転がる幸に
夕暮れ時に浴びる光ほど、輝かしいものはない。それは1日の終わりを表す前の最後の煌きであり、それと時を同じくして今日の終わりを示す暗闇へのいざないを明示している。
朝、寝起きの気怠さを抱えたまま電車に揺られながら見ていたそれは帰路への際には、こちらは同じ気怠さを伴いながらも向こうは姿を変えている。その姿は日々変化を見せず、絶えず我々を照らし続けている。その勇姿に我々は気づかないまま、1日を終わらせる。ある意味それは素晴らしいことだと思う。我々がその光を拝む日は、果たして素晴らしい世界なのか。おそらく退化した世界か、ふとした瞬間のみだろう。普段気づかないことに、気づきもしないことに幸せが転がっている。
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