第4話
俺の名前はカイン・ライバック
というらしい
少し前までは最底辺のホームレスとして生きていたが自称神とやらに転生させられて
カインとしてこの世に生を受け、今日で5歳の誕生日を迎える。
この世界は中世ヨーロッパ程度の文化の発達具合みたいだ。
現代人がこの世界に転生したら不便で文句を言いそうだが元ホームレスで生まれた時から貧乏だった私にはなんの不自由もない。
しかもあの白い人型の言っていたとおり貴族の家庭に転生したようだ。
私の転生したライバック家は辺境の地だが領地を持っておりお金には不自由していないようだ。
そこの長男として生まれた私は優しい両親とよくできた弟、目に入れても痛く無いほどかわいい妹や使用人達に囲まれ、何不自由ない幸せな日常を送っていた。
転生してなにより嬉しかった事は毎日ご飯を腹いっぱい食べられる事だ。
料理長のウガンさんの肉料理は絶品でそのおかげで今まで元気に育ったといって過言ではない。
コンコンッ
そんな事を考えていると部屋のドアがノックされた。
「失礼します。あら起きていらっしゃったんですね、おはようございます坊ちゃま」
そう言ってメイド服に身を包んだ綺麗な女性が部屋に入って来た。
「おはようメイ」
彼女はライバック家に仕える使用人の1人メイだ。
メイは家事全般をこなす傍ら僕の専属メイドとして身の回りの世話をしてくれる。
「朝食の準備ができておりますので着替えが済んだら朝食にしましょう。」
そう言いながら僕の服を準備してくれる。
着替えから何から全部メイがやってくれるのだ。
元ホームレスの俺からしたら綺麗な服があるのはもちろん着替えまでしてくれるというのは夢のようだ。
あの変な人型の事はあまり信用することができないが感謝している。
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