第2話「過去と目的」
俺には4人の初めてできた親友と師匠がいた
~約10年前~
グランツェ「…ハレバレ道場」
グランツェ・エルティック(8歳)
のちのブラフマーである
グランツェ「名前ダサい…」
オメガ「だよな!」
グランツェ「おわっ!!」
オメガ「お前もそう思うよな!」
ロイヤル・オメガ・レジェンド(8歳)
本作ザ・オール~神と悪魔~の主人公
ここ(ザ・オール~創造を司る者~)では主人公ではない
グランツェ(何こいつ?初対面なのにいきなりお前とか…)
サタン「オメガ~、早く入ろうよ。また遅刻したら師匠に袋叩きにされる~」
彼はサタン・オルガーナ
オメガのいとこ
本作ザ・オール~神と悪魔~のもう一人の主人公というのはここだけのお話
オメガ「そだな!さっさと入ろ」
グランツェ「…付いて行ってみるか」
場変
闘魔「…」
彼は杉村闘魔
のちの5人の師匠であり世界政府警軍2番隊隊長
そして三帝士の一人
異名は最剣の闘魔
バタン!←扉が勢いよく開かれる
オメガ「師匠ぉ!きったぞぉ!!」
闘魔「馬鹿弟子ぃいいいいいいいいいい!!!」
オメガ「うぅ!!」
闘魔「扉が壊れるだろうが!」
オメガ「たかが子供の力で壊れるのは、扉が悪いと思う!扉にも修行つけろ!」
闘魔「生意気言いやがって…」
サタン「師匠、今日もよろしくお願いします」
闘魔「あぁ。タツヤとドラゴはもう奥で始めてる。で、そこの奴はなんだ?」
サタン「?」
グランツェ「…」
オメガ「お前、ついてきたのか!よし、ここの仲間だな」
グランツェ「仲間?」
サタン「うん、ここはチームとは違うけど子供でも自分の身は自分で守れるようにって想いで師匠が作った場所なんだ」
グランツェ「自分の身は自分で…」
闘魔「能力者、人獣の絶えないこの世の中、子供や女はいつも狙われる。俺は一人でも多く、この世界で生きていけるやつを作りたい。そのために俺の持ってる基礎をお前らに叩き込む!やりたいかどうかはお前が決めろ」
グランツェ「…自分の身は」
闘魔「自分で守る」
グランツェ「…俺、やる!自分の身は自分で守る!」
闘魔「うむ、いい目だ」
それから俺は杉村闘魔の下でたくさんの修業を積んだ
能力も開花させ強くなってることにも楽しみを覚えた
だがある日…
5人のうちの一人、俺たちの同志であるドラゴが崖から落ちて死んだ
俺は耳を疑った
武術では俺たちの中で一番強いあいつが…あの最剣の闘魔の下で修業してたやつが
たかが崖から落ちただけで死ぬ?
人間とは言えそんなにも脆いのか?
そして1か月後、タツヤが転校した
俺の心にヒビが入った
脆い…なんて脆いんだ
いとこだったオメガとサタンが絶交し俺の元から離れていった
師匠も道場を閉じ俺の居場所はなくなった
そしてまたヒビが入る
人間の体は、心はこんなにも…
家に…帰りたくない…
グランツェ「ただいま…」←10歳
父「グラ!!また勉強もしないでくだらない喧嘩ごっこやってたのか!!」
グランツェを殴る父
グランツェ「あだ!違うよ父さん!今日は親友の墓参りに…」
母「言い訳するんじゃない出来損ない!!」
家に帰ったら、いつも父さんと母さんが俺に暴力を振る
理由は知ってる
俺が7歳のころ二人が喧嘩して離婚を言い出したほうが負け、みたいなくだらない流れになって
どっちも負けず嫌いだから日に日にストレスが溜まっていき、勉強ができないだの運動ができないだのを理由にして自分たちのストレス発散に俺を使ったのだ
グランツェ(自分の身は自分で…)
父「お前は黙ってろ!今は俺がこいつに説教してるんだよ!!」
母「あんたこそ引っ込んでてよ!あたしがこの子の面倒見るんだから!!」
グランツェ(師匠、オメガ、サタン、タツヤ、ドラゴ…)
耳鳴りがする
グランツェ「俺…」
誰かのヒビの入っていた物が壊れた気がする
グランツェ「俺…もう堕ちちゃった」
そして俺は、能力で両親を殺した
その後は人に感情を抱くことなく適当に生きてる
とはいえ自分でも少しわかってる
元々優しい性格だからたまにお節介をしてしまう自分がいると
学校も行かない、金もない、人も何人か殺した
が、なぜか指名手配書には乗らない
それはどうでもいいか
15の時に幼馴染だったアルとユーノと再会した
そして16の時に変なグラサン野郎と変態眼鏡に会ってジェノサイドと言う組織に入った
ジェノサイドの目的は
100年に一度光るか光らないかと言われる「神秘の光」がある
その玉が光った時、1分間の間どんな願いも叶えてくれる代物だ
その玉を強制的に光らせる装置を作ってるのがアーロット・カルメ・レッサリーナ
聞いた話によると装置を作り始めて100年近く経つとか…
で、その神秘の光を使って…1万年前に起きた神魔戦争をもう一度引き起こそうってのが目的だ
この下らねぇ世界を戦争で作り変えてほしいんだと
イカレてやがるな
なんで入ったか…思い出せねぇし興味もねぇ
だがこう言うイカレた奴といるほうが退屈しねぇと思う
考え方も悪くねぇ
あの二人の過去なんか興味ねぇが俺もどっちかっていうとそいつらよりだしな
この世界に未練なんかねぇ
人が死のうが俺が死のうが
もうあの日から…すべてがどうでもよくなった
あの日から…俺の心は穴が開いたまま
割れた…割れたんだ!俺という人間が
そして俺という負の俺が今を生きてる
~現在~
ブラフマー「…」
ユリネ「…重たいね」
ブラフマー「あ?…そういやぁお前に話してる最中だったな」
ユリネ「忘れてたな」
ブラフマー「知らねぇ。忘れてたのか気づいてなかったのか、俺がお前にどこまで話して話してないのか…全部興味ねぇ」
歩き出すブラフマー
ユリネ「あ、マー待って」
ブラフマー(そういやぁ、神秘の光は景品に使われているってのを聞いたな。年に一度のトーナメント、ザ・オール世界バトル「ラグナロク」その優勝賞品だっけか?)
ユリネ「ラグナロクは半年後に開催」
ブラフマー「おいこら、人の心見んじゃねぇ」
ユリネ「あ!アルとユーノ」
ブラフマー「お前会ったことねぇだろうが…」
アル「なんかかわいい女の子に呼ばれた」
ユーノ「エル君!なんかちっちゃい女の子連れてる…」
ブラフマー「お前ら、買い物中か?俺のお菓子も買え」
アル「うんいいよ」
ユリネ「すごい!外にあるスーパー初めて!」
アル「ところでこの子は?」
ユーノ「まさか…隠し子!!」
ブラフマー「殺すぞ!んなわけねぇだろ」
ユーノ「う!私、負けない!」
アル「あはは…」(ユーノちゃんはブラフマー君のこと好きだからなぁ…)
ブラフマー「おい、ほのぼのしてんじゃねぇよ、今日の飯と菓子買え」
アル「うん」
ユリネ「…ユリネの事、紹介しろし」
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