第9話
冬になった。
ある研究機関により、僕が持っているあのスキルの全容が明らかになった。
体が石に置き換わるスキルだ。
スキルの効果は、
・体が欠損した場合、欠損した部分を黒い石のような物質に置き換える。
・この石があるならば、その部分が欠損していない時と同じようにその部位を使うことができる。
・石に置き換わった人が運動を続けていくと、さらに多くの場所が置き換わっていき、その人にあった形に変化する。
・石は傷一つつかず、破壊することは不可能。(ただし、成長することによって変化したところは破壊することができ、破壊されるとマネキンのような見た目に戻る。もう一度鍛えることでもう一度変化する)
と言うところまでは今までと同じで、もう一つの解った効果が僕と、僕と同じくあのスキルを持っている人たちを絶望させた。
その効果というのは、
・石への置き換わりはいずれ頭にまで達し、頭が石に置き換わると動かなくなる。
・頭が体の持ち主にあった形に変化するまで、その体の持ち主は意識を取り戻すことはない。
というものだ。
この事実は、あるスキル専門の解析スキル所持者たちと1人のあのスキルの所持者によってもたらされた。
元々、彼らは世界が変わってすぐの頃からあのスキルの研究を始めており、ある日突然、協力していたあのスキルの保持者が本物の人形のように動かなくなったことで一気にスキルの研究が進んだ。
多くのあのスキルを持つ者がダンジョンの攻略をやめた。
僕も辞めようかと思ったが、やはりまだダンジョン攻略を続けていくことを決意した。
僕自身がしたいからということもあったが、そのスキルの研究チームと協力していけば何か解決策が見つかるのではないかと考えたからだ。
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