第4話「実験体」
翌日
ブラフマー「…能力は戻ってるな」
ユリネ「戻ったけどまだ油断できない」
ブラフマー「おい、あのクソ博士の事全部話せ」
アル「僕たちは買い物行ってくるよ」
ユーノ「エル君と一緒にいたい…」
アル「ほら、行くよ」
ユリネ「私は奴隷だった」
ブラフマー「…」
ユリネ「闇オークションで売られ、落札したのがあいつ、オーヴェル・ティアベル。最初は優しかった。ユリネにも他の子たちにも」
ブラフマー「お前だけじゃねぇのか?」
ユリネ「いろんな奴隷を買っては実験体にし使い捨ててる」
ブラフマー「胸糞わりぃ…」
ユリネ「ユリネは死者をよみがえらす装置の実験体として使われたの」
ブラフマー「死者をよみがえらす装置?」
ユリネ「死んだ人の骨や私物に注射で薬物を流し込むの。それを生きてる人に使ったらどうなるか…」
ブラフマー「使われた結果があの化物の姿ってわけか」
ユリネ「うん。痛みはない、でも心の痛みは表現しきれないほどだった。だから殺してほしかった…自分じゃ死ぬこともできない、そんな勇気もない。生きていてつらいなら誰かの手で終わらせてほしかった」
ブラフマー「…」
ユリネ「マーが元に戻してくれた時、ユリネは生きていていいって思ってしまった。生きたいって思ってしまった。でもこれ言うとマーに避けられると思って…」
ブラフマー「あ?別になんも思わねぇよ、生きたいなら生きろ。精一杯あがいて生きろや。決めんのはお前なんだからな」
ユリネ「うん」
ブラフマー「じゃぁそいつの研究所にお前みたいに下らねぇ実験体にされてるやつがいるかもしれねぇな」
ユリネ「助けに行くの?」
ブラフマー「馬鹿か!助けに行かねぇよ。お前を助けたのもたまたまだ。俺の気分だ。運よくお前が俺に出会った、ただそれだけだ」
ユリネ「ふふ」
ブラフマー「何笑ってんだ気持ちわりぃ」
ユリネ「今ユリネを助けたって言った!」
ブラフマー「あ?言ってねぇ」
ユリネ「言った」
ブラフマー「言ってねぇ!」
ユリネ「言った。マーはツンデレっていうやつだ」
ブラフマー「…ここで殺すか」
場変
オーヴェル「ん~悪くない!が、まだ試作品だな」
ホムラ「出来たのかい?」
オーヴェル「あぁ、試作品だがね」
死人「…」
ホムラ「動いてる!すごいね!」
オーヴェル「…」
ホムラ「彼アルバロでしょ?2年前に死んだ」
オーヴェル「…」
ホムラ「博士?」
オーヴェル「何かが足りない…死者を生き返らすことはできたが生前の強さはない。朽ちやすくなってる。自分の意志でしゃべらない…まだまだ研究することが多そうだ」
ホムラ「これでも十分すごいと思うけどなぁ」
オーヴェル「なんだ?いったい何が足りないんだ…」
ホムラ「とりあえずこの試作品?の3体試しに俺が連れてっていい?」
オーヴェル「あぁ好きにしたまえ」
ホムラ「了解」
場変
ブラフマー「…アルとユーノおせぇな」
ユリネ「…」←ゲームしてる
ブラフマー「…そのゲーム面白くねぇぞ」
ユリネ「ユリネは面白い」
ブラフマー「お前とは合わなさそうだな」
ユリネ「どこ行く?」
ブラフマー「散歩だ」
ユリネ「ユリネも…」
ブラフマー「お前は邪魔」
ユリネ「…ゲームして待つ」
場変
ブラフマー「…」(なんだ?今日は町の奴らがほとんどいねぇ…どうなってんだ?)
ドガ
ブラフマー「あ?」
学生1「あぐ!」
チンピラ「てめぇオラ!」
ド
学生1「う!」
チンピラ「てめぇのせいで…ひでぇめにあったんだよ!」
ド
学生1「うぐ!し、知らないです!!」
チンピラ「知らねぇじゃねぇ!」
ブラフマー「おいこら」
チンピラ「ッ!!!!!!」
ブラフマー「お前良い根性してんなぁ?俺前になんて言った?」
チンピラ「ひぇ!!あ、あの…」
ブラフマー「二度と下らねぇことすんなって言ったよな?俺の忠告ガン無視か?それは俺に喧嘩売ってるってことでいいのか?」
チンピラ「い、いえ!!!すみませんでしたぁああああああああ!!!!!」
逃げるチンピラ
ブラフマー「…何やってんだお前」
学生1「えぅ…」
ブラフマー「二回目だぞ」
学生1「…」
ブラフマー「お前の人生だ。どうこう言うのもうぜぇと思うけどよ…お前が変わんなきゃずっと変わらねぇぞ?」
学生1「…」
ブラフマー「…これで飯でも食ってろ」
お金を学生1に投げつけるブラフマー
学生1「え!あ、あの…こんな大金!!…」
ブラフマー「うるせぇ、貰っとけ殺すぞ」
学生1「は、はいぃ!!」
去るブラフマー
学生1「…お礼言えなかった」
場変
ブラフマー「…あ?」
チンピラ「…」
そこには先ほど追い払ったチンピラが血まみれで死んでいる
ブラフマー「…誰だ?」
ホムラ「やぁ?君もチンピラ?」
ブラフマー「俺か?俺は犯罪者だ」
ホムラ「ワァオ!奇遇だね!俺も犯罪者。殺し屋やってるんだ!こいつ殺したのも俺」
ブラフマー「自信満々でいうってことはそうだろうな。殺し屋…ロクなやつがいねぇって聞いたことがあるぜ」
ホムラ「うん!殺し屋は全員狂人!そうじゃないとやっていけないからね」
ブラフマー「てめぇさっきから笑顔で言ってんのムカツクなぁ。笑えなくしてやろうか?」
ホムラ「いいよ。でも…お兄さん能力者みたいだし、まずはこの3人と相手してよ」
ブラフマー「3人?」
ドーーーーーーーーーーン!!
背後から攻撃されたブラフマー
ホムラ「そ!生きてた頃の伝説の3人!龍鎖のアルバロ、音速のビート、砂帝バルス!」
アルバロ「…」
ビート「…」
バルス「…」
煙が晴れる
ブラフマー「チッ!第6世代の7人の伝説者(レジェンズ)か!」
ホムラ「そ!3人とも化物じみた強さだから、お兄さん瞬殺だろうね!」
向かうビート
ブラフマー「…」
ビート「…」
ビートのパンチを受け止めるブラフマー
ホムラ「ッ!」
ブラフマー「こいつら死者だよな?死者をよみがえらせる装置…ほぉ、お前オーヴェルとかいうクソ野郎の関係者か」
ホムラ「音速以上のビートパンチを軽々と受け止めるなんて…フフ、意外と楽しめるかも!」
ド
ビートを蹴り飛ばす
ブラフマー「おいこら、人の話無視してんじゃねぇぞ?てめぇはオーヴェルの関係者だろって言ってんだよ」
ホムラ「正解!護衛を依頼されてるものだよ」
ブラフマー「護衛…」
ホムラ「…あぁあああああああああああ!!!俺護衛なのに一人で行動しちゃってる!!ま、いっか!いてもいなくても、死んでも生きていても…俺には関係ないし」
ブラフマー「さっさと片付けるか」
向かうブラフマー
ホムラ「無理だよ。君一人でこの3人を相手するのは」
アルバロ「…」←鎖を放つ
ホムラ「ドラゴンチェーン!」
ブラフマー「邪魔」
パリィン
鎖が砕ける
ホムラ「ッ!」
ブラフマー「すっこんでろ死人が」
ビートパンチでアルバロをぶっ飛ばす!
ホムラ「ビートパンチ!」
ブラフマー「…」
ホムラ「なるほど…コピー能力!」
ブラフマー「コピーじゃねぇ!それの上位互換だ」
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