第9話9章 商業ギルド(8日目)
朝になった。魔力操作訓練を行い朝食をとって図書館へと向かった。
今日は冒険者家業はお休みだ。
「慶子ちゃん今日は2時間ぐらい利用しようよ。」
「2時間あれば、私が10冊、新之助さんは、200冊ぐらい読めますね。」
と言い、それぞて大銅貨2枚づつの入場料を払い中に入った。
「前回は魔法関係のみだったので、今回は古代遺跡関連の資料と商業関連の資料を読むよ。」
「私は引き続き、魔法関連の資料を読みます。」
2時間後、二人は図書館を出た。
「魔石に触れるだけだけど、大量の情報が頭に流れ込んで来るので、さすがに疲れたね。全部記憶できるんだよ。」
「私の20倍の資料を読んでいるでしょうから、疲れますよね。鑑定スキル恐るべしですね。」
「この後、商業ギルドへ行かないか。入会するとこの国の物の値段が判る資料が入手できようだ。俺は商社マンなので知りたいんだよ。」
「判りました。私も興味あります。」
「付き合わせてごめんね。その前に何か食べようか?」
「簡単な物で良いですよ、カフェ何てどうでしょう?」
「知っている店あるの?」
「適当に入りましょう。」
図書館の職員に商業ギルドへのだいたいの場所は聞いたので、その方角にあるカフェを探すことにした。
しばらく歩くとティーカップの看板の店があった。
レンガ造りの3階だてで、かなりおしゃれな店構えだ。
「ここで良いかな。」
「はい、入りましょう。」
この世界にコヒーはない、ジャスミンティーのようなお茶が定番だ、俺はお茶とサンドイッチを頼んだ、慶子ちゃんはお茶とケーキを頼んでいた。
この世界のケーキはシフォンケーキの様な感じで、甘さはかなり控えめの様だ。
休憩後に、二人は商業ギルドへ向かった。
商業ギルドの受付カウンターで、ギルド入会と物資価格表の購入をお願いした。
「お二人共に入会ですか?」
「いいえ、俺だけで良いです。」
「受付のナオミです、金貨1枚になります。水晶に触れてください。」
俺は金貨1枚を渡し、水晶に手をかざした。
「犯罪歴なし、名前しんのすけ やまだ レベル20、魔法適正ありです。凄いですね。入会OKです。応接室1番でお待ちください。」と言われ応接室へ案内された。
しばらくすると、身なりの良い年配の男性が入ってきた。
「商業ギルド長のヘルプスだ、よろしく。」
「俺は、新之助 山田です。 こちらは、慶子 川島です。 なんでギルド長が来られたのですか?」
「君たち、日本人だろ。」
「誰に聞いたのですか?」
「冒険者ギルド長のロックとは昔の同僚だ、俺も王宮で丸山閣下の部下で物流を担当していた。ロック話だとレベル5と聞いていたが既に20とはすごいな。」
「ロックさんはギルド長だったんですか?。」
「そうだ、何かあったら相談にのるから訪ねてこい。」
「ありがとうございます。」
「この国の王様は非常に慈悲深く聡明なお方だ、もしも王宮に勤めたいなら何時でも紹介するぞ。」
「ありがとうございます。なるべくはフリーでいたいと思っています。」
「そうか判った。レベル上げ大変だとは思うががんばれよ。これがギルドカードで、これが物資価格表だ」
「俺は日本で物の売り買いをする商会で仕事をしていたのです。これからもよろしくお願いします。」
商業ギルドを後にした。
「この後どうする。」
「町を見ませんか? 市場とかも見たいですし。」
「そうだな、行ってみよう。」
市場で野菜や穀物、食器、日用品の露店などを見て回った。
「ガラス製品なんかはすごく高いね。」
「100円ショップで売っているようなグラスが銀貨1枚とか、びっくりしました。」
「さっきもらった物資価格表を見たら、金はかなり安いみたいだな。確かに金貨も大きいからな、含有率が問題だけど90%含有だとすると、地球の半分の価格だと思う。そろそろ宿にもどろうか?」
「はい、果物を買って帰って良いですか?」
「もちろんだよ。」
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