ピースとおもたせ
過日残夜5
数日して。
「まぁ評判の悪い建設会社やな」
新宝公司について話題を仕入れてきた
テーブルにはてんこ盛りの
「ゴルフ場やらキャンプ場やらちょいちょい作っとるっぽいけど、仕事めっちゃ適当やねんな。依頼主とも就業者ともトラブって名前何回か変えとるはずやで」
唸って葉っぱを千切る
「亞牛建設って会社、前に広州にあったヤツかな」
言って
「えっ?ちょっと
「
「俺もうご飯食べてきたから」
「何
「…
「あかん!!!!」
カッと両眼を見開く
亞牛の情報に
「広州から
「多分。大陸のほうでもお金の事とか従業員消えた消えないで揉めてたみたい、あっちは城砦と違ってウルサいし」
ウルサいっていうか普通だけどと笑って
建設系の人間には半グレやチンピラも多い。亞牛建設の社長も元々は広州で暴れていたギャンググループの
「で、消えた従業員なんだけど…そのあとに見付かってはいるんだよね」
「あら?なら良かったじゃない」
「土の下からだけど」
「なんにも良くないわね」
即座に前言撤回する
死体は会社所有の土地から出たらしい。それがバレたのもあって九龍へ逃げてきたのか?雲行きが途轍もなく不穏になってきた。
「もう1個ん土地とこ怪しいんとちゃうか」
「
千切った葉っぱをさらに細かく千切る
裏社会出身の社長。大陸でのトラブル。消えて、見付かった従業員。改名された会社。破けた履歴書。現場移動した労働者。隠されている土地。
残念ながら────ピースがそこそこ揃ってしまった。しかもメインの絵柄部分。こりゃ答えが出てるようなもんだな…頬杖をついてスマホの液晶を眺める
電話帳の
「行ってみる?もうひとつの場所」
好ましくない結末になりそう…電話を切って息を吐く
それを微笑ましく見守る
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