第3話 経営者は年間1パーセントの休日の追加を利用する
製品を生産して販売している会社ならば、社員の福利厚生としての休日が増える事は、稼働日が減る事になり減産になる可能性もあるでしょうから、経営側としたら嫌な話になると思います。
年間3日は、365日からしたら、1パーセント以下ですが、会社の稼働日(年間休日120日ならば)から考えると、1パーセントを超えるはずです。
おそらく、年間出勤日は、240日が一般的になるでしょうから、年間3日の休みは、1パーセントを超えるはずです。
ただ、この3日が勿体無いと考えるのではなく、これはチャンスだと考える経営者であって欲しいと、私は思います。
要するに、この稼働時間が減る事によって、作業効率を上げて、年間3日減ったとしても、同等の生産量を確保できるように考えさせるのです。
「会社(工場)の休みを、年間3日、増やしたいから、現状より1パーセント生産量を上げたい。 だから、知恵を貸して欲しい」
こんな事を経営側の人間が、従業員に提案したらどうでしょうか?
場合によっては、その提案に賞金を考えても良いでしょう。
ただ、作業改善を提供して欲しいと言っても、大体、面倒臭がって提案しないものです。
何らかの提案に対する報酬を約束することで、従業員側のやる気は変わります。
従業員のやる気を上げる方法というのは報酬によると思います。
どんなに頑張ったとしても、時給アップも寸志も出ないなら、誰も提案はしませんし、言われた事以上の事はしません。
言い方は悪いかもしれませんが、人参をぶら下げて走らせるような事を考えないと発展はしません。
革新的な発想というのは生まれにくいですが、毎年、少しでも新しくならないと、その組織は後退してしまいます。
今年は、現状維持したいと思って昨年のまま進めていたら、大体、売り上げは下がり、利益も減ってしまうものです。
常に少しでも時間を短縮できる方法を模索していないと、規模は縮小せざるを得なくなります。
去年より今年の方がわずかでも上方に修正できるように考えて、初めて現状維持でしょう。
年間1パーセントの昇給を考えたいなら、売り上げも利益も上げる事を考える必要があります。
だから、常に作業改善を行い生産量を上げる努力を行う必要が企業にはあります。
そんな中、従業員の休みを増やしたいから、作業改善に協力して欲しいからとか言われたら、意外と改善案は出てくると思います。
1パーセントの改善で構わないからという提案を出してもらう。
それが、10人から出れば、3つ位は1パーセント程度の改善案に繋がると思われます。
その良いアイデアを全部採用したらどうなるでしょうか?
全く同じ提案が、別の人から出ることは少なく、違う視点から見た改善が出てくる方が高いので、単純計算ですが、改善は3パーセントになる可能性が高いのです。
経営側としたら、1パーセントの改善をしようとしたら、3パーセントになる事になります。
その改善によって、会社の利益はどうなるでしょうか?
休日が増えたら大変だと思うなら、大変を、大きく変える時だと考えるのです。
それが、経営を行う人が考える事なのです。
こんな困ったなら、経営側は、従業員に相談すれば意外にアイデアは出てくるものだと思います。
ですが、これは法改正前に行った方が、より効果は高いでしょうね。
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