第7話

再び白い世界へと帰ってきた。

これから黒という人物に会いに行くのだか、

仲間の反応やゲームの中でもかなりの要注意人物なのは間違いないようだ。

「黒さんってどんな方なんですか。」

ジェノにそう問うと予想外な答えが返ってきた。

「黒はとっても頼りになる優しい子だよ、人に対して好き嫌いはあるけど、でもむやみやたらに暴力を働くような子ではないよ。」

それを聞いて安心する心と、まだ疑心暗鬼になってる心がぶつかり合っているのがわかる。

「そっ……そうなんですね。」

暫く歩いていると一面白色の世界で、目立つ黒色のハンモックが見えた。

「ほらあそこにるのが黒だよ。話しかけてみなよ、大丈夫優しい子だから。」

震える足を両手で押さえつけながら少しづつハンモックへと近付く。

遠くから見ていたから実際の大きさは分からなかったが、規格外に大きいサイズだった。

寝ていると思っていた、しかし、ぜんっぜん起きていたしこちらを睨んでいるように見ていた。

これ程までに心臓が止まりかけたことはあっただろうか。正直お腹いっぱいだ。

「誰だ。」

落ち着け、ここは練習通りに行こう。

「レッドさんの紹介できました。」

若干震えた声でそう答える。

練習通りの答えが来ると思ってた、しかし予想に反して違った答えが帰ってきた。

「レッドに…無名にはあったのか?

目のところ隠してるやつ。」

「は…はい、最初に会いました…」

「そうか、可哀想にな。

俺から言えることがあるとするなら、無名とレッドの前では何があっても警戒を解くな。アイツらずっとヘラヘラしてるだろ。

人を殺すときでもヘラヘラしてるような奴らだ。

俺が言えることでは無いが、アイツらは…

化け物だ。」

そのまま黒さんは起き上がりどこかへ行ってしまった。

「ほら、何もしなかったでしょ。」

ぼーっとしていた俺に対して後ろから話しかけられたため、大袈裟に驚いてしまった。

しかし、黒さんの言っていたあの言葉は

なんだか、この世界での生き方を教えてもらった気がした。

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