ザ・オール ～創造を司る者～

第3話「オーヴェル博士」

翌日

ユリネ「マーは？」

アル「気づいたらいなくなってるね」

ユーノ「いつも颯爽と消えるあなたも好き」

アル「あはは…」

ユリネ「…」

アル「まぁいつものことだから気にしないで」

ユリネ「…あっちか」

アル「？」

場変

ブラフマー「…ん？」

ドガ

学生１「う！」

チンピラ「オラ！さっさと出せよ」

学生１「はぃ…」

ブラフマー「カツアゲか？」

チンピラ「あ？こんだけしか持ってねぇのか！使えねぇカスが！」

ドガ

学生１「う！…ぅぅお小遣いが…」

ブラフマー「何してんだてめぇ」

学生１「ひぃ！！！」

ブラフマー「なんで戦わねぇ？」

学生１「無理です…僕なんて弱いし、女の子からもパシられるし」

ブラフマー「チッ、反吐が出る！自分の身は自分で守れよ木偶の坊」

学生１「無理ですぅ…」

ブラフマー「無理ってあきらめてるうちは無理だろうな。やるかどうかはお前が決めろ」

去るブラフマー

学生１「…僕には無理なんだ」

場変

ブラフマー「これに懲りたら下らねぇことすんじゃねぇぞ」

チンピラ「ずびばぜん…」←顔が腫れ上がってる

ブラフマー「フン」

？「君いいねぇ！」

ブラフマー「あ？」

？「いやぁ紳士！とっても紳士だ君は！」

ブラフマー「どちら様ですかぁてめぇは」

？「僕はアーロット・カルメ・レッサリーナ！天才科学者だ」

ブラフマー「あ？変態科学者の間違いだろ？偽物野郎が」

？「偽物…ははぁん！君ぃ…ジェノサイドだな？」

ブラフマー「だったら？わざわざ声色変えて挑発のつもりか？」

？「なら話は早い。ここで死ね」

ドーーーーーーーーーーーン！！

？「ふはははははは！！世界一の天才科学者はアーロットじゃない！この僕だ！！」

ブラフマー「おいこら、たかがこの程度の爆発で俺を殺れると思ってんのか？」

？「思ってないさ…自己紹介がまだだろ？名乗る前に死んでもらっちゃ困るよ」

ブラフマー「…」

？「オーヴェル・ティアベル。よろしく」

ブラフマー「あぁ変態ね、覚えやすくて助かるぜ！」

向かうブラフマー

オーヴェル「ラ・ゴーラ」

ブラフマー「ッ！！！」

能力を封じられるブラフマー

オーヴェル「オーヴェルナックル！！」

ド！

殴り飛ばされるブラフマー

ブラフマー「ぐ！」

オーヴェル「君の能力は知らないが、封じさせてもらった！」

ブラフマー「こいつ…」

オーヴェル「見てくれぇ！！すごいだろぉ？僕の寿命の半分を使って生み出した最高の装置！ラ・ゴーラ！！」

ブラフマー「それだけじゃねぇだろ？」

オーヴェル「ん？」

ブラフマー「この世には神の力を持つ人間と悪魔の力を持つ人間が一人ずついると政府から公言されてる。そしてその神の力は俺だ。人の能力や装置は神や悪魔には効かない。お前、その装置にどんな小細工をした？」

オーヴェル「おいおいおいおい！いろいろツッコみたいよ！！確かに君の言う通りこの装置には僕の寿命と…神の血筋の血を混ぜ込んである！もうわかるね？君は今、あたかも自分が神の血筋だと言っていたが…君は神の血筋ではない！他にいるよ」

ブラフマー「…」

オーヴェル「そして政府から公言されていない神の血筋の子の正体を僕は知ってる」

ブラフマー「チッ、お前めんどくさいな」

オーヴェル「めんどくさい？何がだい？無理に会話から目をそらそうとする君のほうがめんどくさいよ。まぁ何を言っても、君は死ぬ。死ぬのは変わりないが、選択権を与えよう」

ブラフマー「…」

オーヴェル「アーロットを殺してくれるか、居場所を吐くか、何もせず無力な自分を悔いて死ぬか…どれがいい？」

ブラフマー「4番のてめぇが死ね、一択だ」

向かうブラフマー

オーヴェル「なるほど…紳士だが頭の悪さは異常だな」

ブラフマー「ふ！」

かわすオーヴェル

オーヴェル「オーヴェルナックル！！」

ド！

また殴り飛ばされる

ブラフマー「く！！」(なんだあいつの身に着けてるメリケンサックみたいなの！拳を振ると同時にこっちが吸い寄せられる！！）

向かうオーヴェル

オーヴェル「決めたよ！君は無力な自分を悔いて死んでくれ！」

ブラフマー「チッ」

ユリネ「喧嘩はダメ！」

止まるオーヴェル

オーヴェル「ッ！！！」

ブラフマー「おいてめぇ、なんで来た！」

ユリネ「…」

ブラフマー「ガキはすっこんでろ！喧嘩じゃねぇんだよ…殺し合いだ」

ユリネ「オーヴェル」

オーヴェル「なぜ…失敗作がここにいる？！」

ブラフマー「？」

ユリネ「何してるの？ユリネの大事な人に」

オーヴェル「失敗作が…」

ブラフマー「知り合いか？」

オーヴェル「失敗作が…誰に口きいてんだぁあああああああああああ！！！！」

向かうオーヴェル

ブラフマー「チッ！」

向かうブラフマー

オーヴェル「失敗作失敗作失敗作失敗作失敗作…失敗作が生きてんじゃねぇええええええええええ！！！！！」

ド

殴られるブラフマー

ブラフマー「く」

ユリネ「マー！」

オーヴェル「ッ！」

ブラフマー「おい、俺を置いて話し進めんな。クソ学者！」

ド

蹴り飛ばされるオーヴェル

オーヴェル「ぐぉ！」

ブラフマー「おい、失敗作ってなんだ？」

ユリネ「ユリネは…実験体だった」

ブラフマー「ほほぉ、今ので大体わかった。お前と最初会った時の、あの化物の姿にしたのはあいつってことか」

ユリネ「…」

ブラフマー「まぁ俺がぶっ飛ばすことには変わりねぇ話か」

オーヴェル「…失敗作は処分しないといけない。じゃないとどこで情報が洩れるか、どこで自分の実験のミスにつながるか…失敗作は不幸を招く！」

ブラフマー「目がイカレてんな」

オーヴェル「お前に用はない、そこをどけ」

ブラフマー「お前がなくても俺はてめぇに用があるんだよ」

オーヴェル「く！…ふふふふふふ、ふははははははははははは！！！まぁいい、僕は帰るよ」

ブラフマー「帰らすわけねぇだろ、死んで行け」

オーヴェル「遠慮しておこう。それに…今ので失敗作の血はいただいた」

ブラフマー「ッ！いつの間に…」

ユリネ「…」

オーヴェル「失敗作は科学者に害しかないけど…時にはその逆も引き起こす。化学って奥が深いよね」

ブラフマー「…」

オーヴェル「この血が何に使えるかは知らないけど、持っておくに越したことはない！悪用させてもらうね」

去るオーヴェル

ブラフマー「あのクソ野郎…やってくれる」

ユリネ「マー、動けない」

ブラフマー「俺もだ。あの変態野郎より天才学者ってのは…満更でもねぇかもな」

場変

オーヴェル研究所

オーヴェル「…ふふ、もうすぐで完成するよ。死者をよみがえらせる装置が」

？「また悪趣味なことしてるね」

オーヴェル「殺し屋か」

？「そ！ホムラって言うんだ、よろしくオーヴェル博士」

オーヴェル「ホムラ君、カムロ君から聞いてるよ。殺し屋№3だとね」

ホムラ「へぇ～カムロがそんなこと！」

オーヴェル「ここに何しに？」

ホムラ「今日からあんたの護衛俺になったから待ってたんだ。そしたらいないから死んだかと思ったｗ」

オーヴェル「ふ、陽気な子だ」

ホムラ「ちなみにカムロはクビじゃないよ？別任務」

オーヴェル「聞いてないね」

ホムラ「オーヴェル博士はその装置を完成させて何をするんだい？」

オーヴェル「…世界戦争を起こす！そして世に知らしめる。世界一はこの僕だということをね」

ホムラ「ワァオ、狂人」