第93話 ミズシマダンジョン4
◇◇◇◇◇
龍太郎がオークを討伐して戻った後、みんなとどうするかをお話し中。
龍太郎:「俺だとオークがどれくらいの強さがよくわからん。」
華那:「そうだよ。先生がチートすぎて参考にならないよね。」
龍太郎:「だよな。実際にみんながやってみるしかないかな。とりあえず、次にオークと遭遇したら、重力操作をかけるから、それでどのくらい対応できるか判断だな。」
カレン:「ゴブリンズとどのくらいの差があるか。ってところだね。
まあ、試しにやってみようよ。」
龍太郎:『龍次郎!ここは俺がいるから、また先に行って、第二階層のオーク討伐とマッピングを頼む。』
龍次郎:『ああ、承知!』
龍太郎:『アイちゃんもよろしく!』
AI:〈アイアイさー!なんくるないさー!〉
影武者龍次郎には、別班行動をしてもらい、龍太郎はみんなを引率して別ルートを進んだ。
◇◇◇◇◇
はい!オークの団体様発見!
龍太郎:「いたぞ!それじゃあ、行ってみるか!危なくなったらサポートするから、各自無理しない様にな。」
4人娘:「「「「はーい!」」」」
前方にオークが3体。
龍太郎が素早く近づき重力操作でオークの動きを遅くして討伐開始!
龍太郎は少し離れて監視中。
カレンは、流石にチート装備のおかげで苦戦ながらもなんとか勝負になっている。
やっぱマジックアイテム!凄まじい防御力と大剣の攻撃力。
レベルが上がったことで、以前の激しい闘い方からしっかりした対戦になってるぞ。
これならなんとかなるな。
美紅も封印スキルが効いているのか、カレン同様、一応勝負になっているみたいだ。
装備もカレンには劣るものの買い揃えているのが大きいかもしれない。
これもやっていけそうな感じだな。
問題は4人娘だな。
固まって1体を4人がかりで相対しているが、どーも無理っぽい。
オークのパワーに吹き飛ばされて、ろくな攻撃ができていない。
まあ、スピードは対応出来てるので重症になる様なことは無さそうなのだが、様子を見ている限り、たぶんダメだろう。
カレンと美紅は時間がかかったが、なんとか1体ずつ討伐を終えて龍太郎と4人娘の様子を見ている。
カレン:「私と美紅ちゃんはなんとかなりそうだね。先輩たちはちょっと厳しそうだね。」
美紅:「天堂さん。私行ってこようか?」
龍太郎:「そうだな。頼むよ。」
美紅がオークの方に近づいて封印スキルをかけた。だが、そもそも攻撃に移れないため、防御力を下げたところで結果はあまり変わってない様だ。
龍太郎:「うーん。オークはまだ早いか。
ちょっと行ってくるな。」
龍太郎が参戦すると一撃必殺の瞬殺で討伐終了。4人娘もその場に倒れ込んだ。
華那:「うわーん。無理。」
玲奈:「先生!体がめっちゃ痛いんですけど!」
詩音:「もう!オーク強すぎ!」
亜実花:「先生!治療して〜!」
龍太郎:「わかった。順番にな。」
龍太郎は、一人ずつ治癒浄化空間で治療を施していく。
龍太郎が手をかざすと半透明の球体が現れて、その中に包まれると治癒と浄化が一度に行われるというスキルだ。
龍太郎の場合、何回使っても魔力枯渇になるということもないのだが、たぶん、本来はこう何度も使うものではないと思われ。
亜実花:「あーん!気持ちいい!」
それにしても、全員いちいち艶かしい声出さないでくれよな!
こっちが変な気分になるから!
4人の治療も終わり、再度緊急会議招集。
龍太郎:「夢咲さん、早乙女さんはなんとかなりそうだけど、華那、玲奈、詩音、亜実花は全然ダメだな。失格。」
華那:「もう無理。すごく重いよ。ゴブリンズみたいに止められないよ。」
詩音:「もう少しレベルを上げないと持たないよ。」
玲奈:「そうだよね。ちょっと無理。」
亜実花:「失格って酷くない?」
華那たちの言う通り、カレンの意見も同じ様な感じだった。
美紅:「あのさ。私もスキル使ってなんとかなったけど、あんたと違ってそんなに何回も使えないからね。その辺わかってるよね?」
龍太郎:「あ!そうか。
そうなると夢咲さんだけか……。」
カレン:「それなんだけど、今はレベル上げとコアの収入が先決だからね。
天堂くんには申し訳ないけど、また、パワーレベリングに戻してもらいたいんだけど。
ダメかな?」
龍太郎:「それ!俺も今言おうとしてたんだよな。そうしてもらえるとありがたい。
それと華那たちの装備の問題も出てきたよな。早乙女さんには悪いけど、華那たち4人は稼いだ資金を装備に回してもらうぞ。」
美紅:「うう、そうだよね。
それは仕方がないよ。けど……。
夜の街直行便は……。」
龍太郎:「ああ、それなんだけど、夢咲さんにしか言ってなかったんだけど、俺のスキルで影武者ってのがあって、今もその影武者に単独でオーク討伐してもらってるんだ。
今までもずっとやってるから、モンスターコアで換金してないものが結構溜まってる。
それを早乙女さんに回すから、たぶん問題ないぞ。」
美紅:「え?そうなの!うう、天堂さん!」
美紅も一旦愕然とした表情が一気に明るくなった。
カレン:「美紅ちゃん。良かったね。
天堂くん。ありがとう。」
華那:「先生!ありがとう。
私たちの装備のことまで心配してくれて。
それで、その影武者って何なの?」
龍太郎:「ああ、そうだな。
この際、みんなには俺のスキルについて教えておくよ。
これ絶対に秘密だからな。
絶地に言うなよ!特に早乙女さん。」
美紅:「それくらいわかってるわよ。
誰にも言わないから。
除名されたくないからね。」
龍太郎は、今持っている開放スキルと開放魔術についての詳細をみんなに説明した。
初めて聞くスキルもあったため、全員が今更ではあるが、呆れた様子。
もう、何を聞いても驚かないと言いつつ、説明するごとに驚いていた。
龍太郎:「まあ、ざっとこんなもんかな。」
美紅:「スキル18個に魔術4個!
天堂さんってもう人間辞めてるわよね。」
龍太郎:「ああ。それについては自覚あったりするぞ。でも、これのおかげで人生が変わったってのもあるからな。全然OKだぞ。」
カレン:「じゃあ、この第二階層では、パワーレベリングで行くってことでいい?」
龍太郎:「ああ、そうしよう。」
今後、安定的に狩りをしていくために必要なレベルにしておく。
RPGの基本にもあるように、パーティ強化は必要条件だ。
いまはこの方針で進めていこう!
◇◇◇◇◇
しばしの休憩を挟んで、龍太郎御一行様はまた狩りのためにオーク探索に出かけた。
そこからはひたすらパワーレベリング&モンスターコア剥ぎ取り!
オーク発見と共に龍太郎が超覇気スキルを発動して、動けなくなったオークをみんなでタコ殴り状態。ウハウハブギウギレベリング!
昼休みにみんなにオーク食用肉(旨)を出したが、味はみんなに好評だった。
ただし、食用肉の種明かしをすると、みんな一様に気持ちがついていかないらしい。
ま、とにかく、オーク食用肉(旨)も食事のレパートリーに加えることにしよう。
そして、今日もひたすらオークには申し訳ないくらい、狩りまくったわけです。
誰もレベルは上がらなかったけれど。
ただ、これを続けていけば、徐々にレベルは上がるはずだ。
継続こそ力なり!がんばっていくぜよ!
御一行様は、1日の狩りを無事に終えて、同伴転移を経て、異世界ゲートから帰宅するのであった。
そして、現世界に戻るや否や、龍太郎に予想外の連絡が入った。
◇◇◇◇◇
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