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その後、大登呂駅まで戻っては来たものの、もう
ゆえに、当駅前から土岐雄の会社までタクシーに。と思ったら、まもなく同南口ロータリーへ出たところで、慌てていたせいでしょう、史都は躓き転んでしまいました。
が、大事な彼のお弁当は死守。また、どうやらラジカセも無傷で済みました。
済みました…けれども、代わりにといってはなんですが、その衝撃によって、(そもそも着脱式の)自らの頭部が外れてしまうというアクシデントが発生。
おまけに、それはロータリー内の車道に転がったのみならず、ちょうどそこを通り掛かった車に、ばいーんっ…と弾き飛ばされる始末。
かくして、数メートルほど宙を舞った史都の頭部は、当ロータリー周辺を囲む歩道の一角に落下しました。
きゃあああーっ!
ひいいいぃーっ!
いきなり飛んできた、人の(じゃないんですけどね、実は)頭を目に、いきおい通行人の間から悲鳴が上がります。
さらに、不気味さゆえに他ならず。いまや身体だけとなった姿でもって、その自らの頭部を拾いに向かう史都の前は、パッと道が開くといった状況に。
そんな中、
「お騒がせして、すみませんです〜」
無事(?)、史都は頭部を回収。で、それを再び我が身に取り付けると共に、まるで何事もなかったかのよう、タクシーに乗り込みました。
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