第6話僕の日常2
午後になり、今僕は木刀を持って父様と向かい合っている
「自由に切り掛かってきなさい」
そう言われた僕は全力で土を蹴った
真正面から切り掛かるが薄皮一枚の差という最低限の動きでかわし、そしていなされてしまう
今僕が父様に対するアドバンテージはほとんどない、力はもちろん、相手の方が速く、そして剣の腕もはるかに劣る
なので馬鹿みたいに真正面から切り掛かっても通用しないことは分かりきっているので僕は唯一優っている体の小ささを生かす方法を考えなくてはならない
体が小さい分攻撃は当てづらくそして相手の懐に潜り込みやすいだろう
もし懐に潜り込むことができたら一矢報いることができるかもしれない
そう考えた瞬間、水の魔術を発動し少量の水を相手の目に向かって高速で放った
さらに、風の魔術を自分の体を押すように発動しわずかではあるが先ほどよりも速く動けるようにし、全力で懐に入りに行った
「ふむ、その年にしてはなかなかやるな」
そう言いながら、軽く受け流しさらに攻撃を加えてきた
その攻撃を頑張って受けようとするが対応しきれず当たりそうになった剣は直前で止まった
「発想自体はいいが、魔術の発動が遅いのとまだまだ剣の腕も足りんな」
この人六歳児に向かって厳しすぎではなかろうか?
「まあ、先ほどのはそれなりに良かったので今日はここまでで良い」
そう言って屋敷に無言で歩き出した父様の背中を僕も追った
夜になり、あとは寝るだけという状態になった僕は勉強を始めた
勉強は多岐にわたるが今は政治関係や地理関係などを主に勉強している
数学などは前世でも勉強していたので問題はない
僕が生まれた国の名前はスカイ王国という
政治体制はご存じのとおり貴族制だ
この国では平民も15になると学園に通うことになるのだが、そうなると貴族制であることに疑問をもつ人もいるかもしれない
地球では教育を誰でも受けられるような国では貴族制は廃止されているか、貴族と銘打っていても何の権限もなく実質廃止になっているかのどちらかである
それはひとえに教育を受け、学を持ったものたちは大きな権限を持ったのと等しいからである
学を持っているということは国の政治体制に疑問を持ち権限を振りまわしているものたちがいるとクーデターを起こすだろう
しかし、この国はそうなっていないそれは貴族が大きな武力を持っているからである
地球で騎士がいなくなった理由をご存じだろうか?
それは、銃という引き金一つで人を殺せる武器が発明され剣の腕を必死に磨いた騎士であろうとも一般市民が銃さえあれば問題なく殺せるようになったからである
つまり、武力というアドバンテージを支配層の人間が保てなくなったせいで貴族制は淘汰されたのだ
しかし、ここ異世界においては違う
そう、家系魔術の有無である
市民が扱えることができない家系魔術があるおかげでこの国の今の政治体制は成り立っているのだろう
そうなってくるとやはり家系魔術に貴族が重きを置くことも納得である
勉強から現実逃避をしてしまったが話を戻そう
今勉強をしている政治関係だがこの国の歴史に始まり、今は貴族たちの名前を暗記し、この人は国でどんな役職を持っているとかこの人の領地は国のどの辺にあって名産品は何かとか貴族どうしの関係性など覚えることが国内だけでも信じられないほどある
しかも、そこに地理の勉強として他国のことも勉強しなければならない
例えば、今現在各国で問題視されている国がある何でもその国の王様は大層戦がお好きなのだとか、現在その国に対抗して周辺諸国で連合を組んでいるらしいがそれでもその国を止めるには至ってないらしい
これに関しては僕は貴族なのでどこかと戦争をするとなったら戦わなければいけなくなるので無関係だとは言ってられないのである
最初はいざとなったら逃げればいいやと考えてしまいそうになったが、父様にフリーエル家として誇りを持って生きていくと誓ったことを思い出しその考えはすぐに捨てた
勉強の話はここまでにして、次は魔力や魔術関係の話をしよう
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少しだけでしたが初めての戦闘描写はどうでしたでしょうか?
初めて書く戦闘描写は難しく普段当たり前のように呼んでいる物語の作者様たちに改めて尊敬の念を抱きました
趣味で小説を書き始めましたがこうしていると新しい気づきが多々あって面白く感じますね
これからも更新していくのでこの作品をよろしくお願いします!
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