終章 悪魔と踊る(1)

 教室のメダカが子供を産んで、その数がものすごく増えた。

 水槽すいそうの面積に対して、メダカの数は少し多すぎた。

 誰か家で飼育したい者はいないかと担任教師がホームルームでいてきた。

 原因不明の休職をしている宮野先生、坂巻先生の代わりにバタバタしているせいか、担任教師はいささか疲れた様子だった。

 凛音りんねとキネタが手を上げた。

 厚手のビニール袋があるから、好きなだけ持っていってと担任教師はいった。

 凛音はメダカを二匹もらい、部屋の小さなドーム状の金魚鉢の中で育てている。

 朝と夜、メダカにえさを与えている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る