第33話 「ストーリープロッター」の続き
プロットを制する者は創作を制する。どこかの文豪がそう言ったとか言わないとか。言わないね。
小説を書くには構成のしっかりしたプロットを事前に建てておくべしという有識者の見解に従って、そのためのツールを味見してきた。最近手を出したのは「ストーリープロッター」というAndroidアプリだった。
「ストーリープロッター」にはWEB版も存在する。つまりPC上でも使えるわけだ。そこで、PCで使ってみると筆者にとってはアプリ版よりもPC版の方が使いやすい。ネタ帳にしてもプロット帳にしても、ユーザー側からの入力が必須なので、入力しやすさでまさるPCに使いやすさを感じるのだ。
そこは個人の好みで使い分けてもらえばよい。
今日はWEB版「ストーリープロッター」で発見したお得機能を紹介したい。それは「ネタ帳」機能の入力画面に存在する「AIと対話」というボタンである。(Android版でも同機能がサポートされている)
そう。さりげなく生成型AIが組み込まれているのだ。対話形式でこちらの希望を伝えると、AIが答えを返してくれる。
「こういうテーマとオープニングで始まる物語のプロットを考えて」と頼めば、「こんな展開はどうでしょう?」と答えてくれるのだ。無料版で使用可能。
あら、便利じゃない。ネタ帳と連動しているのでAIの出力結果をそのまま活用できて使い勝手が良い。
「ストーリープロッター」の長所は、「ネタ帳」→「プロット帳」にネタの内容を引っ張ってくることができる所。再入力とかコピペをしなくて良いので手間を省ける。
上手に使いこなせば、書き溜めておいたネタをパズルのピースのように組み合わせて、メリハリのあるプロットを作り上げることができそうだ。
「ストーリープロッター」の「プロット帳」機能は使いこなすのに少し慣れが必要だろう。
ネタを基にして、「カット」<「シーン」<「章」という構造でプロットを構成するものらしい。やはり「脚本」製作を基本としたツールになっていると思われる。
絵面をそれほど重視しない作家の方は、場所や状況の要素をある程度省略するか完結(室内、戸外、etc.程度)にしてイベントの内容そのものに集中すれば良さそうだ。
これで、小説としてのコンテンツ製作~出力機能がついていれば非常にありがたいのだが、そこまではサポートされていないようだ。プロット作成後はその結果を執筆ツールに引き継いで、創作を続けるという使い方になるだろう。
とにかく、生成AIによるプロット案作成機能は無料で使えるツールとしてはとてもありがたいのではないだろうか。生成AIの出力結果をそのまま使うというよりも、「アイデアを膨らませる触媒」として利用すると創作の幅が広がりそうだ。
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