないのか素人め! 全人類がドラゴン畑にむせび泣くほど喜ぶわ!」
「ドラゴンの大量発生で世界の危機にむせび泣く人類のほうが多いわ」
「大丈夫だ。熊も虎もカバも動物園で見れる時代だから、ドラゴンも動物園で見られる時代が来るだけさ」
「そう考えると人気出そうだな、ホワイトドラゴン。普通の虎よりホワイトタイガーのほうが集客力が強そうだし」
「うっはぁ~見てみたい! 龍と虎が一緒に見れる夢の動物園!」
「その動物園の飼育員がめちゃくちゃ大変そうだけどな」
「…………なんでこんな話になったんだっけ?」
「急に正気に戻んな」
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