昼寝

まどろみに包まれながら瞼を擦る。指先で触れる瞼は世界の明るさに適応しようともがく。暫くして視界が明瞭に移り変わる時、ようやく理解が思考に追いついた。昼寝をしていたという事実は僅かな罪悪感と幸福感を伴って存在している。


こうした昼寝は往々にして体験しており、今回が例外ではない。遅刻魔みたいなもので、昼寝魔とでも命名していきたい。


お昼時、特に食後に訪れる睡魔には全人類の悩みの種ではないだろうか。私はその誘惑に素直に甘えてその身を睡魔に委ねている。

大抵アラームをかける間もなくいつの間にか睡魔に意識を攫われているのが日常と化している部分は否めない。昼寝とまでは行かなくてもナップ等で乗り切れる日もあるがそれは出先や電車内での話だ。家のベッドにいたらナップよりも昼寝を優先してしまう。

昼寝の時間を確保し過ぎたら夜に長時間寝る方にまで影響が及ぼしてくるので、最低限を意識している。よく世間では15分がいいだとか囁かれているが、アラームでもかけないとそれは不可能だ。平気で1時間はかかるが、私的にはこれがギリギリのライン。自然にこの時間に起きるというのはあるが、これ以上は本気で寝れなくなるからだ。そうした危機感が自然に体に染み付いているのかもしれない。

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My essay うずも @Uz_Mo

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