第2話 ピスタチオナッツ
実は、ボクはピスタチオナッツが好きだ。何故好きかと言うと勿論うまいからなのだけれど、それだけではない。
まず、見た目が可愛い。小指の先程の硬い殻に覆われたこのナッツがローストされて貝のように口を開いたようになっているのは話をしたり笑ったりしてるみたいだ。良くみると馬鹿笑いしてるのや、こそこそと内緒話をしているようなのがある。しっかり口を閉じて無口そうなのもあるが、こういうのは大抵出来が悪いのでほっとくことにしている。
それから、割って食べるときに落花生の様にはクズが飛び散らないし、ウォールナッツみたいに面倒でもない。落花生などはキーボードに向いながら食べていると手に付いたクズがキートップの隙間に入ってしまいそうで心配になる。ウォールナッツも結構クズが出るし、この場合は硬いので始末が悪い。それに比べてピスタチオナッツは手で簡単に割れるしクズも飛ばない。
ついでに言うとピスタチオナッツの場合は割った殻を屑篭に入れるとき硬い殻がぶつかり合って「チチチッ」と小鳥の鳴き声の様な音がするのもいい。落花生は「ポソッ」だし、ウォールナッツは「ガラガラッ」なのだ。つまり耳でも美味しい食べ物なのだ。
まあ、それでもボクは「ポソッ」や「ガラガラ」も好きだし、アーモンドも好きだし、マカダミアナッツに至っては、ほとんど愛しちゃってるわけで、ピスタチオナッツばかりを贔屓にしているわけではない。
と、ここまで書いたところで、もう既にだいぶ食べたので今はあまり好きでは無くなっている。
蝶って目が回らないのか? りゅう @ryuu-ky
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