第3話 お買い物ですっ!!
そんなわけでミリタリーショップに来たのはいいんだけど.....。
そもそもミリオタでもなければサバイバルゲームなんてものもやったことはなく、迷彩服だけでもたくさんあってどれを買えばいいのかわからないですね。
そこで私は転んでも安心!というタグの付いた初心者用の結構分厚めの迷彩服を買うことにしました。これくらい分厚ければ何かあっても命くらいは守れると思いますし。
ところが他に何か買うものがないかと思って店内を見て回っていると店員さんに初心者ですか?と尋ねられてしまいました。
私が人見知りということもありますが、やはり異世界に行きますなんて言っても信じてくれないでしょうから何も言葉を発さないことにしました。
まぁ、そんな事を口にしたらやばい人認定、もしかしたら頭のお医者さんを推奨されることになるかもしれないですしね!!
さすがに他人の目を気にしない私でもそんなことで頭のお医者さんを勧められたら逃げ出す自信があります。
しかし、そんなこんなで私が黙り続けていたら他人が苦手な人だと思ってくれたようで、彼は店員さんは苦笑いしながら他のお客さんのところに歩いて行きました。
さて、必要なものは揃いました。一旦私の家に帰って迷彩服に着替えたら異世界に行くことにしましょう。
早速帰って着替えた私は異世界への扉を跨ぎ、向こうの世界に入ります。
さっきまで散々楽しみで興奮していた私ですが、さすがに小説や漫画のような異世界かもしれないと思うと緊張がはしります。
なんだかんだ安全対策をしたとしてもこっちの世界には救急もなければ警察もありません。そのため本当に何かあった場合に助けてくれる人はおらず、自分の力だけでなんとかしなければならないのです。
少し手が震えますが、念願の休暇生活を送れるかもしれないんです。多少の不安は覚悟の上で来ているのです。
あ、手が震えてるのは更年期とかじゃないですからね?!
少しずつ歩くペースを速めながらどこか神聖な雰囲気を帯びたこの森の中を探索していく。
ただ、さっきから異世界の物語に登場するような恐ろしいモンスターも出てきていません。もしかしてこの森の中にはモンスターみたいな存在はいないのでしょうか。
でも、モンスターはともかく小動物もいないのは不自然です。
そうだったら結構助かるのですが。動物がいないのにここまで森が発展しているのは異様でやはり異世界と言わざるおえないようです。
私が脳内でそんな馬鹿なことを考えていると、扉から少し歩いたところに他の木と比べて背が非常に高い大木が聳え立っていました。
おぉ!これは立派です。地球でこのサイズの大木はまずありませんね。まぁ、私が知っている大木なんて昭和記念公園の木くらいなのですけどね。
ひとまず、この木の近くを私のテリトリーとしましょうか。扉も近いですし、何かあったらすぐ向こうの世界に逃げ込むことができます。
ただ、森の中の木々の間隔が広いとはいえ、テントや後々何かを作るときに非常に面倒です。
こちらの木々をある程度切り倒してしまいたいところですが、こういう森の木々って素人でも切り倒せるものなのでしょうか。こんなことなら専門書をダウンロードさせたタブレットでも持ってくればよかったですね。
今からでも遅くはないので、一度家に戻ってタブレットを用意することにしましょう。
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