蛇陀カラメコラボpart2
「それで、メドゥーサに関連するクイズでしたっけ?」
「そう!メドゥーサと言えば蛇でしょ?だから蛇に関係したクイズも出すつもり。まあつまりメドゥーサ関連なら色んな問題が出るよってこと」
コメント欄
:安直なクイズ大会やな
:カラメだって必死に考えたんやぞ
:泣いちゃうからやめれ
「これは言わば自己紹介を兼ねているのよ!クイズ式にすることで気軽にボクのことを知ってもらおうというIQ200の考えなのだ!」
画面上のカラメさんが凄い勢いでドヤ顔になるが、これは突っ込んだ方がいいのだろうか。突っ込まない方向で行くか。
「わーいタノシミダナー」
「でしょでしょ!?」
あれ、結構棒読みを意識したのにカラメさんったら純粋に喜んでいる。
なんだかこちらの良心が痛むのだけれど、これは因果応報と言うやつ?若干違うような……。
コメント欄
:いつも通りアホやな
:純粋に喜んでてかわいい
:なんだかちっちゃい子どもを見ているような
:軽くあしらわれたことに気づいてなくて草
:知能は高いはずなんや、ちょっと天然やけど
カラメさんが天然なのは知っているはずだったのだけど、昨日はそんな素振りを見せなかったし意外としっかりしてる人なのかと思っていたんだけど。
まあ少しばかり天然が混じっているということだろう。認識を改めれば済む話である。俺の良心は傷ついたままだが。俺の良心可哀そう。
俺がそんなことを考えている間に、配信画面が切り替わった。
背景に丸いフォントで『クイズ大会』と書かれた薄い黄色を基調としたものに変わっている。
「では、クイズを出していきますよ。第一問!」
デデン!
というお決まりのSEが流れ、カラメさんが問題文を朗読していく。
「メデューサの頭に生えている生物は一般的に蛇で知られています。では、脊椎動物を5種類に分けた時、蛇は何類に分類されるでしょう?」
カラメさんが問題文を読み終わると、画面上に問題文が出てきた。
これは簡単だ。中学理科を覚えているのなら簡単に答えることができるはず。
「爬虫類!」
「正解!」
コメント欄
:これは簡単やな
:ワイ、間違える
:おっと、無知がバレる
:え、答えられないマ?
:流石にやばいのでは
:ええ……
ちょっとリスナーの教養がヤバそうなのだけど、それは見なかったことにしておいた方がいいかな。
「あ、CHIZUくんはコメント見ちゃダメだよ。答えが映るかもしれないから」
「あ、はーい」
さっきの問題は簡単だったので、コメント欄を見るほどでもなかったが次の問題以降はそうだとは限らない。
というか、クイズって段々と難易度が上がっていく方式がメジャーな気がするので時間が経てば経つほど答えられなくなっていくだろう。
まあ分からなかったからと言ってどうと言うことはないのだけれど、俺のプライドが傷つくだけだ。悲しいね。
と言うことで俺はコメントを見れなくなった。妥当だが、プレッシャーも同時に感じる。
「では次の問題に移るよ?」
「ばっちこい」
「では、」
こほん。とわざとらしい咳ばらいをしてカラメさんは続けた。
「ボクことメドゥーサは、神話上の生き物です。では、なに神話で登場するでしょうか!」
「むう……」
俺は神話に関してはよく知らない。
ってか難易度上がりすぎでは?ジャンルも全く1問目と似ても似つかない。これはかなり手ごわい相手と思った方が良いのか。
コメント欄
:ギリシャやな
:今調べたらギリシャらしい
:人理を修復したワイからしたら児戯や
:どうでもええけどギリシャなんかギリシアなんかどっちなんやろ
:どっちでもええやろ
:神話の話はようわからんわ
:なんだ、日本神話じゃないんか
「お、コメント欄はもう分かっているようだね。って日本神話なわけないでしょ!」
「草」
コメント欄で日本神話とか言っている人がいるらしい。面白い。まあこれで日本神話は除外されたわけだけど、全くもって嬉しくない。
でも候補を絞ることはできる。というか俺が聞いたことある神話と言ったらギリシャかケルト、ローマくらいだ。あとクトゥルフとか?
最後はまあ正式な神話じゃないけど。
「うーん」
でもなんとなくケルトじゃない気がするし、ローマもしっくりこない。ここは己の直感を信じてみるか。
「ギリシャ神話」
「おっ正解ー。よく分かったね」
「まああてずっぽうですけど、神話って聞くとギリシャくらいしか思い浮かばなかったんで」
「あー、なるほどね」
「ちなみにカラメさんは神話ってなに知ってます?」
俺は気になったので聞いてみる。
「うーん。北欧とかエジプトとかかな」
「あーエジプトですか。確かに有名かも」
「太陽神ラーとかいるからね」
「ピラミッドとかファラオとかですか。こう改めて聞くと結構聞いたことありますね」
「そうだね」
神話って聞くと馴染みがないように思えるが、改めて整理してみると意外と身近と言うか、聞いたことがあるものが多い。
ゲームとかアニメで設定を流用していたりするからだろうか。まあそんな気がする。
「じゃあ、次の問題にいくよ?」
「ばっちこいです」
次もちゃんと答えてやろう。
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