第29話 電子書店の広告担当とのバトル

 小鳥あるみの電子書店業務で感じたことです。


 リアル書店を経て、電子書店に勤めたので紙と電子両方の良さを理解しつつ働いていました。

 紙で読もうが電子で読もうが、それはお客様の自由であって、販売員として変なおこだわりは捨てよう。読んで欲しいと思う本をお客様に届けるんだ!という熱意が原動力でした。


 しかし、電子書店では本に対する愛情がほぼ0の人も多く(もちろん本好きもいましたが)衝突もしばしば。体感的にリアル書店員は、対面での接客業なので人としてコミュニケーションが難しい人はあまりいません。態度が悪い人がいても、お客様からのクレームが分かりやすく多発するので、自然と問題児が少なかったです。

 電子書店となると接客業とは違うので、なかなかエッジの効いた人の割合が多かったですw店頭にいたら一発でOUTだよという広告モンスター社員がいました。


 広告の引きになるのであれば、多少内容に問題があっても構わない。犯罪を助長するような内容、見る人によっては心をえぐられるような描写でも、瞬間的な数字が良ければ押し切ります。報告書も改ざんしていた広告モンスター社員。


 広告はたくさんの人の目に触れるので、クレームや問い合わせの件数も多いです。

「こんな広告を出して、経験したことがある人からしたらツライ内容です」

「子どももスマホを触るのに、卑猥な広告を出さないで」

「すぐに広告の掲載をやめてください」

当然のお叱りですが、広告はとめなかったのです。全体で見ると反応率が良いし売上にもなっているから。むむ。

単発でみると成果をあげていても、お客様からの印象は悪く、ストアのブランドイメージを落としているのではないか?


《広告の差し止めや、画像の交換には時間がかかるから対応できない》

《ユーザーに表示出来る回数は、こちらからは制御できない》

《他社と比較してもCTRはすこぶる好調》


 広告モンスター社員が言っていることは正しいのだろうか?

 ただ黙っているような人間ではありません!あるみは数十万を支払い、広告のスクールに通ってノウハウを学びました!そしてハッキリと広告担当の嘘を論破してやりましたとも!!!

 スカッとしました。そしてストアの広告からモンスター社員を追い払うことに成功しました。


 以前よりも広告やネットの規制は厳しくなっていますし、炎上したら一発OUTにも繋がります。金儲けだけに熱心なストアは淘汰される未来が近いでしょう。

 地味に、広告運用の求人で《素直な人》《コミュニケーションが出来る人》という項目が増えています。あるみが対峙したモンスター社員がはびこっているのではないかと思っています。


 素直というスキルが一番大切!

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