瑣末と休日・後
日常茶飯10
香港、中心地からはだいぶ外れた、しかしそれなりに賑わう街の片隅。アタッシュケースを片手に
勢いづいているグループとは仲良くしたい…なんてリップサービスで約束を取り付け、例のマフィアに
「で、九龍で
もともとアンバーの販路を欲しがっていた半グレ共だ、新規ルート開拓の提案が通らないはずがない。
「これは俺からのサービス。今後ご
煙草に火を点け、振り返りもせず
そろそろかなぁ。
瞬間、爆発音が
通りの向こうから
「飛ばしてもらってもいいですか?ちょっと急いでて」
言いながら
決め手は‘香港に行く’という
きっかけなど、いつだって些細な事なのだ。
整然と建ち並ぶ統率の取れた巨大ビル群を横目に、
長安楼の老人会にお菓子買って帰ろう。花街側の風俗店が乱闘騒ぎ起こしたときに迷惑かけちゃったんだよな、今度また麻雀も付き合わないと。
考えているうちに窓の外の景色は流れ、数十分もすれば
さて、
「
探すより先に
「あれ?テイクアウェイにしたの?」
「うん、
訊ねる
「そういえば
「ん?うん。花屋で買ったやつと
「そう!前に
「いいね。
「んーん、めちゃくちゃ泣き喚いてる」
「何で?」
「何で?」
キョトンとする
あの花可愛いのに、
賑わう香港の街。お菓子を物色しつつ散歩していると、
「あ!ごめん、ちょっと待って!」
言うが早いかカシャカシャ写真を撮り始める。欲しいのかと
「
携帯のカメラをタップしつつ
「あとはどこのスイーツ買いたいの?せっかくだし全部回ろうか」
「わーい!
「はんははんひゅうほっほほひぃ」
「
数時間後。
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