2枚目 Canon EF-S18-135㎜ f3.5-5.6 IS USM レンズ


 EOS 90Dのレンズキットに付いてきたレンズです。下は、その写真です(^_^)


https://kakuyomu.jp/users/azybcxdvewg/news/16817330653703378634


 レンズには大まかに二種類あって、焦点距離(被写体とピントの合う距離)が一定の単焦点レンズと(撮影可能な範囲では、ある程度自由に)焦点距離の変えられるズームレンズがあります。このEF-S18-135㎜は、上記の範囲なら焦点距離が変えられるズームレンズです。レンズの根元側には、焦点の範囲(18-135㎜である事)が書かれていますが、これだけだと少し分かりづらいので、焦点距離の大まかな内容を書きたいと思います。

 

 一番低い数字の18㎜は、広角こうかくの撮影限界。つまり、「広い範囲を撮れる限界値」を表しています。数字がここから大きくなると、写真の画角(写真で写せる範囲ですね。広角から望遠になる程、その範囲が狭まっていくイメージです)が狭まって、標準(人間の視野角と同じくらい)から望遠(望遠鏡や顕微鏡のイメージです)に移っていきます。このレンズの場合だと、135㎜までの望遠が写せるわけですね。


 135㎜の写真は、被写体にかなり寄った(近づいた)写真です。写真は標準の50㎜が基本とし、そこから焦点距離の感覚を学ぶらしいので、撮影の時は大体50㎜にしていますが、ここで一つの計算が出てきます。

 

 この計算が、結構大変。カメラの中にはセンサーがあり、それがレンズから入った光を受けて、写真の元になる光を記録するのですが、センサーには「大きさ」の概念があります。レンズの目盛りは基本、センサーサイズが最も大きいフルサイズ(35㎜)を基準にしています。


 つまりはセンサーサイズがフルサイズの時、ズームレンズの目盛りと同じ焦点距離になるわけですね。これがフルサイズのセンサーよりも小さくなった場合、その縮小率に合わせて、焦点距離の計算を行わなければなりません。


 計算の方法はフルサイズからAPSエーピーエス-Cシー(フルサイズから見て、一回り小さいセンサーサイズ。大体24㎜くらい)だと約1.5倍(Canonの場合は、約1.6倍)、1型(フルサイズの1/30。高級コンデジや一部ハイエンドのスマホに入っています)や1/3.2型は(一般的なスマホに使われているセンサーサイズ)計算がややこしいので、省きます。

 

 例:フルサイズのカメラ+ズームレンズ50㎜の設定は50㎜の画角になりますが、APS-C(24㎜)の場合はフルサイズ(35㎜)よりも小さいので、約1.5倍(Canonなら約1.6倍)広角側に戻さなければなりません。50㎜の画角で撮る場合は、約1.5(約1.6)✕(広角側の焦点。50㎜なら大体35㎜)=50となります。

 

 式:約1.5(約1.6)✕3.5=約50


 これが大変なんですね。しかも、完全な50㎜になるわけではない。フルサイズの場合は別ですが、APS-Cだとややずれてしまいます。だから単焦点レンズを使っても、完全な50㎜になりませんし、APS-C用のレンズ(50㎜)を使っても、50✕1.5(約1.6)=約80㎜になります。80㎜のレンズは、人物写真ポートレートの撮影に向いた画角です。


 そんな計算がいるカメラのセンサーですが、これも一つの面白さに繋がっています。僕が使っているEOS 90DのセンサーはAPS-Cなのでフルサイズよりは小さいですが、それでも綺麗な写真が撮れるからです。これの最高画質で撮った時は、その綺麗さに「おおっ」と唸ってしまいました。


 カメラには「有効画素数」と言う物があり、画素数は一つの枠(画像が映される範囲)にどれだけ画素(デジタル画面は、その画面に四角いマスが敷きつめられています)が詰められるかを表した物ですが、それが3000万画素以上あるので、驚きの綺麗さになったのです。いやぁ、一眼レフ凄い。

 

 ズームレンズの内側には、焦点距離の範囲と合わせたFエフ値(絞り値)が書かれています。このEF-S18-135の場合は、F3.5-5.6がF値の範囲になります。F値は「カメラの中に取りこむ光の量」を意味していて、F値が小さくなる程、レンズの中にある穴が開いて、より多くの光を取りこめるようになります。その反対にF値を上げていくと、それに合わせて穴も閉じるので、カメラの中に入る光も減っていきます。


 背景部分がぼけている写真は、このF値を低くして(「被写界深度ひしゃかいしんどが浅い」と言います。反対にF値を上げた状態を「被写界深度が深い」と言います)撮っているわけですね。また「広角」よりも「望遠」の方がボケやすいので、F値が高くても「ボケ」を撮る事ができます。


 ズームレンズの場合は、広角の時に下げられるF値と望遠の時に下げられるF値の数字が変わってくるので、「望遠だから」とF値が3.5に下げられるわけではありません。「F3.5-5.6」と言うのは、「最大広角の時に最小まで下げられるF値が3.5、最大望遠の時に最小まで下げられるF値が5.6」と言う意味です。


 スマホのカメラにも、このF値がありますが、一眼レフのように弄るのは難しい。また、センサーの大きさ自体も小さいため、一眼レフのようなボケを撮るのも難しい。スマホのカメラで撮った写真がはっきりと写るのは、画面のすべてにピントが合う、の写真になってしまうからです。


 その意味で「ボケ」が撮りにくいですが、ボケが必ずしも要らない風景写真などを撮る時は、スマホのカメラでもOK! また「ボケ」だけが写真の表現ではないので、様々な加工を施した写真、スマホでしか表現できない写真でも、素晴らしい一枚になります。

 

 スマホの携帯性を活かして、SNSなどに上げる写真を撮るか?

 それとも、一眼レフでしか撮れないようなザ・写真を撮るか?

 

 写真は「真」を写すだけではなく、「作り手の『感性』も写す物だ」と思うので、「一眼レフだから良い、スマホのカメラだから悪い」と言わず、どちらも素晴らしい物として、これからも楽しい写真ライフを送りたいと思います(^_^)

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