幽霊騒動
噂話と仲介屋・前
幽霊騒動1
子どもは怪談が好きだ。
ある日の昼下り、寺子屋。
「昨日また出たって!
「え、誰が見たの?」
「声だけっぽいけど…扉とか窓もガターン!って動いてさぁ」
「
話を振られ、机に
「幽霊の話は。けど昨日の事はわかんない」
「お兄ちゃんは何か言ってないの?」
「んー、
与太話とて、ここ九龍ではなかなか馬鹿には出来ず。有益な
最近、
その建物は中流階級側から寺子屋までの近道にもなっており、これまでそこを抜けて通学していた生徒たちはオバケ騒動よりこっち、回り道を強いられてしまっていた。
「あそこ怖くて通れないから…」
肩を落とす面々に、
「俺が調べてこよっか?」
「え?
「怖いけど、それよりも気になる」
好奇心。
気を付けてね、報告楽しみにしてる、等と口々に言うクラスメイトに頷きつつ考える。
1人だと
オバケ探しで
放課後、
「なんで俺を選ぶんだよ…」
「
【宵城】最上階。コキコキと首を鳴らす
「だって
「バカかあの眼鏡は」
「ちょっとだけでいいから!お願い
「ったくよ…どこつった?
「やった!ありがとう!」
「お前、俺が断わんねぇのわかってんだろ」
「行くんならとっとと行こうぜ。日ぃ暮れちまう」
言うと
目的地までの道中、オバケについての情報を話す
「また
「え?なんのこと?」
呟く
【天堂會】事件中、
2人で中に入る。夜が近付き内部にはあまり光が差し込んでいない、目を凝らして奥へと進んでいく。
ひと部屋、ふた部屋、反対側へと抜けられる通路を調べていると──────
どこかから、けたたましい赤ん坊の泣き声が聞こえた。
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