第30話 配信者祭

文化祭も終わり、二週間が過ぎた頃。


オオカミンが星野凜とコラボをしてから

早二か月。

そして、オオカミンがブイライブとして

デビューしてから一か月半が経過していた。


【ブイライブとしてデビューしてから

一週間たった頃】


ネオ 登録者数 33809人 平均同接3200


マリア 登録者数 15040人 平均同接1700


オオカミン 登録者数 29680人

平均同接 2500


【現在】


ネオ 登録者数 110096人 平均同接4500


マリア 登録者数 68000人 平均同接2100


オオカミン 登録者数 50001人 平均同接1500


────────────────────


文化祭が終わって二週間くらい過ぎた。


あー、まずいなこれ。

完全に一番配信をしなきゃいけなかった

時期に全然できなかった。

それのせいで今までの伸びが

消えちゃったよ。


配信を1日休むのは、

リアルの仕事を1ヶ月休んだのと一緒。

それくらい毎日配信するのは大事なのだ。

それを一週間近く休んでしまったのだから

こうなってしまったのも仕方がない。


気を取り直して頑張るか......


そう意気込んだときだった。


ブイライブ一期生のグループに

ネオさんから通知が入った。


『二人は明後日から五日間くらい暇?』


『普通に学校あります』


『私もお店のお仕事があるから

ずっと暇じゃないかも』


『昼に用事があっても大丈夫よ。

夜に時間さえあれば』


『まぁそれなら。

バイトも辞めましたし』


『私もそれなら大丈夫!』


『よかった。

なら、二人の分も申し込んどくわね』


『何をですか?』


『何って明後日から何があるか

知らないの?』


『......知らないです』


『明後日は金曜日よね?

あ! もしかしてド○えもん?』


『マリアそんな訳ないでしょ!!

第一もうド○えもんはもう金曜日に

放送してないわよ!』


『え!? そうだったんですか!?』


『いや、ド○えもんはいいわよ。

てか、全然関係ないし。

全く......二人は配信者でしょ!

なんで知らないのよ!

明後日からの配信者祭があるのよ!』


『配信者祭?

ごめんなさい。私知らないかも』


配信を初めてまだ2ヶ月のマリアさんが

知らないのも無理はない。


配信者祭。


それはyoutuber、ストリーマー、

プロゲーマー、歌手、芸人、アイドル、

Vtuberなどなどが参加する

配信者たちによる年に一度の

大型イベントである。


参加する配信者たちは運営の独断で選ばれるが、毎回参加するのはそれぞれの分野で

名を馳せた大物揃い。

このイベントに参加するということは、

それだけで有名な配信者として認定され、

他の大物配信者と関わることにより、

更に自分の知名度も上がる。


配信者にとっては夢のイベントである。


『けど、配信者祭って招待性ですよね?

応募とかできないんじゃないんですか?』


『私に招待が来たのよ』


『は!? すご!?』


いや、凄いって言っても、ネオさんは

登録者10万人を超えてるし、

立派な大物配信者か。


『まぁ私は元々ルインってVtuberで

出場した経験があるから。

運営側もそれを知ってるし。

だから、招待してくれたのかも』


『はーなるほど』


『けど、ネオンちゃんは参加できても、

私たちは招待来てないわよ?』


『それが運営側に二人のこともお願いしてみたの。そしたら、ちょうど二人枠が空いてたのでいいですよって。

参加できる配信者の最低ラインも

登録者数が5万人だったみたいだし』


いや俺ギリギリやないかーい!


『どう?

二人は出たい?

これに出たらきっと登録者数も今とは

比べ物にならないくらい跳ね上がるわよ!』


『でるでる!』


『俺もでます!!!!』


────────────────────


配信者祭のイベント内容は毎年異なり、

何のゲームで何を競い合うのかも

分からない。


詳細は当日知らされる。


そして、当日明かされたそのゲームは

『リアルクラフト』


それは世界一売れたゲームで有名の

『マ○ンクラフト』を3Dでより

リアルにしたようなものだ。


一つのサーバーに約200人が

参加することができ、クラフト、pvp、

ギャンブル、狩猟、建築などなどが

広大なマップでできる。


俺はネオさんに色々と設定を

教えてもらいながら、

その世界へとログインした。


【ようこそ】


その言葉が画面上に表示された瞬間、

俺はどこかに飛ばされた。


立ち上がった俺は華やかな

講堂の中にいた。


回りを見渡せば、

とんでもない数のプレイヤーがいる。


見た目は自由に選べるため、

忠実に自分の容姿を再現した者もいれば、

完全に笑いに走ったふざけた容姿の者もいる。上には彼らの名前が表示されていた。


「無事にゲームにログイン

できたみたいね」


「オー君!

会えた会えた~」


すると、ネオさんとマリアさんが

こちらに歩み寄ってくる。


どちらもVtuberの容姿に

忠実で分かりやすい。


「このゲームってめっちゃ回りの

声聞こえますね」


「まぁオープンボイスだからね。

あとはここが集会所ってのもあるかも」


「集会所?」


「そう。二人ともマップ開いてみて?」


マップを開くと巨大な島が広がっていた。

巨大な島の中央には街らしき人工物があり、

いくつか船もある。

他にも雪エリアや砂漠エリアなども

ある。

巨大な島の回りにはいくつか

小さな島もあった。


「この中央にある街に今我輩たちがいる

集会所があるの」


「すげぇ!

なんかめっちゃワクワクする!

それで何を競い合うんですか?」


「それはまだ不明ね。

きっと今から運営さんから

説明があると思うわよ。

それにしても......本当に凄い面子ね」


そう言うが、配信者を全く見ない俺には

誰が誰だか分からない。

マリアさんもそうなの?

と首を傾げている。


「はぁ......貴方たち......

関わる相手間違えたら、

本当に燃えるわよ」


そんなまさか~


大丈夫だよね?



────────────────────

ここまで読んでくださり、

ありがとうございます!


作者のモチベーションに繋がりますので、

面白いと思ってくれた方は、

是非とも【レビュー】【スター】【いいね】

の方をよろしくお願いします。

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