第8話 お料理コーナーですっ!
ご臨終したウサギさんは早速血抜きしましょう。実は以前に海外で動物の解体をしたことがあるんです。血抜きをすると生臭さと肉の劣化を防げるので動物も魚も仕留めたら血抜きをしましょう。
ウサギさんの首筋から血を出します。元々スコップで掘っておいた地面に血を溜めているので後で埋めればここの肥やしになります。
次に解体ですけど、このウサギさんもツノがついているだけど解体の仕方はあんまり変わらないはずです。それに動物さんも食べられるなら美味しく食べてほしいはずですし。
私はそんなことを考えながらウサギさんにナイフを入れて解体を終わらせました。
これでこのウサギさんを美味しく食べれます。普通のサバイバルなら調味料がないので美味しくならないかもしれませんが、そこは美食の国である日本から取ってこれますし。
ウサギさんを食べることは決定事項ですがどうやって食べましょうか。煮込みもいいですが、せっかくなら焼いて食べてみたい気もします。
そうです!生姜焼きにしましょう!
あ、でもウサギさんだとしても異世界です。もしかしたら食べたら体に悪いかもしれません。先に精霊さんに聞いておきましょう。
「精霊さん、このウサギって食べられますか?」
『食べれるよー』
『人間が食べてるのみたことあるの』
そっか、食べられるなら安心です。今から調理するために薪を使いたいところですが、まだ薪割りをしていないので肝心の薪がありません。今日のところは枝を集めて薪の代わりとしましょう。
枝を集めてからチャッカマンで火をつけるてある程度火力が出るまでに一度地球に戻って調味料を取ってくる。
私が用意した材料は
・巨大ウサギさんのお肉
・薄力粉
・生姜
・しょうゆ
・砂糖
・料理酒
あとは野菜も取りたかったのでキャベツも持ってきました。
さて、お料理コーナーですっ!
まず、組み立て式のテーブルの上にまな板をおくと、生姜をすりおろします。ウサギ肉に薄力粉をまぶすと、すりおろした生姜と大さじ2杯のしょうゆ、大さじ1杯の砂糖、大さじ1杯の料理酒を混ぜ合わせて。
火力を抑えめにしてフライパンに油をひきウサギ肉を投入。
両面をこんがりと焼いて混ぜた調味料を入れます。味をなじませて焼き色が付いたらフライパンをかまどから外しておきます。
かまどの火は明かりの代わりにしたいのでそのままにしておきます。最後にキャベツを千切りにして地球から持ってきたお皿に盛り付けたら完成!
かまどなので火加減が難しかったですね。でもウサギ肉なので焼き過ぎくらいがちょうどいいかもしれません。
あ! しまった! 椅子を持ってくるのは忘れちゃった!
うっかりうっかり...。ひとまずは立って食べようかな。組み立て式の机を使えばいいですしね。
さっ、いただきます!はむっ。
ちょっと肉が硬め?でも美味しい!
味付けは少し濃くしたおかげか全然美味しい。
『美味しそー』
『わたしたちも食べたーい』
「みんなも食べる?」
『『『食べるー』』』
精霊さんたちはかまどを作る手伝いをしてくれましたし、1mくらいあるウサギさんのお肉もたくさん余っています。せっかくですからみんなに食べてもらいましょう。
私がウサギさんのお肉を切り分けていると、精霊さんが他の精霊さんも呼んできたのでパッとみ200人以上が近くに集まっている。
私的には全然問題ないんだけど、切りすぎて私の手が痺れそう....。
『『『おいしー』』』
しかしいくら精霊さんたちにあげたと言っても、サイズは10cm量がそれほど減るわけでもないのでかなりの量が余っています。残りのお肉はどうしましょうか。流石に捨てるのは勿体無いですし保存するとしても方法が...。
明日の夜くらいまでだったらギリギリ食べれるかもしれないけど、それ以上放置しているのはまずいです。
地球の冷蔵庫には入り切りませんし...。地下を掘って、地球から買ってきた氷で冷やすとしても費用がかかりすぎます。
あー!!そうですよ!いくらこっちにいるって言ってもあちらで何か買うたびにお金が減ってしまって。働かなきゃいけなくなります。なんとかして自給自足生活を送れるようにしないと休暇を満喫できません。
「うーん。困りました。」
『なになにー?』
『ユリ困ってるー?』
相談するだけタダですし、冷蔵庫について精霊さんに相談してみましょう。
「冷蔵庫が作りたんだけど、氷を持ってくるわけにもいかなくて」
『できるの』
『魔法使えばできるよー』
『まほー』
『手伝うの!』
え、氷まで作れちゃうの?! 魔法ったらほんとに便利ですね! そうと決まったら徹夜で地面を掘りましょう!
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