第11話 県大会(中編) (10月、11月)

 県大会1日目第2試合は志免ジュニアラグビークラブだ。直近では8月28日の交流戦でアン、リューノスケを欠いた状態で、トライ数4-4で引き分けている。今日はフルメンバーだ。≪油断さえなければ勝てる。負けるわけにはいかない≫北ヘッドコーチは自分に言い聞かせた。『コーイチロー、行くぞ。』北ヘッドコーチとコーイチローはじゃんけんに出かけた。コーイチローはまたも勝ち、ボールを選択した。北ヘッドコーチはコーイチローと戻ると皆を集めた。

 『そろそろコートに移動するぞ。いいか、決して油断するなよ!』と声をかけた。スターティングメンバーは宣言通り、左ウイングをケンタからノアに変え、残りは1試合目と同様だ。北ヘッドコーチは、『時間だ。円陣組んで、行ってこい!』と、選手たちを送り出した。コーイチローは『円陣!』と声を張り上げる。コーイチローは『絶対勝つぞ!』と叫んだ。皆は『おーーー』と雄たけびをあげた。いよいよ第2試合目が始まる。


 2試合目の志免ジュニア戦。試合開始早々、シンゾーが左から右へとステップで抜け出した。あと一人抜ければ、というところで捕まってしまう。しかし、サポートにリューノスケが並走していた。捕まる、と同時に、リューノスケへオフロードパスが成功。後はリューノスケが快走して前半早々に、先制トライを決める。その後は点の取り合いだ。志免ジュニアがトライを決めれば、次は天満が決める。前半はトライ数3対3で折り返した。特筆すべきはコンバージョンキックである。天満キッカーリューノスケは3本とも成功させるが、対する志免ジュニアは1本も決めることが出来なかった。よって得点は21対15と差を付けることが出来た。ハーフタイムに北ヘッドコーチの檄が飛ぶ。『両ウイングのリューノスケとノア、持ち場を離れすぎ、フォワードはもっと走らな!後半は走って、走って、走り抜けろ!ディフェンスからチャンスをつかめ!』北ヘッドコーチの目が血走る。後半はユーキに変え、タケミ、ノアに変え、フースケを投入する。北ヘッドコーチの檄が効いたか、後半は天満にゲームは傾いた。ユージ、リューノスケと連続トライ。スタミナで勝る天満はコートいっぱいに走った。

 その後、コーイチローの3連続トライで勝負あり。終わってみれば56対15の圧勝だった。天満保護者席はお祭り騒ぎだ。お父さんコーチも互いに握手して健闘をたたえる。清水コーチは涙を浮かべているようだ。北ヘッドコーチは子供たちの想像以上の成長に感慨無量だった。そんな時、後方で泣き声がした。ダイゼンだった。『えーん、えーん、僕も試合に出たかった。えーん』


 『こら、ダイゼン。』とダイゼンのお父さんがダイゼンをやさしく抱きしめる。ダイゼンの耳元で何か語りかける。それでもダイゼンは泣きじゃくる。ダイゼン父は抱きしめながら『ダイゼン聞け、ダイゼン』と耳元に語り続けた。その後、ダイゼンは母とともに天満控えテントに入っていった。ダイゼン父が北ヘッドコーチの元に行く。『どうもすいません、勝手なことを言って。ダイゼンには言い聞かせますので。北さんはとにかくチームの勝利の事だけを考えてください。私はAブロックに登録すると聞いた時点で失礼ですが、1勝で終わると思っていたんですよ。それが連勝でしょ。感動していますよ、私は。ダイゼンにはチームの勝利は、お前の誇りと言い聞かせますんで、どうぞこのままチームの勝利、最優先でお願いします。』と言って立ち去った。北ヘッドコーチは自問自答した。≪これでよかったのか。俺は勝利至上主義の采配ではなかったか。6年生のダイゼンにとっては小学生最後の公式戦なのに≫北ヘッドコーチは胸が痛くなった。


 11月6日、県大会2日目の日曜日。場所は久留米市河川敷グラウンド。今日も快晴だ。空が高い。天満少年ラグビークラブは県大会2連勝で、勢いにのっている。チームの雰囲気もよく、アップのブラジル体操の掛け声も一段と大きい。2日目の初戦は水色黒ジャージの小倉ヤングハリケーンズ。13時キックオフの予定である。北ヘッドコーチは初戦のスターティングメンバーを発表したが、県大会初戦と同じメンバーだった。ダイゼンを入れるか、心の葛藤があったが、まずはチームの勝利を優先させた。明らかに技術が劣るダイゼンを先発させることは、チーム内やコーチ間、保護者の方に亀裂を生じさせる恐れがあるかもしれない、といった判断が加わったためだ。『みんな、先週、勝ったことは忘れろ。今日が初戦と思え。』と北ヘッドコーチは檄を飛ばした。≪雑念を振り飛ばし、目の前に集中しろ≫と自分にも向けた檄だった。コーイチローはまた、じゃんけんで勝ってボールをとった。試合開始の笛が鳴った。


 ユージはキックオフで右に高く、深くボールを蹴った。ボールは転々としたが、辛うじて小倉ヤングがキープするも、すかさず、リューノスケがタックルに入り、右サイドラインに押し出した。マイボールラインアウトで天満のサインプレーがでる。スローワーのユーキは、前列コーイチローに合わせる。すかさずアンとユーキが後ろに入る。モールの状態となった。小倉ヤングのフォワードを引き付けたところで、アンがボールを持ち出す。一直線に走りトライ。開始早々30秒の出来事であった。その後も1分40秒でコーイチロー、3分でケンタ、ともに、左隅に次々とトライを奪う。キッカーのリューノスケも、左隅の難しいコンバージョンキックを立て続けに成功させたことで、チームに勢いをつけた。6分20秒にユーキ、8分10秒にコーイチローと、トライの山を積み重ねる。10分に小倉ヤングにトライを献上したが、前半は35対5で折り返すことができたのだった。


 ハーフタイムに入った。『お疲れさん!水を入れろ。』と北ヘッドコーチは子供たちを迎え入れた。突然、コーイチローが『北コーチ、足が痛いです。』と訴えてきた。北ヘッドコーチは『どこ、どこ。』と、心配そうに左足首をさすった。『見た目、異常はなさそうやけど…』と北ヘッドコーチは言ったが、コーイチローは『やっぱ痛いです。交代させて下さい。』と言ってきた。自ら交代を願い出た、コーイチローに不信感のようなものを感じた北ヘッドコーチだったが、はっとした。≪こいつ、ひょっとして、先週のダイゼンのことを…≫北ヘッドコーチは『なら、交代だ。ダイゼン、準備しろ!』とダイゼンの方を向いた。一瞬戸惑った、ダイゼンだったが『はい、北コーチ、僕は、いつでもいけます。』と目を輝かせた。


 後半はユーキに変わりタケミも投入した。5年生は来年もある、6年生はこれが最後だ。北ヘッドコーチは拳を握った。リザーブの選手を投入した後半も、天満ペースで試合を運んだ。2トライを奪った後の、後半7分、敵陣10メートルでラックが形成された。チャンスである。アンがボールを持ち出すが、潰された。タケミがシールドに入り、ダイゼンがボールを持ち出す。しかし潰される。アン、タケミは必死でボールを守る。フルバックのユージが上がりながら『フォワードで行け!』と叫んだ。4度目のアタック。ダイゼンは頭を低くして猛然と突っ込んだ。相手ディフェンス陣も必死だ。ダイゼンに二人のタックラーが飛び込むが、ダイゼンは二人を引きずりながら前に進む。後ろにはアンとタケミが押してくれている。三人目のタックラーが来た時には、ゴール内に入った。ダイゼンはそのままボールをグラウンディングした。『ピーーー、トライ』レフリーがトライの判定をした。アンとタケミは寝ているダイゼンの肩をたたいた。起き上がるダイゼンに『ナイス』とソータが声をかける。シンゾーは走って、ダイゼンに抱きつく。ユージとリューノスケは手をたたき、ガッツポーズを見せる。ダイゼンは≪やったぞ≫という達成感から生まれる、満面の笑みを浮かべていた。


 『ナイス、ダイゼン!』と北ヘッドコーチはおもわず、声を上げてしまった。試合中は一切声掛けはしないと約束したはずだったが、当の本人が破ってしまった。しかし北ヘッドコーチは声をかけずにいられなかった。と、同時に大粒の涙がこぼれた。≪年中からラグビーを始めて8年。気の優しさからか、タックルに入れない、当たれない、そんなダイゼンが県大会の公式戦でトライすることができたのだ。黙っていられるか!≫北ヘッドコーチは涙を拭きながら拍手した。他のお父さんコーチもたがが外れたかのように『ダイゼン!ダイゼン!』と拍手を送った。保護者席ではダイゼンコールが鳴りやまない。ダイゼンの母は『ダイゼンが、あのダイゼンが…』と他のお母さん方と肩を抱き合って泣いている。ダイゼンの父は腕を組んで黙ってみていた。時折、肩を震わせながら。


 後半終了間際に1トライをとられてしまったが、56対12の圧勝で終わった。子供たちはお互いに肩をたたき合ったり、ハイタッチしたり、喜びを分かち合っている。お父さんコーチたちも『ナイスゲームでしたね。』『ダイゼン、成長しましたね。』と握手を交わす。保護者席も大いに盛り上がった。誰も予想しなかった3連勝。チームの癒し的な存在のダイゼンのトライ。盛り上がらないわけがない。しかし≪ここまでか…≫という気持ちも、どこかにあった。次の第4試合は北九州市最強であり、ゼンヤンと互角といわれる筑ヶ谷ラグビースクール戦を控えていたためだった。保護者の大半は、『ガタニには勝てん』とあきらめていた。


 筑ヶ谷ラグビースクール。通称ガタニ。北九州市八幡東区を拠点とする北九州No.1のチームである。部員数も高学年(5、6年生)だけで60名をゆうに超えるマンモスクラブチームである。Aチームはハーフ以外は全員、身長160㎝以上。伝統的に大型のチームである。常にゼンヤンのライバルと称される。ゼンヤンは黒黄のジャージに対し、筑ヶ谷は黒オレンジのジャージというのもその所以ゆえんだ。

 筑ヶ谷のヘッドコーチが皆を集めて言う。『おまえたち、思い出してみてん。6月の交流戦ば。あの時、トライ数10対1で勝っとうやん。しかも12分の試合やったんよ。天満は今は波にのっとう、ごたーけど、お前たちのいつものラグビーば、してやれば絶対、勝つけんの。油断さえ、せんどけば絶対、勝つけんの。わかったね。』北九州はあまり方言訛りが少ない地域だったが、筑ヶ谷のヘッドコーチは、少々、筑豊訛りが入っていた。


 試合開始1時間前の14時30分、北ヘッドコーチは、選手たちを天満控えテント前に集合させた。テント内では保護者が見守る。北ヘッドコーチは言う。

 『いいか、次はこれまでと違うぞ。ロースコアの戦いになると思え。ディフェンスの時間が長いと思え。とにかく耐えろ、気持ちを切らすな。わかったか。』子供たちは『はい』と大きく返事した。北ヘッドコーチも、お父さんコーチも、保護者も、神妙な面持ちを察したコーイチローは『北コーチ、心配せんでも勝ちますよ。なあ、みんな!』と、皆の方を振り返った。シンゾーが『ボッコボコのメッタメタにしてやる!』と拳を上げる。『俺ら、優勝するんで。負けませんよ。』とユージが指を鳴らす。子供たちは肩を組んだり、手を叩いたり、お互いに鼓舞しあった。それを見た北ヘッドコーチは≪本当に頼もしい連中だ≫と久しぶりにニヤ顔した。試合前のじゃんけんはまた勝ってボールを選択した。北ヘッドコーチはコーイチローに『じゃんけん、強いな』と聞くとコーイチローは『パーしか出してない。』と答えとも言えぬ答えだった。ついに県大会第4試合、強豪、筑ヶ谷戦が始まる。


 試合開始の笛とともにユージがボールを蹴る。今までと違って5メートルぎりぎりのゴロキックだ。意表を突かれた筑ヶ谷に対し、一斉に天満はボールに襲い掛かる。うまくマイボールにできた。アンがボールを持ち出すもタックルを受ける。今までのタックルと質が違った。早い、低い、何よりも圧が強い。バックスに展開し、フルバック、ユージを使ったクロスのサインプレーも読まれている。なかなか前に出られない。焦ったか、コースケのパスミスでノックオンが告げられる。ヤンボールスクラムで再開された。パスで展開されるも、天満のディフェンスシステムが機能し、筑ヶ谷も思ったような攻めが出来ていない。筑ヶ谷は左に展開し、センターからウイングにパスを出した時、ウイング、ノアがインターセプトに成功。ソータは素早くアンにパス。アンの突進が始まった。幾度のタックルに見舞われるが、アンはそれをかいくぐった。敵陣10メートルでついにアンは止められた。それに並走していたリューノスケはシールドに入る。ソータはコーイチローにパス。コーイチロー、お得意の横走りがでた。筑ヶ谷の執拗なタックルをかいくぐり先制トライ。前半3分の出来事だった。

 

 天満保護者席がどっと沸く。ほぼ、正面のコンバージョンキックも成功させ、幸先の良いスタートを切った。天満のキックオフ後、筑ヶ谷は怒涛の攻撃を仕掛けてくる。巨体を生かしたサイド攻撃を幾度と繰り返す。しかし北ヘッドコーチの≪必ずピラーを守れ≫の教えで、天満のディフェンスも固い。何度目かのサイド攻撃。筑ヶ谷のアタックがやや高かった。コーイチロー、ボールに嚙んだ(つかんだ)。相手からボールを奪ったコーイチローは突き進む。前半5分、コーイチローは2トライ目を成功させた。コーイチローは『勝つぞー』と雄たけびをあげた。快進撃は続く。ユージの5メートルぎりぎりのゴロキックに、筑ヶ谷の選手がボールを前にはじく。それをすかさずアンが拾い突進した。レフリーは手を天満側に上げ、ノックオンアドバンテージを示した。敵陣深くまで突進したアンは止められるも、ソータが素早くボールを出す。コースケはシンゾーにパスをすると見せかけ、切り込んできたユージにパス。今度はクロスプレーが成功し、3つ目のトライを奪った。コンバージョンキックも成功させ、前半6分で21対0と大きく差を広げた。その後は一進一退を繰り返し、前半終了間際の11分にトライを奪われ21対7で前半を終わった。北ヘッドコーチは『お疲れさん、水を入れろ。後半が勝負だ。もう一度ディフェンスシステムを思い出せ。3on3を思い出せ。ピラーを守れ。ディフェンスからだ。ディフェンスからチャンスを生み出そう。』と檄を飛ばす。後半からユーキに変え、タケミを投入した。いよいよ両軍の意地がぶつかり合う後半が始まる。


 後半開始の笛が鳴る。筑ヶ谷のキックオフは15メートル付近まで深くボールを蹴り込んだ。それをコースケが前にはじいてしまった。痛恨のノックオン。相手スクラムから左に展開。ガタニ、得意のサイド攻撃で後半早々1分でトライを決められてしまった。コンバージョンキックも決められ得点は21対14。ワントライ、ワンゴール差まで縮まる。ここからは天満は防御一方の展開が繰り返される。ノアは全体重タックルでリューノスケは捨て身タックルで大型選手に対抗する。コーイチローとアンは必死でピラーを守る。ディフェンスをかいくぐった者がいれば、最後の砦、ユージが渾身のタックルで止めた。体格差で勝る筑ヶ谷であったが、負けている焦りからかスタミナは徐々に、徐々に消耗していった。筑ヶ谷のコーチの罵声が一段と大きくなる。『何しよっか!時間ないぞ。さっさと決めんか!』それに比べ、北ヘッドコーチは腕を組んで静かに戦況を見守る。


 決定的瞬間を迎えた。筑ヶ谷3番がピラーめがけて突っ込んできた。コーイチローが迎え撃つ。その時、3番が右にステップを切った。コーイチローは一瞬、反応が遅れ、痛恨のタックルミス。抜けられてしまう。ユージも必死に追いかけたが間に合わない。右からリューノスケが果敢にタックルに入るもびくともしない。

 筑ヶ谷3番の選手は思った。≪あと2メートル。トライできる。これで同点だ。…あれれ、前に進まないぞ。どうしたんだ。待てよ、誰かが俺のパンツを引っ張っている!≫リューノスケは相手のパンツを持ち、全体重をかけて踏ん張った。パンツは伸びている。3番の選手は足が滑り、ボールを前に落としてしまった。レフリーがノックオンを宣告。リューノスケが『バモス!(リューノスケの口癖。やったーの意味)』と小さく、ガッツポーズを見せる。シンゾーはリューノスケに『パンツタックル、成功やね。』と肩をたたいた。そう、あれは夏合宿の時、みんなで作った、パンツタックル。あのパンツタックルが天満を救ったのだった。


 後半終了間際の11分、コーイチローとタケミの渾身のカウンターラックが決まる。そのボールをアンが持ち出した。50メートルの激走でトライ。コンバージョンキックも成功させ、28対14で試合終了となった。天満保護者席は『ガタニに勝った、ガタニに勝った』とお祭り騒ぎだ。つい1週間前は1勝できれば御の字だとか言いながら、今は全勝優勝だ、と盛り上がっている。勝手なものである。お父さんコーチたちも握手し合って喜んでいる。清水コーチは泣いている。北ヘッドコーチは『よくやった、よくやった。』と子供たちを出迎えた。コーイチローは膝から血がにじんでいる。シンゾーは肘だ。この試合の激闘を物語っている。満身創痍の子供たちであったが、顔は晴れやかだ。北ヘッドコーチは『お疲れさん。水を入れろ。今日はしっかり休め。』としか言わなかった。というか、涙でむせて言えなかった。≪こうなったら全勝優勝するしかない≫北ヘッドコーチは固く誓った。


 『天満が勝ちましたよ。予想外ですね。』ゼンヤンヘッドコーチが大文字総監督に伝えた。大文字総監督は『天満か。6月にBチームが交流戦したやろ。どうやった?』と聞いてみた。ゼンヤンヘッドコーチは『たしか8-0か9-0だったと思いますよ。』と答えた。大文字総監督は『でも、あなどるな。徹底して相手の弱点をさがせ。パンフレットに選手紹介があったろ。あれ、持ってきてくれんか。それと今大会のスコアラーも。』と指示した。現役時代から徹底的に勝ちにこだわるラグビーをやってきた大文字総監督は格下相手でも常に相手分析してきた。余念がない。ゼンヤンヘッドコーチはパンフレットとスコアラーを大文字総監督に手渡す。『1番コーイチロー、こいつがトライゲッターやな、でも全体的に小っちゃいなあ。』と漏らす。パンフレットには名前、身長、体重、小学校名が記載されていた。パンフレットに目を通す大文字総監督は、あるところで目が止まった。≪大文字…リューノスケ…≫大文字総監督の手は震えていた。

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