第7話 ドラゴンモドキ
第7話
「連れてってあげるけど、最低限で良いから自分の身は自分で守りなさいよ?」
「ひゃ、ひゃい!
「その貴方様って止めてくれる?」
「ひゃ、ひゃい、お姉様!」
「敬称を変えれば良い訳じゃないのよ?」
「じゃ、じゃあ、どうすれば………」
もしかして、女神様とか呼べば良いのか!?
「もしかして、私の事知らないのかしら?」
「はい?」
「はぁ、私の名前は
「はい、赫月様!」
「やめて。」
「はい、舞姫様!!」
「もっとやめて!!ていうか、様を付けないでくれる!?そういうのは、一部の人達で充分なの!!」
「じゃ、じゃあ、どう呼べば!!!???」
だ、駄目だ、俺のダメダメな頭じゃ全く思い浮かばねぇよ!!
「はぁ、もう『さん』で良いわ。」
「はい、赫月さん!」
「そこで名字選ぶのね………」
「?」
「いえ、何でもないわ。早く行きましょう。」
「はい、一生着いていきます赫月さん!」
「だから、重いのよ!!」
そ、そんなぁ!!
☆☆☆☆
「可笑しいわね………」
「ひっ、すみません!」
「貴方じゃないわよ、モンスターの方。」
「ああ、そっちですね。確かに可笑しいですよね、さっきから全く現れませんし。」
「そういうのは冷静に喋れるのね………」
「ピッ、シュみません!」
「はぁ………もう疲れたわ。」
本当にすみません………
「はぁ、何か変な事が起きてなきゃ良いんだけど………」
「ですね、嵐の前の静けさという言葉もありましゅ………」
「どうかしたのかしら?」
嫌な予感がする。
もしかして………
────何か、来る!?
「赫月さん!構えろ!!」
「えっ、ってドラゴンソルジャー!?」
目の前に何か人型のトカゲみたいな奴等が何匹も現れる。
ドラゴンソルジャーって、これリザードマンじゃないのか?
どう見てもドラゴンというより、トカゲじゃないのか!?
「アレ、識ってるのか?」
「えっ、ええ。15階層から現れ始めるモンスターなんだけど、武器を持ったリザードマンよ。」
何だ、やっぱりトカゲじゃん………
「で、こんなに群れてる奴なのか?」
「い、いや、普通は多くて2、3体。でも、この数は異常よ。」
「そうか、なら面倒だな………」
「ねぇ、何かキャラ変わってない?」
「そうか?俺はさっきから素しか見せてないぞ?」
「そ、そう………」
こんな時に茶目っ気なんて見せなくても良いんだぞ、赫月さん………
「ふぅ、どの道俺達が帰るにはこのドラゴンを騙るトカゲ共を倒さなきゃいけねぇんだ。早く行くぞ、赫月さん。」
「そ、そうね。貴方の言う通りだわ。」
しかし、どうしたものか………
敵は武器持ちで、集団だ。
そもそも炎も硬化も通じるかどうかすら全く
まぁ、だとしても………
「ワクワクするな、トカゲ共。さぁ、かかってこいよ!但し、此処から先は俺達の
「ねぇ、やっぱりキャラ変わってるわよね、貴方!?」
だから、素だよ赫月さん………
続く
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