この物語は、商人の娘であるニルダが主人公であり、彼女を取り巻く様々な人々との交流を描いています。このニルダは無自覚に愛される存在であり、彼女の活発な性格は周りの人々を楽しませます。彼女の父親や母親は、彼女の行動を面白がり、応援し、父親は時には(常に?)振り回されることも。また、ニルダの父の友人や彼女の幼馴染、婚約者など、様々な人々がニルダに関心を寄せています。無自覚愛されヒロインに興味がない私のような人間も、思わず保護者目線で見守ってしまう、愛さずにはいられないヒロイン、ニルダの活躍、そして商魂たくましさに注目です。
ニルダと彼女を取り巻く人々の関係性や彼女の活躍が物語の中心となっていますが、一方で商人(の娘)としての活動も重要な要素となっています。ニルダの商才やお金に対する執着心は、彼女の成長や物語の展開に深く関わっています。ストーリーの中では、中世の異世界の情景が鮮やかに描かれており、異世界お仕事ものとしても楽しめます。アート、ファッションとエンタメ業界を総なめする勢いで活躍するニルダ。彼女の目線から見る異世界は、商機に満ち満ちた活気ある世界です。
登場人物たちの関係性や商売活動の舞台裏にも深みがある、味わい深い作品です。もちろんニルダと彼女の成長、そして恋愛の行方にも期待が膨らみます。ぜひご一読を!
主人公のニルダは、若年ながら金儲けが趣味という商人の娘。
そんなニルダが仕掛ける金儲けの策に、ワクワクします!
詐欺ギリギリだけれど、抜かりなくやり切る胆力の持ち主。
それに加えて協力する母親のルチェッタも、さすがこの親にしてこの子ありな逸材です。
振り回される父親ドゥランには哀愁を誘われるものの、この一家には大きな愛がある! ドゥランの年下の友人であるエドモンドおじさんや双子ちゃんたちも含めて、楽しく温かい家族にほっこりします。
そんなニルダに持ち上がる、男爵家の次男アレッシオとの縁談。
金蔓扱いに怒ったニルダが男爵家を相手にどうするのか?
婚約話に焦るニルダの幼なじみのフィルベルトはどうなる?
ぐんぐん自ら進んで問題解決に挑むニルダを追って、気付けば最後まで読み進めていました。貴族と商人の関わり合いなどの背景や町の様子も丁寧に描かれており、物語の舞台も充分に楽しめます。
今後のニルダの成長ぶりや、更なる活躍を見たくなる作品です。
ぜひ、少女の商才と、快活なおてんばぶりを(そして彼女の周りで翻弄される男子たちの奮闘を!)楽しんでみてください!