第十五話
アゾミスタが客室に入ってきた。僕が命令してから1時間ほどあとのことだった。
「アゾミスタ、何事だ?」
「殿下、調査完了いたしました。」
「もうかはやっ」
「私の力では簡単にできます。殿下これを」
「これは?」
「ロープ伯爵がはたらいていたさまざまな悪事の証拠です。私の使い魔が持ってきてくれました。」
「そうかよくやったこれからもよろしく頼む。」
「はっ」
「休憩しておいていいぞ」
「はっではしてまいります」
「うむ必要なときになったらまた呼ぶ安心してくれ」
アゾミスタは僕に書類の束を渡して帰っていった。僕は書類を確認しようとソファーに座った。その時ドアがノックされた。僕は急いで書類をアイテムボックスに入れると入室許可を出した。リーウネ男爵が入ってきた。
「リンガリア王国の若きライオン、ローザム大公レオナルドリンガリアフォンローザム王太弟殿下夕食の時間です。夕食をメインダイニングに用意させていただいているので是非お越しください。」
「わかった。今行こう」
僕は執事の後をついていった。そして侍女たちが通るたびに臣従の礼をされてそんなの王城やほかのところでもされたことがなかったためびっくりした。おそらく男爵家な為卑屈になっているのだろう。そうこうしているうちにメインダイニングについたみたいだ。ダイニングルームの上座に僕は座った。リクトは身分的には一番下だが僕の隣に座るように僕が命じた。そのことに男爵婦人が文句言ってきた。
「そこのリクト殿というお方はきぞくでして?」
「リクトは貴族だ。」
「まあどこの家のものでしょうか」
僕が言おうとしたらリクトが止めた。
「殿下俺が自分で自己紹介します。おれのなまえはリクトフォンダール、ダール騎士爵の4男だ。」
「まあ礼儀がなっていない。それにしてもなぜ貧乏騎士爵の四男ごときが殿下に庇われるのやら」
「夫人これ以上の愚弄は認めないぞ。」
「ロレやめぬか。私から紹介させていただきます。妻の名はロレーヌフォンリーウネにございます。元リート子爵家の娘のためか少し身分に関して厳しくて」
「そうか」
「この者は長男のライトフォンリーウネで彼女は妻のローラフォンリーウネにございます。彼女はルーモース伯爵の4女にございます。そして他にも次男と長女が現在学園に通っています。」
「そうか紹介ご苦労であった。」
そして僕達は席についた。料理が運ばれてきた。
「神に感謝を捧げていただきます」
「「「「「いただきます」」」」」
僕が食べ始めたのを見てみんな食べ始めた。
「うっ」
男爵がうめき声を上げた。そして次の瞬間倒れた。勘定で見ると男爵は毒に侵されているようだった。僕はすかさずオールヒールをかけた。自分の怪我や病気、毒に侵されたときは絶対に治らないが他の人なら直せるのだ。男爵はすっかり元気になった様子だった。
「殿下ありがとうございます。助かりました」
「それは良かった。それより誰が毒を持ったのか調べなければ」
「はっすぐに手配させていただきます」
「頼んだ。夕食は一旦お開きにしよう」
「はっ」
僕は部屋に戻った。
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