第2話 何でもない日の一日
次の日になって、朝は、たー君はいつもの時間に起きてきた。
私は、たー君より早めに起きて朝ごはんを作った。
大抵朝は、目玉焼きとサラダ、スープ、トーストというシンプルな朝ごはんだ。
「おはよう。」
2人同時に言ったので、2人とも笑った。
朝ごはんを食べる時は急いでいるので、おはよう以外はほぼ喋らない。
少し寂しいけど、たー君が朝仕事に行くのが早いから、しょうがない。
「行ってきます。」
「行ってらっしゃい。」
たー君を見送ったあとは、掃除と洗濯だ。
掃除と洗濯はあまり好きじゃない。
めんどくさいからだ。キレイ好きでもないし。
その点たー君はキレイ好きだから、私が部屋を掃除してないと、怒る。
それもそれで、めんどくさいけど、たー君に怒られないように頑張っている。
掃除と洗濯が終わったら、少しゆっくりする。
大好きなほっとレモンティーを飲んでリラックス。
昼過ぎになって、仕事を始める。
今日は塾のパンフレットのイラストの仕事だ。
仕事の依頼は毎日色んな依頼が来る。
いつか自分の個展を開きたいと夢見ている。
それを仕事仲間に話したら、必ず成功させてねと言われて、応援してもらっている。
たー君は今日遠くに出張に行った。帰りは昨日よりも遅くなるので、夜ご飯は先に食べてと言われたので、少し寂しいけど、しょうがない。
今日は私の仕事は早めに終わるので、少し出かける。買い物と、ウインドウショッピングだ。
私は洋服が元々大好きで、たー君がアパレル会社に務めていると聞いた時は、とても嬉しくって、今でも色んな洋服を買ってきてくれるけど、同じ系統なので、飽きてしまった。
なので、今日自分好みの洋服を見に行くのだ。
仕事が終わって外に出かけた。
まずは食料品と日用品を買って、その後ウインドウショッピングをした。
可愛い洋服があったので、思わず衝動買いしてしまった。
家に帰ってきて、着てみたら、とても可愛かった。
買ってよかったと嬉しくなった。
今日は夜ご飯は1人なので、カップラーメンを食べた。1人だと手抜きにしてしまいがちだ。
でも、たー君がいる時はちゃんと作るようにしている。
夜遅くに、たー君は帰ってきた。
「ただいま。」
「おかえり。」
たー君から、カバンをもらって部屋に置いた。
「今日はどっか出かけたのか?」
たー君がワイシャツを脱ぎながら話してきた。
「うん。ちょっと洋服買ってきたよ。どうかな。」
「うん!似合ってる。可愛いよ。」
たー君に褒めてもらってとても嬉しかった。
「ありがとう」
「うん。今日出張先でお土産買ってきた。」
「わー!いちごタルトだ。私大好き。ありがとう。」
「早めに食べてね。」
「うん。分かったよ。」
2人でいちごタルトを食べた。
夜寝る時になって、たー君が腕枕をしてくれた。
私はたー君の匂いを嗅いでなぜか安心した。
「おやすみ」
2人また揃って言った。
そして、笑った。
2人は眠りについた。
また明日もいつもと同じ変わらない朝が来るといいな。
そんな事を願いながら。
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