第7話
そうして数日が過ぎた。
不老についての進展は全くない。そんな訳で一旦整理してみよう。まず寿命を延ばす方法、
1、魔力を伸ばす
2,人間をやめる
3、死なないで転生する
1,とりあえず魔力を使い切って伸ばしているがいずれ頭打ちになるだろうから何か代替法を考えつかないとダメ。
2,そもそもどうやって人間をやめるのか。生物魔法じゃないんだから気軽に人間をやめられないはボケ。(そもそも生物魔法で人間を卒業できるのかも謎)
3,これも転生とかどうやるんだよ、しかも死なないで転生とか転生の意味調べてから出直せよバッキャロー!
こんな感じで明後日の方向に向かいながらも考えているのだが全然アイデアが思いつかない。
「はぁ、もう。いったいどうすればいいんだ……」
ため息をついてもどうしようもないがついついてしまう。とりあえず一朝一夕では思いつかないから1をやりつつ2と3を目指すか。
「それにしてもこの大樹はすごいよなぁ。これが何千年と生きてるんだから。僕も大樹に生まれたかったなぁ」
そう背中にある大樹を見ながら言う。ん? 大樹に生まれたかった? なんか引っかかる。なんだ、何に引っかかった?
そうだ。そもそもこの大樹はどうやって生まれたんだ? 普通自然にこんな何千年と生きてる植物があるわけないはず。仮にあったとしてもこんな枯れ木の状態はありえないだろ。
でもそんなありえないがあり得るのがこの世界だ。そしてそれをしているのが魔力とか魔法だ。つまり何千年前にかかった魔法が今も続いているか、もしくは大樹が魔法を使っているかだ。
多分後者だと思う。流石に何千年前の魔法が今も続いているとか考えたくない。どんな凄腕魔法使いだよ。
それに大樹が周りの植物に魔力を分けて品質を向上させているって聞いた。(流石にこれが違うとなると大樹を見てきた人は全員バカになっちゃう)これは植物魔法の『
つまり植物に魔法を使わせることができれば第二第三の大樹が作れるのでは!? そうすればもっと豊かになる! そしてこれを不老に生かすには……
「いや、不老に関係ないじゃん」
うん、なんかいきなり冷静になった。植物に魔法を使わせるの関係ないじゃん。第一植物に魔法を使わせなくても自分で使えばいいし。きっと引っかかったのは気のせいだな。
「魔力の器が大樹並みに大きくなればいいんだけど。まあ無理か」
とりあえず何か方法ないか両親に聞いてみよう。
「魔力を使い切る以外で魔力の器を広げる方法? あるぞ」
とりあえずお昼ご飯に聞いてみた。そしたらあっけなくあると答えられた。
「え、あるんですか?」
「ああ、あるぞ。というか知らなかったのか?」
知らねえよ。知ってたらやってるわ。
「どうやるんですか」
「まあ待ちなさい。とりあえず昼食食べ終わってからだ」
そういわれたので渋々昼食を食べ始めた。ちなみに母親はお茶会に行っていていない。
そうして昼食を食べ終わったので早速聞いた。
「それでお父様、どうやるんですか?」
「うむ、それはだな。『
「なるほど。でも危険はないのですか?」
そう。こんな便利な方法があればだれでもやるはずだ。
「あるぞ。まず危険ではないができるものがおらん」
「というと?」
「そもそも誤認させるほどの『
たしかに。
「ゆえに意味がない。それに誤認するほど同調すると戻ってくる、つまり『
??? よくわからなかった。
「わからなさそうな顔をしているな。まあ無理はない。結局楽する近道はないということだ」
「はい、わかりました」
結局それで話は終わった。
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