第5話 二人は変身する

ーーーーーーーーーー


「そうか…桜子ちゃんに気付かれたか」

「うん。巻き込んじまった」


 翌日、登校前に未だ入院中の祖父の下へ、見舞いと報告を兼ねて訪れた丈一。

 源二は一瞬険しい顔をしたが、直ぐに綻ぶと。


「だがあの子は丈一を怖がらんかっただろう?」

「!まぁ。そこら辺は天然入ってるし「それだけじゃないさな」なんだよ…」

「お前らいつからの幼馴染だと思ってるんだ。ワシはお前等が幼馴染になる前からお前らを知っとるんだぞ」


 何だそのジジイマウントの取り方はと思いつつも、妙に嬉しそうな顔で笑う源二の顔を見ると、深く聞く気も失せた丈一だった。

 ただ少しだけ、遠くを見た様な目をすれば。


「ちゃんと守らんとならんぞ」

「……おう」


 重みの違う言葉が、胸を突く様に響いた。

 恐らく、源二もまた、通った道なんだろうと噛み締める。

 それを、自分も引き継がなければならないと。









「ジョー、今日も迷路行くの?」

「いや、まだそういう気配はねぇから大丈夫だ」


 自習が二限分ある時間割だったから、爆睡しておけば、身体の疲労や怪我はすっかり回復していた丈一。

 自然治癒力の強さに驚くと共に、自分の身体は完全にミノタウロス仕様なのだろうかと、諦観染みて思っていた。


「ちなみにさ、向こうからモンスター来なくても、行けるのかな?」

「確かに……って桜子お前来る気かよ?」

「だって予め迷路の中知っといた方が良くない?」

「だからってお前来なくても「おじいち'ゃんとジョー迎えに行けたのは誰のお陰かなー」……」


 桜子なのに上手い事交換条件見つけやがって。

 と思いつつも、実際昨日は、桜子が居たからこそ、鎧を顕現出来た可能性はあり、借りを作りっぱなしにしとくのも、痼が残ると、頭を切り替えた。

 今の所、モンスターの影響が、現界に現れている気配も無いのも加味して。


「わかったよ。お前も取り敢えずあの迷宮の中、知っといた方が良いか」

「でっしょー?」

「つってもあんま意味なさそうだけどな。方向わかんねぇだろ」

「ジョーより先に覚えてやるもんねー!」


 それならラビリンスより通学路を先に覚えてくれよと思いつつ、三度二人は、古い牛舎の異世界の扉から、地下迷宮へと足を踏み入れる事となった。


「っ……(決した 何だ?今桜子から感じたモン…)」

「何?ジョー」

「いや、なんでもね」


 しかし若きミノタウロスの少年は、幼馴染の少女から発せる違和感を、拭いきれないでいた。








「さて、マッピング開始か」

「?」

「地図作りだよ。とりあえず門番自身が間取り知っとかないと話にならんだろ」

「確かに!追っかけっこになるもんね!」


 門番たる丈一を倒す事も、必要条件とは思うものの、追われるだけならまだしも、抜け駆けして此方の世界に扉から出現される可能性も、あり得る話故に。


「とりあえずこの方眼紙に書き込んでく。レンガ一つで大マス1つ換算で合わせてくわ。大広間は四マス分換算で行く」

「じゃあ私数えよ!」

「おぉ。そこは実家でのニワトリカウントスキルで頼む」

「おっけー!」


 若山桜子という少女は、普段の能天気ぶり方向音痴ぶりからは中々想像出来ないが、勉強自体は苦手という程でも無かった。

 寧ろ、時々数学のテストだと自分より点が良い時もあるのが悔しい、丈一曰くガワだけがアホなタイプ、だという。


「先ずはまっすぐ5マスすすむ!!」

「それは見りゃわかる」










 して、マッピングから三十分。いかんせん終わる気配は無い。

 そもそもが巨大モンスターと迎え撃つミノタウロス用のラビリンス。

 壁面のレンガも自動車一台分はある程巨大で、人間の歩幅に合わないのである。


「前3で右折ねー。そのまま6マス進んで今度T字路〜」

「ん。じゃあ先に…右からか」

「疲れたねー」

「だな。つっても休むにも、このゴツゴツなレンガの地べたじゃ「あーー!!ジョー!!!」なんだいきなり疲労を感じさせないデカい声でよ……」

「ココ!!」


 正面のT字路、その左右どちらでもなく真正面の壁を指す桜子。

 疲れて本当のアホになってしまったのかと思う丈一。

 しかし。


「?……!これドアか?」

「あ!開くよジョー!入れる!」

「おいトラップかもしれないだ…ろぉ!!?」


 それはレンガに見せかけて、良く見れば表面が石造りなドアだった。

 縦幅も見事に人間サイズ。

 してその中には。



「すごーい!ソファーにテーブルもある!!」

「休憩室……か?じいちゃんのか」

「冷蔵庫もあるよジョー!」

「いや電気通って…!動いてんのかよ」


 警戒しつつ入れば、黒いソファーにガラステーブル。

 床は赤い絨毯で、まさしくレンガ造りのレストルームといった風体の部屋だった。

 更に冷蔵庫は稼働中である。


「電気はなんだ。エーテルで賄ってるヤツなのか?」

「開けても良い?」

「おぉ」


 安全を確かめられど、勝手に開けない様な分別は付くのが、若山桜子である。


「ん〜……お酒ばっかり!」

「呑んだくれ爺さん…通りでこの山奥の田舎で、滅多に軽トラ乗らない訳だな」


 それでも、あの血生臭い仕事を何十年も一人、此処で時々休憩する様なやり方で、こなして来たのかと思う丈一。


 知れば知るほど、頭が下がる。

 呑兵衛ではあるが。


「あ、でも水もあるから飲も」

「水割り用か」

「だね」


 入っていた、二本しかないノンアルコールのペットボトルを取り出して、開けようとする丈一。

 普段通りに、回したつもりであったが。


「あ!ちょ、ジョー」

「悪い……」

「いーよいーよ。まだ慣れないもんね」

「すまん…」


 右手でキャップ回そうとしたから、左手でボトル本体を掴めば、少し力を加えただけで、握り潰してしまった。

 破裂して滴る水に、一瞬呆然としているのを傍目に、桜子がリュックからタオルを出して拭く。

 丈一も直ぐに我に返り、リュックからタオルを出して。


「(こんな簡単な動作でも……昔よりセーブが効きにくくなってる。ミノタウロス化の影響か)」

「ジョー、ペットボトルで手ぇ切ってない?」

「大丈夫だ。あんま触んなよ」

「だって私になら加減効くでしょ?」

「!」


 丈一の手を取りながら言う桜子。

 この幼馴染がついて来てくれていなければ、恐らくこのラビリンスで一人、諦観していただろう少年。


「(それを見透かして…いや、桜子だぞ)」

「まーいーや。じゃあコレ半分ずっこだ」

「ん」


 グラスだけはあるから、半分ずつ注いでミネラルウォーターを飲む二人。

 ガラスコップを握るのも、ある程度慎重に。


「…はぁ。しかしあとどんくらいあんだろうな」

「おじいちゃんは何て?」

「あの世とこの世のボーダーラインだから、かなり複雑で広いとよ」

「そっか。じゃあ今日一日で終わんないかもね」

「だな。とりあえずも少しやったら帰る……!」


 刹那、肌が震える。

 侵攻者が来たのに勘付く。

 三日連続、一日一体は必ず来るのかと、それも心に留めた丈一だった。


「コレは……牛達の世話のスケジュール、もう少し見直さなきゃならないかもな」

「ジョー、あの、私「桜子、ドアの直ぐ側にいてくれ。緊急退避する時、勘付かれずに瞬時に入れる様に開けて欲しい」う、うん!」

 何か言いたげだった桜子だが、丈一は時間の余裕が無い手前、簡潔に言伝すると、飛び出した。




「近い…いや遠いか?」


 マンティコアの様なスピード攻略を狙おうとする接近の感覚ではないと勘付く丈一。

 波がある。

 近付いたり、遠去かったりといった距離感だった。

 此方の位置を把握出来ていないのか、それとも。


「ともかく、倒さないと、帰れないからな」


 ミノタウロスへと変身し、休憩室の壁沿いから200メートル程離れた場所で背を付け、待ち構える。

 真紅の鎧も、共に纏って。

 少なくとも左右への警戒に絞ったこの配置ならば、鎧の頑強性で初撃は受け切れる。

 そこをカウンターで仕留めるという算段の、若きミノタウロス。


「イタダキマスーーーーッ!!!!」

「があっ!!!??」


 しかしまさかの、下。

 地下からの強襲によるアッパーカットで脳天が揺さぶられた。

 出現したのは白く、それでいてブクブクと太った、丸みを帯びた大蛇だった。

 巨大な口は、地面の土を貪りながら掘り進んで来たのかと、丈一に勘繰らせる。


「(連続で蛇系…だけどコッチの世界への蛇の影響は無かったな……)」

「ニーズヘグですぅ……ミノタウロスはん以下お見知りおきをーーーッ!」

「魔獣が関西弁喋んなぁァァ!!!」

「まともにカチ合う訳あらへんがなーー!」

「ッ!」


 突撃して来たかと思いきや、身体うずくまらせて再び地下に突入。

 迎撃の右ストレートを避け、視界から消えた後。


「後ろと見せかけて前でっせーーーーーっ!!!」

「おわっ!!」


 ミノタウロスが一瞬、後ろ振り向いたタイミング狙って体当たり。

 足下崩して昏倒されられた後、更に上からヘビープレス。


「どっせーーーーい!!!」

「があっ!!!!」

「重い…や……ろい!!!と見せかけてまたサイならァァ!!!」

「のやろッ…!」


 連撃はせず、三度地下へ潜るニーズヘグ。

 容易く床に突入出来ているのは、下準備を入念にして来たのだろうと丈一に悟らせる。

 同時に、天井はマンティコアを叩きつけても崩れない程の頑強さだが、地面は比較的柔らかい事にも気付く。


「こういう時は……俺もォ!」


 ならばと地面を思い切り踏み込む若きミノタウロス。

 超重量による振動が、地下を、ニーズヘグごと揺さぶらせる。


「のののの!!!??たぁっ!!!埋まってまうやろがいーー!!」

「じゃあそのまま埋まれェ!!!」

「ゴッ!!!……なーんて」

「!……ブヨブヨ肥満体がぁっ!」


 出て来た所へ強襲の打ち下ろしの拳を合わせるも、ニーズヘグの強過ぎる弾性体がそれを受け流した。


 「つーか、ほぼゲル状だなコイツの身体……」

「生憎馬鹿力のミノタウロスはん対策はしっかりしてきてまんねんなァ!!!」

「ッ………」

「ちょいヤァ!!」

「チッ!」


 一撃の威力は大した事は無い。

 だが掴み所は無く、攻撃の通りも鈍い。

 無駄に、ひたすら無駄に体力だけが消耗されていく、連日のジリ貧展開となる。


「ーーっ…(そういえば、変身ってどんくらい持つんだ…?)」


 戦闘開始から五分近く。

 鼻息が荒くなっているのが分かる。

 身体が、重い。

 ミノタウロスの体躯が、自分のモノでは無く、着込んでいる鉄塊の様にも感じて来る丈一。


「ボサっとしてへんねんなぁ!!!!」

「ごぁっ………」


 一瞬の棒立ちの隙を突かれ、後方の穴から出現したニーズヘグに、膝裏を強襲される。

 膝が折れた状態のまま、慣性と重量で吹っ飛んだミノタウロスは、三回ほど前転で転がり、青天井で倒れかけーーー。


「!ヨシ……戻るッ!!」


 る前に、回転しながらも見えた、目前の小さなドアが開いたのを確かめて、変身を解き、飛び込んだ。









「ほれ!!水!!!」

「サンキュ………ハァっ…」

「あとコッチ氷!!」

「ウイスキーロック用のか…」


 それでも今は助かると、ソファにどっかりと腰を落とせば、ビニール袋に桜子が詰めた氷嚢を、首の裏に当て、体内に蓄積された熱を排出する。


「とりあえず大丈夫だ……マジで助かった」

「ん!」


 余りに想定通りの緊急退避とインターバルだが、それを迅速に行った桜子。

 着いて来ると言って、ノリと勢いだけでは決して自分を済まさない、いざという時に腹を括れる覚悟がある事を、丈一は知っている。


「長く戦ってるとめちゃ暑くなるんだね」

「出てってからどんくらいだ?」

「えっと…十分は経ってる!」

「光の巨人三倍強…か……さて」


 打撃は非効率的。

 そうなれば、二本の角で串刺しを狙いたいが、逃げ回る大蛇当てるのは、至難の業。

 詰まる所、『斬る』が、最も有効な訳だが。


「(それには……もう一つのミノタウロスの神器である、斧が必要な訳だ)」

「ジョー」

「何だ桜子、時間が無い「私の…力も使って」は?何言って………!?」


 出掛けに、ドアの方を向いて、声だけ返事をした丈一。

 しかし後方から微かな光を感じ、振り返ると、その姿に、暫し開口したままだった。



〜〜〜〜〜


「斧って、どうやって発現すんだ?アレもエーテル?」

「丈一、鎧はどう出た」

「それは……「恥ずかしいならじいちゃん言おうかのう」わーったよ。桜子…守ろうとしてだよ」


 誘導尋問が露骨なじじいだと思う孫。

 しかし言われるよりかは、自分で言った方がダサくは無い気がした。

 あの肩、胴、腰、脛、そして兜の

真紅の鎧は、絶対に桜子を守らねばならない。傷つけさせてなるものかという強い想いから発現した装甲だという事に、偽りは無のだから。


「うむ。それでいい。ならば斧もまた、桜子ちゃんとの想いが必条となる」

「それって……?」

「その時、自身の目で確かめろ」


〜〜〜〜〜





「え……えへへへ……」

「お、おま…」


 丈一の眼前に広がるは、幼馴染の少女。

 である事には間違いないが、四肢は猛禽類の如く細く、硬く伸び、鋭くなった爪を蓄え、両腕から、一対の羽。

 両腿からは、豊かな羽毛が腰を覆うも、上半身は胸周りを、チューブトップの様に覆うのみで、元来の豊満な乳房を、辛うじて溢れさせないでいる、妖艶な女性の姿だった。


「ど、どうかな…?」

「〜〜〜〜っ!バカ!服着ろ!!!」

「はっ!?第一声が服着ろって何だし!!」

「ほぼ裸じゃねーか!」

「鎧脱いだらすっぽんぽんのジョーに言われたくない!」

「すっ!…………いつからなんだ、桜子」

「昨日、ママに教えてもらったの。ハーピィっていうんだって」


 昨日の、桜子のエーテル影響の無さ、祖父の言伝、今日微かに感じた幼馴染の違和感に、目の前の『鳥人』となった若山桜子が、答えを提示していたからか、自然と飲み込めた丈一。

 何より。


「(桜子が、牛になった俺を、全く怖がらずに居てくれているなら、俺が、動揺する道理なんて、一つも無いよな)」

「詳しい事は、後で説明するね。多分今は、私がジョーの、力になれると思うから」

「無茶はすんなよ」

「誰が言ってんの?」


 その返しに、自然と笑みを浮かべた。


「…よし。行く。とりあえず次来る時は、もちっと高校生向けの飲み食い出来るモン、持って来ようぜ」

「うん!ポットとかも!」

「地下カップ麺食う気だな…ま、美味そうだな!」



 


 部屋を出て、直ぐ近くに、地鳴り。

 肌で分かる、ニーズヘグの土喰いによる接近。

 ドアを開ける。と、同時にミノタウロスへと変身。

「見ィつけたァァーーーッ!!!!」

 現れるは。再び後方から大声で現れる、大蛇。

 しかし。


「後ろっ!!」

「フンッ!!!」

「ゴアッ!?……何ですとォ!?」


 ミノタウロスの裏拳一閃。

 膨れた顔面に叩き込んだ。


「見えてるよーだ!」

「なっ、何やあのけったいなん鳥はァ!?」


 天井に張り付いた、鳥人、ハーピィ。

 その目で、地下の動きを、隈なく監視し、ミノタウロスへと伝達していた。


「下から好き放題やるなら、俺達も上から好きにやらせて貰うぞ」

「言うて打撃じゃあナァ!」

「!回転…!」


  開き直り、その巨体を現せれば、丸まり、巨大なタイヤの如き姿で、高速の回転突貫を繰り出すニーズヘグ。

 シンプルに、ラビリンスの前後左右を塞ぐ、質量攻撃。


「ジョー!手を上げて!」

「わかった!」

「羽を……やあっ!」

「!コレは…」


 掲げた右腕に、天上より降り注ぐ、エーテル結晶体の、ハーピィの羽。

 一枚一枚が、積もり、折り重なる様に、カタチを成していく。

 羽が、刃へと。

 鋭く、強く。


「守る気持ちが、俺の鎧に繋がるのなら……」

「私の羽が…断ち切る斧に変わるんだ…!!」

「ドッセェェェーーーーーー!!!!」

「圧し斬るッッッ!!!!」


 何かを握った、素振りの如く、右拳で輪を作り、真っ直ぐに向かって来る大蛇に、全力で両腕を振り下ろした、若きミノタウロス。

 ただの、握らない腕の振り。

 しかし、その拳の延長線上に、ニーズヘグの正中線が重なった時。


「いッ」

「ーーーっ…刺身こんにゃくみたいに斬れやがって」


 粒子が結晶化し、戦斧となった羽が、その身を音すら立てずに両断し、青い炎の灰に変えた。





「……疲れたな」

「でも、皆が大変な事になる前に、やっつけられて良かったね」

「ん」


 ラビリンスから出れば、既に日が沈む手前であった。

 異空間は時間が現実とズレているといったセオリーがありそうなモノだが、生憎無いらしい事に、落胆する丈一。


「あっ桜子ちゃんもココいたの!」

「久美さん」

「そういや母ちゃんに帰ったっつって無かったな…」

 完全に牛の世話を放置した事に、大目玉を喰らうと覚悟した丈一。

 しかし母の久美は二人を一瞥すると、ニヤリと笑った。


「丈一も不良になったわね。ヨシヨシ」

「喜ぶ所じゃないだろ…」

「まぁ良いわよ二人共大丈夫そうで。さっき国道沿いの交差点で地盤沈下だってから。怪我人は幸い無いって言ってたケド、あんた達通学路だから気になっててさ」

『!』


 ニーズベグの影響自体は、出ていた訳かと落胆する。

 ただ、バフォメットやマンティコアの様に直接的な効果でなく、遅効性のモノ故の、時間差急襲であった。


「(もっと…奴等からのエーテル干渉を、抑え込めるミノタウロスに、ならなきゃだな…)あ、母さん、ちょっと桜子んち行って来る」

「あっそう?じゃあ紅葉にもよろしくね」

「はい!」


 休みたい所ではあるが、今は先ず、祖父源二の説明の足らなさを、幼馴染の母に補って貰おうと、思うばかりの丈一だった。







つづく

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