第8.5話 トカゲ達の事情
第8.5話
ドラゴンソルジャーside
吾輩はドラゴンソルジャー、このダンジョンの主に使えるモンスターである。
決して、リザードマンではない。
良いね?
『しかし、変な司令を出してくるな、ウチの主は………』
『仕方ねぇよ、何か良い獲物を見つけたみたいだからな。』
『ほぉ、やっとか?』
『何でも、心臓と右手の反応らしいぞ?』
『何!?それは気を引き締めて行かなければ殉職してしまう可能性があるな。』
まぁ、我々にとって、それも仕事の一つではあるのだ。
その点に関しては恐怖など無い。
だが………
『主のお眼鏡に叶うと思うか?』
『さぁな、運次第だろうよ。』
『はぁ、運が良ければか………』
まぁ、選ばれた側にとっては、不幸の連続なのだろうが………
『────来た様だな。』
『────みたいだな。』
『お前達!!我らが主の命に従い、あの人間達に我ら流のお出迎えを披露してやるぞ!!!』
『『『『『『『オーーー!!!!!』』』』』』』
☆☆☆☆☆
『────流石、だな。』
我らがドラゴンソルジャーは、そこまで強くはない。
そもそも、上層の雑魚でしかない存在だ。
それにしたって………
『これが選ばれし者達の力なのか………』
目の前では一方的な蹂躙が起きていた。
我らは数だけは居るので、何とか抑えられていれはいるのだが、それも時間の問題でしかない。
そう感じる位に、あの人間のオスとメスは強かった。
『あの二人は番なのか?』
だとしたら、本当に可哀想だ。
いや、同情は不要か。
承知の上で、この魔境に潜っている彼等への侮辱でしかない。
『そろそろ、か………』
何故か急に高揚した状態になった人間のメスが、大きな炎の刃を作り出した。
これで、我らの役目は終わるのだろう。
我らが主と同じほ─────
続く
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